2007年11月25日

Brian Auger's Oblivion Express『Straight Ahead』

90年代のAcid Jazzブームを予見していたかのような作品☆Brian Auger's Oblivion Express『Straight Ahead』
ストレイト・アヘッド(紙ジャケット仕様)
発表年:1975年
ez的ジャンル:クロスオーバー系ジャス・ロック
気分は... :エル・カネックの仮面ってどんなだったっけ?

Brian Auger率いるBrian Auger's Oblivion Expressの2回目の登場です。

前回は4thアルバム『Closer to It!』(1973年)を紹介しました。また、The Trinity時代の作品『Streetnoise』(1969年)も以前に紹介しています。

今回は1975年の作品『Straight Ahead』です。

『Straight Ahead』は、『Oblivion Express』(1970年)、『A Better Land』(1971年)、『Second Wind』(1972年)、『Closer to It!』(1973年)に続くOblivion Express5枚目のアルバムです。

ブリティッシュ・ロックを代表するオルガン/キーボード奏者であるBrian Augerについては、60年代のTrinity時代に熱狂するモッドな方と、70年代のOblivion Expressを愛聴するフリーソウル好きの人に分かれるのかもしれませんね。

僕の場合、Trinity、Oblivion Express両時代の主要作品は大体コレクションに揃っているのですが、1:4くらいの割合でOblivion Express時代の作品を聴くことが多いですね。

僕がBrian Augerに最初に出会った作品が本作『Straight Ahead』です。
というよりもフリー・ソウルのコンピ『Free Soul Visions』に収録されていた「Straight Ahead」を気に入り、同曲が収録されている本作を購入しました。そして、他のOblivion Express時代の諸作品を揃えてから、Trinity時代へ遡っていったというのが僕のBrian Auger購入履歴ですかね。

『Straight Ahead』の大きな特徴は、オルガンのイメージが強いBrian Augerが本格的にエレピを導入したという点です。あとは全体的にパーカッシヴな仕上がりになっているのが好きですね。

本作のメンバーは、Brian Auger(key)、Jack Mills(g)、Barry Dean(b)、Mirza Al Sharif(per)、Lennox Langton(congas)、Steve Ferrone(ds)といった布陣です。

あとはジャケが印象的ですよね。列車を人間の顔に模しているものの、一つ目で怖い!なんてお馬鹿なことを思ったのですが、正面ではなく横顔を模しているんですよね(笑)そう思って眺めていると、なぜか懐かしの覆面レスラー“仮面の魔豹”エル・カネックを思い出してしまいました。こんな感じじゃなかったっけ???

Acid Jazzがお好きな方も気に入る1枚だと思います。

全曲紹介しときヤス。

「Beginning Again」
アルバムで一番のお気に入りが疾走感がたまらないこのフュージョン・テイストのオープニング曲。本作を象徴するパーカッシヴなエレピ・グルーヴに仕上がっています。僕の場合、パーカッション類がパカポコ鳴り響く中でフェンダーの心地良い音色が駆け巡るというパターンにはすぐハマってしまうようです(笑)

「Bumpin' On Sunset」
ジャズ・ギタリストの巨匠Wes Montgomeryの作品のカヴァー。この曲はハモンド・オルガンでキメてくれます。不穏な空気とメロウネスが同居するミッド・グルーヴに仕上がっています。10分以上もあるインストですが、実に雰囲気があって最後まで飽きずに聴けます。

「Straight Ahead」
タイトル曲は前述のようにフリー・ソウルのコンピ収録の人気曲ですね。90年代のアシッド・ジャズの流れを予見していたかのようなレア・グルーヴですね。Jack Millsのワウワウ・ギターとAugerのフェンダーの絡みがいいカンジです。

「Change」
カッチョ良さで言えば、このファンキー・ロック・チューンが一番かもしれませんね。チカーノ・ロックに通じるカッチョ良さを持っていますよね。Augerのハモンドは勿論のこと、パーカッション隊が大いに盛り上げてくれます。

「You'll Stay In My Heart」
穏やかさ雰囲気にホッとするメロウ・チューン。Augerの頼りないヴォーカルが逆にいいカンジだと思います。

今、サッカーのイングランド・プレミア・リーグを観ながらエントリーを書いているのですが、強豪チームのレギュラーは外国人のスター選手ばかり。だからこそ世界最高峰のリーグなわけですが、その代償がイングランドのユーロ予選敗退だとしたら少し複雑な思いになりました。
posted by ez at 01:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする