2007年11月14日

The Brand New Heavies『Heavy Rhyme Experience: Vol. 1』

Acid Jazzブームを代表するグループBNHとラッパー、レゲエMC達の共演☆The Brand New Heavies『Heavy Rhyme Experience: Vol. 1』
Heavy Rhyme Experience, Vol. 1
発表年:1992年
ez的ジャンル:Acid Jazz meets Hip-Hop
気分は... :そろそろ元気出すぞ!

そろそろ下げモードから脱しないと!
こんな時はノリのいい音楽を聴こうっと!

ということで90年代前半のAcid Jazzブームを代表するグループThe Brand New Heavies(BNH)の2回目の登場です。

デビュー作『The Brand New Heavies』(1991年)に続いて発表されたアルバム『Heavy Rhyme Experience: Vol. 1』(1992年)です。

本作ではUKのAcid Jazzシーンを牽引していたBNHがアメリカに渡り、10組のラッパー、レゲエMCと共演しています。

ということで他のBNHのアルバムとはかなり異なる仕上がりになっています。その意味で僕の中では1994年発表の『Brother Sister』が2ndアルバムで、本作『Heavy Rhyme Experience: Vol. 1』は一種の企画アルバムという位置づけですかね。

参加したラッパー、レゲエMCは、Main SourceGang StarrGrand PubaMasta AceJamalskiKool G RapBlack SheepEd O.GTigerThe Pharcydeの10組。このメンツを眺めただけで興味津々のアルバムという気がしませんか?当時の僕は必ずしもこのメンツの豪華さをちゃんと把握していたわけではありませんでしたが(笑)

生演奏のジャズ・バンドがラッパーをフィーチャーするスタイルは、今でこそ珍しくありませんが当時はかなり新鮮に映りましたね。UKクラブ・シーンとUSのHip-Hopが結びついたアルバムということで、相当エキサイティングして聴いていた記憶があります。

ゲストのラッパー、レゲエMC達を主役に据えて、BNH自体はサポート役に徹しているのが実にいい結果につながっていると思います。

全曲紹介しときヤス。

「Bonafied Funk」
オープニングはLarge Professor、Sir Scratch、K-Cutの3人組Main Sourceをフィーチャー。前年に本ブログでも紹介した名作『Breaking Atoms』を発表した彼らをBNHがファンクネス溢れる演奏で好サポートしています。

「It's Gettin' Hectic」
GuruDJ Premier(Primo)の90年代Hip-Hop最強ユニットGang Starrをフィーチャー。GuruのラップとAcid Jazzの組み合わせと言えば、本作の翌年に発表された『Jazzmatazz』(1993年)を思い出してしまいますが、本曲はそのプロローグといったカンジかもしれませんね。

「Who Makes the Loot?」
Grand Pubaをフィーチャー。余裕たっぷりのGrand Pubaのラップをファンキーな演奏で盛り上げるミッド・チューンに仕上がっています。

「Wake Me When I'm Dead」
Masta Aceをフィーチャー。Masta Aceのスムースなフロウにピタッと呼応するバックのグルーヴ感のある演奏が実にいいカンジですね。The Headhunters「God Made Me Funky」ネタ。

「Jump N' Move」
レゲエMCのJamalskiをフィーチャー。ラガマフィンな仕上がりがアルバム全体の中でもいいアクセントになっていますね。BNHの演奏もキレがあっていいですね。

「Death Threat」
Kool G Rapをフィーチャー。BNH自体の演奏としてはこの曲が一番カッチョ良いかも?Simon Bartholomewのギターがキマりすぎですね。Kool G Rapも迫力のあるラップを

「State of Yo」
Native Tongues一派のBlack Sheepをフィーチャー。この頃からジャジーなHip-Hopを披露していたBlack SheepとBNHの組み合わせは相性バッチリといったカンジですね。

「Do Whatta I Gotta Do」
Ed O.Gをフィーチャー。ここからラスト3曲はアクセル全開でBNHも飛ばしまくってくれます。スピード感溢れるライムと演奏がスリリングでカッチョ良いですね。

「Whatgabouthat」
レゲエMCのTigerをフィーチャー。実に臨場感あふれるファンキー・グルーヴに仕上がっています。僕はレゲエMCって少し苦手なのですが、これなら全然問題ありません。

「Soul Flower」
ラストはThe Pharcydeをフィーチャー。僕にとってのベストトラックがコレ。元気一杯にハジけまくってるPharcydeのラップにBNHのキレキレの演奏が加わり、文句ナシのハッピー・グルーヴに仕上がっています。Pharcyde好きの方はご存知の通り、彼らのデビュー・アルバム『Bizarre Ride II』(1992年)にも本曲の別ヴバージョンが収めれていますね。そちらもサイコーですのでセットでぜひどうぞ!

しばらく下げモードでしたが、「Soul Flower」を聴いたら一発で元気が出てきました!
よ〜し!また今日から頑張るぞ!
posted by ez at 00:02| Comment(2) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする