2007年12月04日

Whistle『Always And Forever』

スウィートな極上スロウを堪能できるアルバム☆Whistle『Always And Forever』
Always & Forever
発表年:1990年
ez的ジャンル:ロマンティック系男性R&Bグループ
気分は... :心地良い疲労感

野球のアジア選手権は見事に五輪切符を手にしましたね。

途中逆転され多少はヒヤヒヤしましたが、一昨日の韓国戦ほどはドキドキせずに観ることができました。

結果的には徹底したスモール・ベースボールで勝ち切りましたね。プレイヤー1人ひとりの野球に対する理解力の高さとそれを確実に実践できる確かな技術、そして高校野球を観ているかのようなひたむきな姿勢に感動してしまいました。

韓国戦のメンバー変更、台湾戦の新井のデッドボールに対する判定といったように、国際試合特有の不可解な出来事が今回もいろいろ有りましたが、星野監督はじめメンバーがそれに動じなかったことも素晴らしかったですよね。このあたりはWBCの経験値が日本代表に生かされている気がしました。

戦前は野手がかなり小粒に見えた今回のメンバーでしたが、チーム戦術へ適合性、少ないベンチメンバーの中でのユーティリティ性、国際試合への適応力など、単にシーズンの成績のみでは判断できない要素がたくさんあることを改めて実感しましたね。

今日はロマンティックなスロウを聴きたい気分!

ということで、少しマイナーな男性R&BグループWhistleの3rdアルバム『Always And Forever』(1990年)です。

Whistleは、Jazzy Jazz、Kool Doobie(Terk)、Kraze、DJ Silver Spinnerの4人で結成されたグループです(当初はラップ・グループとして結成)。1985年にシングル「(Nothing Serious) Just Buggin'」でデビューすると、翌年には1stアルバム『Whistle』、1988年に2ndアルバム『Transformation』を発表しています。1990年発表の3rdアルバム『Always And Forever』(1990年)からは全曲歌モノとなり、完全にコーラス・グループへと変貌を遂げています。

僕が知っているWhistleの情報はこの程度のものです。

でも、今回紹介する3rdアルバム『Always And Forever』(1990年)と4thアルバム『Get the Love』(1991年)の2枚は、未だにかなりのお気に入りです。

Whistleのこの2枚に、これまたマイナーなコーラス・グループRiffの1st『Riff』(1991年)、2nd『Whom It May Concern』(1993年)の計4枚は本当によく聴いた記憶があります。

2グループに共通するのはロマンティックでスウィートな極上スロウの充実ぶりですね。
Whistleならば「Always And Forever」Riffならば「My Heart Is Failing Me」なんてサイコーですね。

さて、本作『Always And Forever』ですが、前半5曲がスロウ、後半5曲がアップという非常に分かりやすいつくりになっています。個人的には前半のスロウ・パートが聴きものだと思いますが、元々ラップをやっていただけあって後半のアップものも悪くないと思います。

全曲紹介しときヤス。

「Always and Forever」
タイトル曲は本ブログでも約1ヶ月半くらい前に紹介したHeatwaveの1976年のヒット曲(全米R&Bチャート第2位、全米ポップチャート第18位)のカヴァーです(オリジナルはアルバム『Too Hot To Handle』収録) 。Luther VandrossやSilk等もカヴァーする名曲ですが、個人的にはオリジナルを含めても、このWhistleのヴァージョンがロマンティック・ムード満点で一番好きですね。アルバムからの1stシングルにもなりました。

「Still My Girl」
2ndアルバム『Transformation』にも収録されていた曲が90's Versionとして再収録。かなり大人なムードの落ち着いた哀愁スロウに仕上がっています。

「Whatever Happened 2 Us 2」
個人的には「Always and Forever」と並ぶお気に入りスロウ。この甘く切ないカンジが胸キュン・バロメータをぐんぐん上昇させてくれます。中間のギター・ソロはハード・ロック・バンドTwisted SisterのJay Jay Frenchという意外なゲスト参加もあります。

「Do You Care?」
アルバムからの3rdシングル。子供たちのコーラスが入るなどクリスマス・シーズンにもマッチするラブリーなスロウに仕上がっています。女性ヴォーカルでBarbara Lewisがフィーチャーされていますが、このBarbara Lewisって60年代に活躍したR&Bシンガーのアノ人なのかなぁ?未だに不明です。

「Right Next to Me」
じっくり、しっかり聴かせる正統派スロウ。Krazeがなかなか感動的なリード・ヴォーカルを聴かせてくれます。

「Bad Habit」
ここからはアップものです。この曲は2ndシングルにもなった、この時代らしいNJSのハネハネ・ダンス・チューン。アップものではこの曲がダントツでカッチョ良いですね。コーラス・グループへと変貌し、すっかり影が薄くなってしまったDJ Silver Spinnerのスクラッチも聴くことができます。

「Acting Like You Love Me」
ハウス・テイストの妖しげなサウンドが特徴のダンス・チューン。この時代はこんなカンジの音も多かったですね。

「Geesed」
この曲もNJSしています。みんなでハネハネしましょう(笑)

「Body Reader」
この曲はピコピコなカンジが80年代エレクトリック・ファンクっぽいですね。

「Talent (Young Got It All) 」
最後もNJSで締めます。「Bad Habit」に次ぐカッチョ良さを持った曲ですね。

Amazonにジャケ写真が無いので保留状態なのですが、4thアルバム『Get the Love』(1991年)やRiffの1st『Riff』(1991年)もぜひ紹介したいですね。
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2007年12月03日

Boz Scaggs『Slow Dancer』

Johnny BristolプロデュースのAOR路線の第1弾☆Boz Scaggs『Slow Dancer』
Slow Dancer
発表年:1974年
ez的ジャンル:AORの先駆け
気分は... :昨夜は疲れましたな!

昨日の野球のアジア選手権「日本対韓国」は大熱戦でしたね。
日本のプロ野球に大して興味がない僕ですが、かなり興奮して観てしまいました。というか観終ってから、どっと疲れる試合でしたね。

試合後のインタビューでの星野監督の興奮ぶりを観て、改めて危うい勝利であったと実感しました。まだ1試合残っているのに大丈夫なのかな?と不安になってしまいました。

みんな今朝は「日本対韓国」戦の話題で持ちきりかもしれませんが、サッカー好きの僕はサッカー2008年欧州選手権の組み合わせ抽選会の記事にも興奮してしまいました。

出場16ヵ国がA、B、C、Dの4組に分かれて1次リーグを戦うのですが、C組がオランダ、イタリア、ルーマニア、フランスという死の組になってしまいました。

ルーマニアは別として、オランダ、イタリア、フランスの3ヵ国が同じ組で、うち1つは確実に1次リーグで脱落するなんてありえない気がします。どの国もベスト4あたりに残って全然おかしくない強豪国ですからね。しかも、予選に続き再びイタリアとフランスが同じ組というのも、ドイツW杯からの因縁ですかね。

さて、“ミスターAOR”Boz Scaggsの3回目の登場です。

『Middle Man』(1980年)、『Moments』(1971年)に続いて紹介するのは『Slow Dancer』(1974年)です。

以前のエントリーでも書きましたが、この10年ほど僕が頻繁に聴くBoz作品は『Moments』、(1971年)、『Boz Scaggs & Band』(1971年)といったAOR以前のアルバムが多いんですよね。

AOR時代の作品も勿論好きなのですが、きっとLP時代に『Silk Degrees』(1976年)、『Middle Man』(1980年)等はかなり聴いたので、その反動かもしれませんね(笑)

そんな中で比較的よく聴くAOR時代のアルバムが『Slow Dancer』(1974年)です。

本作はAOR路線といっても『Silk Degrees』以降の作品とは、少し異なる肌触りのするアルバムですよね。その意味でAOR路線の幕開け的な1枚ですが、AORになりきれていない部分もあるのが魅力の1枚だと思います。

というのも本作のプロデューサーは本ブログでも紹介したJohnny Bristolであり、そんなBristol色を反映した仕上がりだからでしょうね(曲作りでも半数の曲を提供)。本作と同じ1974年に1stアルバム『Hang On In There Baby』を発表し、タイトル曲がR&Bチャート第2位、ポップチャート第8位の大ヒットとなりました。そんなノッているJohnny Bristolの絶好調ぶりが本作でも窺えます。

Johnny Bristolのアルバムは今でも頻繁に聴くので、BozプラスJohnny Bristolの合わせ技一本というカンジで、このアルバムへ向かわせるのかもしれません。

参加ミュージシャンもなかなか豪華です。具体的にはDavid T. Walker(g)、Wh Wah Watson(g)、Jay Graydon(g)、James Jamerson(b)、James Hughart(b)、Ed Greene(ds)、James Gadson(ds)、Joe Sample(key)、Clarence Mcdonald(key)、Jerry Peters(key)、Joe Clayton(conga)、Chuck Findley(tp)、Ernie Watts(sax)等のメンバーです。

本作のオリジナルのジャケは、Bozが海パン姿で写る“海パン・ジャケ”でした。僕は基本的にオリジナル・ジャケを尊重するタイプなのですが、本作に限って言えば、小島よしおもオッパッピーなBozの海パン姿は正直カッチョ悪いので、現在のジャケで良いと思います(笑)

オススメ曲を紹介しときやす。

「You Make It So Hard (To Say No) 」
ホーン、ストリングス、女性コーラスの絡みがいいカンジのBristolプロデュースらしいノーザン・ソウル・チューン。後のAOR作品のアップものと比較して洗練されすぎていないところが味かもしれませんね。

「Slow Dancer」
やはりアルバムのハイライトはこのメロウなタイトル曲でしょうね。今Bozのスロウを1曲選ぶとすれば、僕はこのスウィート・ロマンサーな曲をセレクトすると思います。シンガーとしてのBozの魅力全開といったカンジです。「We're All Alone」、「You Can Have Me Anytime」といった後のAOR定番スロウの登場を予感させます。

「Angel Lady (Come Just in Time) 」
アルバムで一番好きなのがこのBozとBristolらの共作曲。ソウル・テイストのカッチョ良さを一番感じる曲ですね。それ程甘すぎず、ビタースウィートなカンジが好きです。

「There Is Someone Else」
この曲も「Slow Dancer」タイプのロマンティックなスロウです。これら2曲の仕上がりの良さがBozにメロウ路線への舵取りを決意させたのかもしれませんね。

「Hercules」
ファンキーさではアルバム随一のこの曲はAllen Toussaint作品のカヴァー。Aaron Nevilleもカヴァーしていますね。「Angel Lady (Come Just in Time) 」と並ぶ僕のお気に入り。

「Pain of Love」
「Sail on White Moon」
ここからはBristol作品が4曲続きます。「Pain of Love」、「Sail on White Moon」は共にスロウですが、「Slow Dancer」あたりとは多少異なる印象を受けます。特に「Sail on White Moon」のロマンティックな仕上がりがいいですね。

「Let It Happen」
この曲は都会的というよりものどかなムードが漂う1曲ですね。AOR以前のBozがお好きな方は、この土臭いテイストも捨て難いですよね。

「I Got Your Number」
「Hercules」と同タイプのファンキー・チューン。こういったブラック・フィーリング溢れる曲が、僕の本アルバムに対する印象を魅力的にしてくれています。

本作のオリジナル邦題は『シスコの顔役』というタイトルでした。
これも海パン・ジャケの影響だったんですかね。
どんな顔役よ!と突っ込みたくなりますが(笑)
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2007年12月02日

Nils Krogh『Disposition』

話題のスウェーデン産クラブ・ジャズ☆Nils Krogh『Disposition』
ディスポジション
発表年:2007年
ez的ジャンル:北欧系クラブ・ジャズ
気分は... :ワクワク...

今日はいよいよ野球のアジア選手権「日本対韓国」ですね。

1点を争う重苦しい投手戦になるような予感がします。
四球、盗塁、バンド、エラー絡みの得点、失点が勝負の分かれ目になる気がしますね。

個人的には捕手で里崎を使って欲しい気がします。
別に僕はロッテ・ファンではありませんが、大舞台での勝負強さに期待したいですね。
阿部はDHでいいのでは?(井端がケガで出場難しいみたいですから)

あと先発はダルビッシュではなく、成瀬になるなんて新聞記事もありましたが、どうなんでしょうね?成瀬が投げるならば、余計にいつもバッテリーを組んでいる里崎を使って欲しい気がしますね。

さて、決戦の行方は...

今日はクラブ・ジャズを聴きたい気分です。

ここしばらくCDショップのクラブ・ジャズ関連のコーナーで強力にプッシュされている新譜が、LTC『A Different View』Nils Krogh『Disposition』の2枚ですね。

クラブ・ジャズ好きの方にとっては既にお手持ちの2枚かもしれませんが、これからクラブ・ジャズを聴こうと思われている方にとっても、比較的入りやすい2枚だと思います。

LTCは、イタリアのクラブ・ジャズ・シーンを牽引するNicola Conteのコンボとしても活躍するPietro Lussu(p)、Pietro Ciancaglini(b)、Lorenzo Tucci(ds)の3人によるピアノ・トリオです。オシャレな生音ジャズ聴きたい方には持って来いの1枚なのでは?

そして、今日紹介するのがもう1枚の主役Nils Kroghです。

Nils Kroghは、スウェーデンのイエテボリ出身の新人ジャズ・アーティスト(1984年生まれの現在23歳)。ピアノ/キーボード、ギター、フルート、トランペット、パーカッションと様々な楽器を演奏すると同時にプログラミングまでこなすマルチな才能の持ち主です。

ストックホルムのレーベルDealers of Nordic Music (DNM)のコンピ・アルバム『Jazzflora 2』や『Blueprints Vol.1』への参加を経て、今回デビュー・アルバム『Disposition』をDNMより発表しました。

先月初旬には来日し、Blue Note Tokyoでライブも行っているので、既に日本のクラブ・ジャズ・ファンからは相当支持されているんですね!

北欧のクラブ・ジャズと聞くと、日本でも人気のThe Five Corners Quintetを輩出したお隣のフィンランドのイメージが強いのですが、スウェーデンからもこうした若い才能が出てきているんですね。

前述のLTC『A Different View』がオーソドックスなジャズをスタイリッシュに聴かせてくれるアルバムだとすれば、本作『Disposition』はジャズというフォーマットを生かしたクラブ・ミュージックというカンジでしょうか。

僕にとってのクラブ・ジャズって、毎日聴いていると食傷気味になりやすいのですが、たまに聴くと実に新鮮でワクワクする音楽ですね。

全曲紹介しときやす。

「Disposition」
タイトル曲はNils Krogh名義のデビュー・シングルにもなりました。地を這うよう唸るベースと変拍子のドラムが印象的ですね。全体的に引き締まったカンジがいいですね。

「Things We Do」
前述のコンピに収録されていた人気のボッサ・ジャズ。女性ヴォーカリストAnni Elifをフィーチャーしています。 僕の場合、こうしたボッサ・ジャズ を欲する傾向が強いので、まさにドンピシャというカンジですね。国内盤にはジャジー・ハウスなJazzy Sport Crew Remixがボーナス・トラックとして収録されています。

「Lost Luggage」
ラッパーMercies Mayをフィーチャー。モーダルな演奏とMercies Mayによるポエトリー・リーディングのようなラップの組み合わせがマッチしていますね。ジャジーなアングラHip-Hop好きの好きな人は気に入る1曲だと思います。

「All I Want」
Anni Elifのヴォーカルをフィーチャーしたモーダル・ワルツ。北欧ならではのヒンヤリ感がいいですね。

「V(Revolution, Revelation)」
男性ヴォーカリストErnestoをフィーチャーした小粋なスウィング・ナンバー。Ernestoのシルキーなヴォーカルとvibeの響きが気持ちいいですね。

「Time Is On My Side」
まさにクラブ・ジャズな高速アフロ・キューバン・チューン。踊れるジャズを求めている人向けの1曲。トランペットとテナー・サックスのソロもなかなかエキサイティングです。Anni Elifのヴォーカルをフィーチャー。

「Beira Do Mar」
北欧クラブ・シーンで活躍するクリエイターSwell Sessionとのコラボ。ブラジリアン・フレイヴァーのドラムンベースに仕上がっています。アルバムの中では異質な1曲ですが、クラブ・ミュージック好きの人ならばおそらく気に入る曲だと思います。この曲は国内盤のみのボーナス・トラックみたいですね。

「The Mirage」
四つ打ちハウス・ビートにクールネスに溢れた生音ジャズが絡むジャズ・ハウス。カッチョ良さだけで言えば、アルバムで一番かも。もっと長尺で聴きたい気分ですね。

「Resignation」
モーダルなジャズ・ファンク。清々しさと洗練された落ち着きがいいですね。

LTC『A Different View』とセットで是非どうぞ!
posted by ez at 08:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月01日

Crowded House『Crowded House』

「Don't Dream It's Over」、「Something So Strong」の2大ヒットを含むデビュー作☆Crowded House『Crowded House』
Crowded House
発表年:1986年
ez的ジャンル:美メロ系NZポップ
気分は... :夢はまだ終わらない...

今回は良質のメロディとポップ感覚で多くの音楽ファンの支持を得たグループCrowded Houseの大ヒット・デビュー・アルバム『Crowded House』(1986年)です。

Crowded Houseは、ニュージーランドの人気バンドSplit EnzのメンバーだったNeil Finn(vo、g、p)とPaul Hester(ds)にNick Seymour(b)が加わり1985年に結成されたグループ。

1986年にシングル「World Where You Live」でデビュー。1986年にデビュー・アルバム『Crowded House』を発表します。このアルバムからシングル・カットされた「Don't Dream It's Over」が1987年に全米ポップ・チャートの第2位の大ヒットとなります。続くシングル「Something So Strong」も同8位のヒットとなり、一躍人気グループとなりました。

1988年には2ndアルバム『Temple Of Low Men』を発表しますが、前作ほどの成功を収めることはできませんでした。その後もNeilの兄でSplit Enzの中心メンバーだったTimを加えた4人体制で制作した『Woodface』(1991年)等の佳作を発表しますが、結局グループは1996年に解散してしまいます。

Neilはその後TimとThe Finn Brothersを結成しました。なお、1994年に脱退したPaul Hesterは2005年に自殺してしまいました。

やはり、Crowded Houseと言えば、「Don't Dream It's Over」「Something So Strong」というヒットした2曲に尽きるとは思うのですが、デビュー・アルバム『Crowded House』には、それだけで終わらないNeil Finnのメロディ・メイカーとしての才能を堪能できる魅力的な1枚に仕上がっています。

プロデュースは後に売れっ子となるMitchell Froomが務めています。
当時は全く無名の存在でしたが、本作のヒットで一躍有名になりました。
その意味では、彼にとっても人生の大きな転機となった作品かもしれませんね。

本作がヒットした1987年の頃、僕個人としてはビルボードTop40中心の音楽ライフから、R&B/Soul中心の音楽ライフへ大きくシフトしていった時期でした。なので、この頃のTop40ヒットは余程のことがない限り、心を動かされることは無かったのですが、その余程のミラクルなものが「Don't Dream It's Over」、「Something So Strong」の2曲にはありましたね。

Beatlesからの影響云々と説明されることが多いグループですが、個人的にはPrefab Sproutあたりとの共通項を感じたりします。きっとそのあたりが僕がこのアルバムに愛着を持つ一因なのでしょうね。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Mean To Me」
パワーポップ的な青春ロック・チューン。この青臭いカンジが日本人にウケるのかもしれませんね。僕も大好きです。

「World Where You Live」
デビュー・シングルにもなたリリシズム溢れる哀愁ロック。ポップすぎず、ハードすぎず、実にいい塩梅の仕上がりですね。Mitchell Froomのキーボードがいい味を出しています。 60年代風のエンディングがらしいですね。

「Now We're Getting Somewhere」
安心印のフォーキーなポップ・チューン。この曲だけJim Keltner(ds)、Jerry Scheff(b)が参加しています。ここでもMitchell Froomのオルガンがいいアクセントになっています。

「Don't Dream It's Over」
説明不要の大ヒット曲。独特のノスタルジックな仕上がりは別格の出来栄えですね。いつ聴いても、いい曲だなぁ!と感じるエヴァーグリーンな曲です。ロマンティック・ムード満点の曲ですが、歌詞はか辛らつな政治批判のメッセージ・ソングになっています。

「Something So Strong」
「Don't Dream It's Over」と並ぶ名曲。BeatlesPaul McCartneyあたりが好きな人には堪らん、爽やかなフォーキー・チューンですね。聴いていると元気が湧いてくる1曲。今回初めて気付きましたが、Neil FinnとMitchell Froomの共作だったんですね。Sixpence None the Richerがカヴァーしています。

「Hole In The River」
ミステリアスで一ひねり入ったポップ・マニアの好きなツボをうまく押さえている1曲。

「Can't Carry On」
「I Walk Away」
なかなか完成度の高いギター・ポップ2曲。「I Walk Away」はPrefab Sprout好きの人は気に入る1曲だと思います。。

「That's What I Call Love」
硬質なダンサブル・サウンドでカッチョ良い仕上がりの1曲。Crowded Houseらしくない1曲ですが、大ヒット2曲を除くとこの曲が一番好きかも!INXSやPower Stationなんかが好きだった人向けだと思います。

本作のヒットを受けた来日公演(確か中野サンプラザだった??)へ行った記憶があります。ネットで調べたのですが、来日公演の情報が見つかりませんでした。
あれは何年の何処だったのだろう???
posted by ez at 10:01| Comment(0) | TrackBack(1) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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