2008年01月05日

Manfred Mann『Up The Junction』

スウィンギング・ロンドンを代表するサントラ作品☆Manfred Mann『Up The Junction』
Up the Junction
発表年:1968年
ez的ジャンル:スウィンギング・ロンドン系サントラ盤
気分は... :ヒップだねぇ!

60年代に活躍したモッドなブリティッシュ・ビート・グループManfred Mannの3回目の登場デス。

インスト・ナンバー中心の人気編集アルバム『Soul Of Mann』(1967年)、デビュー・アルバム『Five Faces Of Manfred Mann』(1964年)に続いて紹介するのは、1968年に公開された同名映画のサントラ盤『Up The Junction』です。

『Up The Junction』と言えば、TrafficThe Spencer Davis Groupによる同名映画のサントラ盤『Here We Go Round The Mulberry Bush』(1967年)と並び、スウィンギング・ロンドンを代表するサントラ作品として知られていますね。

Peter Collinson監督、Suzy Kendall主演の映画自体は観たことありませんが、ジャケの雰囲気からしてオシャレですね。さらにモッドなManfred Mannのサウンドが加わると、ファッションと映画と音楽が一体化したまさにスウィンギング・ロンドンって感じですよね。

僕がこの作品を購入したのも、そんなスウィンギング・ロンドンらしいファッショナブルな雰囲気に惹かれたためです。

この時期のManfred Mannは、1966年にヴォーカルのPaul Jonesが脱退し、さらに前年に加入したばかりのベースのJack BruceCream加入のために脱退してしまいます。代わりに、新ヴォーカルとしてMichael d'Abo新べーシストとしてBeatlesファンにはお馴染みのKlaus Voormannが加入しました。ちなみに新ヴォーカル候補にはRod Stewartの名も挙がっていたようです。

さらに、所属レコード会社であったEMIがPaul Jonesのみとの契約を希望したため、Fontanaへ移籍するというグループにとっては、まさに激動期だった模様です。

整理すると本作におけるグループのラインナップは、Manfred Mann(org、p、vo)、Tom McGuinness(g)、Mike Hugg(ds、vib、vo)、Michael d'Abo(vo)、Klaus Voormann(b、fl、vo)の5人。さらに旧メンバーのMike Vickers(g)なども参加しています。

さて、内容の方は基本はサントラなので多少散漫な印象を受けるのは確かですが、サイケ・ポップあり、フォーキーあり、モッド・ジャズありのゴッタ煮状態がなかなか面白かったりします。

サバービア誌でも取り上げられ、かのPaul Wellerもお気に入りの1枚!
って書くと興味湧いてくる方もいるのでは(笑)

全曲を紹介しときやす。

「Up the Junction(Vocal Version)」
タイトル曲は全部で4ヴァージョン収録されています。ヴォーカル入りの本ヴァージョンは、フォーキーかつサイケな雰囲気が魅力ですね。

「Sing Songs of Love」
「Walking Round」
サイケ・ポップ/ソフト・ロック好きにはたまらない2曲ですね。僕のイメージするManfred Mannの音とは全然違いますが、かなりグッドな2曲だと思います。「Sing Songs of Love」はMike Huggと実弟Brianらとの共作であり、Brianはヴォーカルでも参加しています。

「Up the Junction (Instrumental)」
これはタイトル曲のインスト・ヴァージョン。ヴォーカル・ヴァージョンとは全く異なる印象のモッド・ジャズに仕上がっています。本作にモッドなカッチョ良さを求めている方は必聴の1曲ですね。

「Love Theme」
サントラらしいサイケ風味のインストです。2ヴァージョン収録されています。

「Just for Me」
この曲もソフト・ロック好き向けですね。このあたりの曲は、先月紹介した『Bee Gees 1st』あたりと一緒に聴くと合うかもしれませんね。

「Shelia's Dance」
これはモッド・ジャズ好き向けのインスト。僕はやっぱりこの路線が一番好きですね(笑)

「Belgravia」
Mike Huggのヴァイヴが心地良いジャズ・グルーヴ。小粋な雰囲気が漂っています!

「Wailing Horn」
ドラム・ソロから一転してダークな世界へ...という訳わからん曲ですっ!そこが面白いかも(笑)

「I Need Your Love」
カッチョ良さはアルバム随一のモッド・ジャズ・チューン。アルバム・ジャケやスウィンギング・ロンドンのイメージとぴったりな仕上がりだと思います。

「Sleepy Hollow」
僕の持っているCDに収録のボーナス・トラック。シングル「Up the Junction(Vocal Version)」のB面に収録されていた曲です。現在発売のCDには、本曲の代わりに別のヴォーカルものが9曲ボーナス・トラックとして収録されています。

本作と並び称されるもうスウィンギング・ロンドンを代表するもう1枚のサントラ『Here We Go Round The Mulberry Bush』(1967年)とセットでどうぞ!
posted by ez at 08:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする