発表年:1969年
ez的ジャンル:バブルガム系ソフトロック
気分は... :桜を堪能せねば...
皆さんは週末お花見に行かれましたか?
昨日はあいにくのお天気でしたが、一昨日は絶好のお花見日和でしたよね。
僕は土曜日に人形町でお花見してきました。
総勢約30名で満開の桜を堪能し...というよりも
ひたすら飲み続けていました(笑)
晴れれば明日か明後日あたりに、昼間酒抜きで桜を堪能したいですね。
多摩川か中目黒あたりがいいかなぁ。
さて、今日はそんな春の訪れに相応しい1枚をセレクト。
ソフトロック好きにはお馴染みの1枚、The Cuff Links『Tracy』(1969年)です。
The Cuff Linksは、ベテラン・ソングライター/プロダクション・チームPaul VanceとLee Pockrissによってでっち上げられた架空グループ。
デビュー・シングル「Tracy」が全米ポップ・チャート第9位、全英シングル・チャート第4位となり脚光を浴びますが、実際にグループの実態はなく、The Archiesのリード・ヴォーカルと同時にスーパー・セッション・シンガーとしても活躍していたRon Danteが多重録音したものでした。
「Tracy」のヒットを受けて、急遽アルバムを制作することになったPaul Vance & Lee Pockriss、Ron Danteの3人は、わずか数日でデビュー・アルバムとなる本作『Tracy』を仕上げるという離れ技をやってのけます。この短期間でのアルバム制作にアレンジ&キーボードで大きく貢献したのが、70年代にソロ・アーティストとして活躍するRupert Holmesです。
アルバム完成後に、メンバー7人をかき集めましたが、Ron Danteは本作を置き土産にグループの仕事から手を引きます。Ron Danteという裏看板(?)を失ったグループでしたが、1970年に2ndアルバム『The Cuff Links』をリリースしています。ここでは多くの曲でRupert Holmesのリード・ヴォーカルを聴くことができます。
さて、本作『Tracy』ですが、やっぱりジャケ写真に騙されますよね。大した情報もないまま本作をジャケ買いした僕は、ジャケのお姉ちゃんがメンバーとして参加しているのだと勘違いしていました。実際に聴いて女性ヴォーカルではないことに気付き、愕然としましたが(笑)
それは冗談として、数日で仕上げた割には、なかなか良質のソフトロックに仕上がっていると思います。
晴れた日に桜でも見ながら、聴くと心が晴れ晴れとするアルバムなのでは?
オススメ曲を紹介しときやす。
「Tracy」
前述のデビュー・シングル。グループの代表曲であり、ソフトロック系コンピでも取り上げられる曲ですね。軽やかなメロディと爽やかなヴォーカル&ハーモニーは、ジャケ写真のイメージがピッタリのバブルガム・ロックに仕上がっています。
「All The Young Women」
Paul Vanceの別プロジェクトStreet Peopleでもレコーディングした曲。ちなみにStreet Peopleでリード・ヴォーカルを務めたのもRupert Holmesです。戦争をテーマにした凡そバブルガム・ロックらしくないシリアスな1曲。
「Early In The Morning」
フォーキーなサウンド&コーラスが味わいが春っぽくていいです!もともとシャンプーのCMソングとして作られた曲みたいですね。そのため、Gene PitneyやThe Tokensが本曲をリリースした時には、「She Lets Her Hair Down (Early In The Morning)」のタイトルになっています。
「Put A Little Love In Your Heart」
1969年に全米ポップ・チャート第4位となったJackie DeShannnonのヒット曲のカヴァー。ほのぼのした感じが和みます。プロダクションはRupert Holmesが完全に一人で仕切っていたようです。我々の世代の人だと1988年のAl Green & Annie Lennoxのカヴァーで聴いた方も多いかもしれませんね。Dave Clark Five等もカヴァーしています。
「Lay A Little Love On Me」
途中でRoy Orbison「Oh, Pretty Woman」風のフレーズが聴こえてくるのが笑えます。
「When Julie Comes Around」
2ndシングルとして全英シングル・チャート第10位となった曲。全米チャートでは全くダメでしたが、曲の出来としては「Tracy」に迫る完成度だと思います。この哀愁感は確かにUKチャート向きかもしれませんが...
「I Remember」
この哀愁モードの曲もStreet Peopleがレコーディングしています。
「Sweet Caroline (Good Times Never Seemed So Good) 」
1969年に全米ポップ・チャート第4位となったNeil Diamondのヒット曲のカヴァー。少しイモ臭く聴こえるのはご愛嬌?
「Where Do You Go?」
ドリーミーな雰囲気がいいですね。Ron Danteの魅惑のヴォーカルを堪能できる1曲。
「Sally Ann (You're Such A Pretty Baby)」
バブルガム・テイスト満載。毎日この手を聴くと飽きるけど、たまに聴くといいですね。
「Run Sally Run」
CDのボーナス・トラックとして収録されている3rdシングル。 全米ポップ・チャート第76位と全く振るいませんでしたが、個人的には「Tracy」よりも好きな1曲です。弾け具合いがグッドだと思います。
3月もラストですね。
今月は忙しさにかまけて、ブログの更新をサボりがちになってしまいました。
3月のエントリー数は...20本
ブログ開設以来、最低の数です。
大いに反省...来月から気分一新ガンバリます!