発表年:1996年
ez的ジャンル:アーバン系ネオ・ソウル
気分は... :どんだけ〜!
今日は外出中につき予約投稿です。
90年代半ば以降のR&Bシーンで、こりゃスゴイ才能だ!と思った男性アーティストが4人います。
D'Angelo、Eric Benet、Rahsaan Patterson、そして今日紹介するMaxwellです。
一般にはネオ・ソウル系の男性アーティストという括りになると思うのですが、特にD'Angeloを除く3人は、Prince殿下を聴いて育ってきたR&Bアーティストという印象を受けましたかね。
そんな中でMaxwellは一番アーバンな香りがするアーティストなのでは?
Maxwellは1973年N.Y.ブルックリン生まれ。18歳の頃から本格的にプロ・ミュージシャンを目指し、20歳の頃にはデビュー前にも関わらず、専門誌で期待の新人アーティストとして注目されていました。ちなみにMaxwellをイチオシしていたのは本ブログでも紹介したGordon Chambersです。
そして、1996年にデビューアルバム『Maxwell's Urban Hang Suite』を発表し、その才能を見せつけてくれました。その後も『MTV's Unplugged』(1997)、『Embrya』(1998年)、『Now』(2001年)といった作品を発表しています。
今回はデビューアルバム『Maxwell's Urban Hang Suite』をセレクト。
個人的にはやはりこのデビュー作が一番エレガントかつアーバンな雰囲気で好きですね。
そう言えば、デビュー当時は“黒人男性版Sade”なんて言われ方もしていましたね。
個人的にはあまりピンと来ませんが...確かにSadeのメンバーStuart Matthewmanが何曲かで作曲&プロデュースをしているなどSade人脈が関与しており、そのせいかUKっぽいサウンドが聴けるのも事実ですけどね。
マルチ・プレイヤーのMaxwellですが、前述のStuart Matthewmanをはじめ、元Scritti PolittiのDavid Gamson(key)、Wah Wah Watson(g)、Amp Fiddler(key)、Bashiri Johnson(per)などが参加しています。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Urban Theme」
Wah Wah Watsonのカッチョ良いギター・カッティングが印象的なジャズ/フュージョン・テイストのインスト。オープニングにインストを持ってくるあたりがMaxwellらしいのでは?
「Welcome」
Stuart Matthewmanとの共同プロデュース曲。UKソウルっぽい味付けのアーバン・ソウルというカンジですかね。
「Sumthin' Sumthin'」
この曲ではなんと“ミスター・メロウネス”Leon Wareとの共作です。勿論の仕上がりは極上のメロウ・グルーヴです。本作における僕の一番のお気に入りデ〜ス。メロウ好きはもちろんAcid Jazzあたりが好きな人も気に入るのでは?シングルカットもされました(全米R&Bチャートで第23位)。
「Ascension (Don't Ever Wonder) 」
シングルカットされ全米R&Bチャートで第8位になったヒット曲。この曲あたりを聴いて新世代のR&Bアーティストという印象を受けた記憶があります。The S.O.S. Band「No One's Gonna Love You」ネタのリミックスも要チェックです。
「Dancewitme」
不思議な魅力を持ったファンク・チューン。Maxwell独特のアーバンでネオソウルで少しPrinceな音空間が好きですね。
「'Til the Cops Come Knockin'」
この曲のヒンヤリ感はSadeっぽいかも?クールネス・サウンドがお好きな方向け。シングルにもなりました。
「Whenever, Wherever, Whatever」
「Lonely's the Only Company, Pt. 1 & 2」
2曲共にStuart Matthewmanとの共同プロデュースです。「Whenever, Wherever, Whatever」はロマンティックかつエレガントな名曲の雰囲気が漂うスロウ。Maxwellの優しい歌声と美しいギターの音色にヤラれます。女性は特にメロメロになりそうな曲ですな。「Lonely's the Only Company, Pt. 1 & 2」は曲名からして少しIsleysっぽいですね。
「Suitelady (The Proposal Jam) 」
この曲が一番ソウルしていますね。シンガーとしてのMaxwellの魅力を堪能できる1曲なのでは?
「The Suite Theme」
エンディングは官能ムードのインストです。13分を超える曲ですが、途中5〜6分の無音状態が続き最後の1分半で再び演奏がフェードインしてきます。
今年出ると言われていた新作『Black Summers' Night』はどうなってしまったんですかね?