発表年:1987年
ez的ジャンル:ソウル・レジェンド
気分は... :必ずまた会えるさ!
今回は本ブログ初登場のソウル・レジェンドSmokey Robinsonの紹介です。
Smokey Robinsonは1940年デトロイト生まれ。1955年にMiraclesを結成し、1957年にはMotownの創始者Berry Gordy, Jr.と運命の出会いをします。そして、1959年にGordyが立ち上げたTamla/Motownの第1号アーティストとしてMiraclesが契約を結ぶことになりました。
そして1960年に発表した「Shop Around」がポップ・チャート第2位、R&Bチャート第1位の大ヒットとなったのを皮切りにMiraclesの快進撃が始まり、その後も「You've Really Got A Hold On Me」、「Mickey's Monkey」、「Ooo Baby Baby」、「The Tracks Of My Tears」、「Going To A Go-Go」、「(Come 'Round Here)I'm The One You Need」等のヒットを連発することになります。尚、途中でグループ名がMiraclesからSmokey Robinson & The Miraclesとなり、よりフロントマンとしてのSmokeyをフィーチャーするかたちになりました。
また、Mary Wells「My Guy」、Temptations「My Girl」、Marvin Gaye「Ain't That Pecullar」、Marvelettes「Don't Mess With Bill」等数々の大ヒット曲のソングライティングを手掛け、ソングライターとしてもMotownへ多大な貢献を果たしました。さらには1988年までMotownの副社長も務め、まさにMotownを屋台骨を支えた最大の功労者と言える存在がSmokey Robinsonだと思います。
Smokey自身は、1970年の「The Tears Of Crown」のヒットを置き土産にMiraclesを脱退し、ソロ活動を開始しています。そして、70年代、80年代も多少不振な時期もありましたがコンスタントにヒットを飛ばし続けました。
今回紹介するのは1980年代最後のアルバムとなった『One Heartbeat』(1987年)です。
コアなソウル・ファンの方からは、“Smokeyの紹介するのにそれはないでしょ!”と怒られる作品かもしれませんね(笑)
確かにSmokeyのキャリアを考えれば、最初に紹介するのはMiracles作品かもしれませんし、ソロ作品にしても80年代初めの作品あたりの方がSmokeyらしいのかもしれません。
それでも今日の僕の気分は『One Heartbeat』(1987年)なんですよね。
というよりも、本作からの大ヒット「Just to See Her」が聴きたくて仕方がないというのが正確ですね。
僕がリアルタイムでSmokeyのヒット曲を聴き始めたのは、80年代からだと記憶しています。多分、「Being With You」あたりが最初かもしれませんね。「Tell Me Tomorrow」なんかもかなり好きでしたね。今でもたまに鼻歌で歌っているいます!
そんな中、Smokeyのヒット曲で一番胸キュンになるのが「Just to See Her」なんですよね。
80年代ならではのメロウ・サウンドとSmokeyのハスキー・ヴォイスが実にマッチしている名曲だと思いマス。Smokey自身のペンではないのが少し残念ですが...
もしかしたら、昔からのSmokeyファンはこのアルバムに多少の違和感を感じるかもしれません。それはサウンドが思い切り80年代後半ならではの音になっているためだと思います。この時代のサウンド全般が苦手という方は案外多いですからね。
それが気にならなければ、全般的になかなか良く出来たアルバムだと思います。
Temptations、Syreeta Wright、Kenny Gといったゲスト陣がアルバムに華を添えています。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Just to See Her」
1stシングルとしてR&Bチャート第2位、ポップ・チャート第8位となったヒット曲。前述の通り、僕にとっては文句無しの名曲です。
いつもはこの曲を聴いて、ラブリー・モードになるのですが、今日の僕のモードは♪I would do anything ..... I would go anywhere♪There's nothin' I wouldn't do ..... just to see her again♪という歌詞に切なくて涙目になりそうですっ!
「One Heartbeat」
タイトル曲も2ndシングルとして、R&Bチャート第3位、ポップ・チャート第10位のヒットとなりました。「Just to See Her」同様メロウネスたっぷりの絶品スロウに仕上がっています。この冒頭のヒット曲2連発でクラクラになる人も多いのでは?
「It's Time to Stop Shoppin' Around」
昔ながらのソウル・ファンの方が喜ぶTemptationsとの共演です。全体的には80年代サウンドと60年代ソウルの融合といった趣のアップ・チューンに仕上がっています。
「Why Do Memories Hurt So Bad」
Kenny G参加曲。冒頭のKenny Gのソプラノ・サックスにまずはウットリしてしまいます。続く、Smokeyのセクシーなヴォーカルも絶品ですね。「Just to See Her」を除けば、このロマンティック・スロウが一番好きという方も多いのでは?
「What's Too Much」
アルバムからの3rdシングルです。80年代らしいピコピコ・サウンドが印象的なライト感覚のミッド・チューン。枯れたカンジのSmokeyの哀愁ヴォーカルがいいカンジです。人によって好き/嫌いが分かれるタイプの音ですが、僕は好きです。
「Love Brought Us Here Tonight」
Syreeta Wrightとの共演曲。ラブリー・ムードのミディアム・スロウに仕上がっています。艶やかなSyreetaの声質とハスキーなSmokeyの声質の対比がなかなか面白いですね。
「Love Don't Give Go Reason」
少し哀愁モードのアップもの。この頃にありがちな打ち込みダンス・チューンですが、なかなかキャッチーでグッドだと思います。
「Keep Me」
エンディングは落ち着いた大人のラブソングといったカンジですね。メロウなスロウがお好きな方は気に入ると思います。
必ずまた会えるさ、待っててね!