2008年03月29日

Electric Light Orchestra『Discovery』

“Disco-very”なE.L.Oワールドへようこそ!☆Electric Light Orchestra『Discovery』
Blu-spec CD ディスカバリー
発表年:1979年
ez的ジャンル:ファンタジー&スペイシー系ポップ
気分は... :謎が解けてスッキリ!

月末までバタバタになりそうですが、とりあえず1つ大きなヤマを終えた感じです。と言いつつ、あと2つ位はヤマが残っていそうですが(泣)

今日はJeff Lynne率いるElectric Light Orchestra(E.L.O)の紹介です。

E.L.Oって、おとぎの国のファンタジー・サウンド、近未来のスペイシー・サウンドって、イメージが強かったですよね。あとは多くのE.L.Oファン同様、彼らにBeatlesPaul McCartney & Wings的なものを求めていた記憶があります。

BeatlesWings大好きだった僕にとって、E.L.Oは当然ながらお気に入りグループだったのですが、ある時期からJeff Lynneによるポップ職人的サウンドを暑苦しく感じるようになっていました。

Olivia Newton-John絡みで以前に紹介したことがある『Xanadu』(1980年)や「Hold on Tight」「Twilight」(『電車男』のオープニング・テーマやCMでお馴染みですね)収録の『Time』(1981年)あたりも、リアルタイムでは夢中になって聴いていましたが、今聴くとイマイチな印象かもしれません。

一言で言うとクドイんですよね。
1、2曲聴くならいいんですけど、それ以上聴くと胃もたれしてくる感じでしょうか。

そんな僕が唯一今でも大好きで、頻繁に聴くアルバムが今日紹介する『Discovery』(1979年)です。

中学生の時に聴いた本アルバムが、僕にとってのE.L.O初体験でした。
本作収録の「Shine A Little Love」「Confusion」「Need Her Love」「Last Train To London」の4曲は、そのままE.L.Oマイ・ベスト4です(ベスト3にしたかったのですが、どの曲も落とすことができません)。

この作品だけは先に述べたクドさを全く感じないんですよね。
不思議だなぁ...

 初めて聴いたE.L.O作品だからなのか?
 シングル・ヒットが多数収録されているからか?
 『アリババと40人の盗賊』をモチーフにしたジャケが良いのか?

あれこれ考えてみましたが、自分自身で納得できる説明が、なかなか見つかりません。そんな中、本作に関する情報をネット検索していたら、某レコード・ショップのサイトで本作に関するこんな説明を見つけました。

 タイトルの通り、“Disco-very”なディスコ・サウンド!

思わず納得してしまいました。
そうなんですよ。このアルバムって結構ディスコチックなんですよね。
このディスコ・テイストが、現在の僕の音楽嗜好にもマッチしているからこそ、お気に入りなのだと思います。

自分の中の謎が解けて、何かとってもスッキリしたなぁ。

正統派E.L.Oファンの方は、本作からメンバーが4人になったとか、シンセ・サウンドを本格的に導入したとか、いろいろ説明したいのかもしれませんね。僕の場合、そうしたことにはあまり興味がなく、それよりも本作を以下の2組のアーティストと結びつけたくなります。

1組目は、本ブログでも人気の80年代最高のポップデュオHall & Oatesです。

Hall & Oatesは本作『Discovery』の翌々年に、「Private Eyes」「I Can't Go For That (No Can Do)」という2曲の全米No1ヒットを飛ばして大ブレイクすることになります。

「Private Eyes」「I Can't Go For That (No Can Do)」の2曲を聴くと、本作収録の「Shine A Little Love」「Last Train To London」の2曲が聴きたくなります。

特に、「Last Train To London」「I Can't Go For That (No Can Do)」とセットでマッシュ・アップ的に聴いても全く違和感ないと思います(笑)そう思い始めると、「Shine A Little Love」「Private Eyes」の組み合わせも悪くないと思います(こちらは相当強引ですが)。でも、ハンド・クラップの感じなんてドンピシャですよね!

2組目は、日本でも大人気のフランス出身のハウス・ユニットDaft Punkです。

何故か本作を聴いていると、タイトルが本作と同名のDaft Punkの2ndアルバム『Discovery』(2001年)が聴きたくなります。年代も音楽ジャンルも全く異なる2つのアルバムですが、単にタイトルが同じというだけに止まらない共通項を感じるのは僕だけでしょうか?ボコーダー使いのテイストなんかも似てませんか?

Daft Punk『Discovery』では、シングル「One More Time」をはじめ松本零士が制作したアニメのPVが話題になりましたが、あのPVのバックに本アルバムの収録曲を流してもマッチすると思います。

なんて事も含めていろんな楽しみ方が出来るアルバムです。

ここまででかなり長くなってしまった。
意外と書きたいことあった作品でした(笑)

全曲紹介しときヤス。

「Shine A Little Love」
アルバムからの1stシングル。全英シングル・チャート第6位、全米ポップ・チャート第8位のヒットとなりました。この曲こそが僕が初めて聴いたE.L.Oソングでした。よく聴けば、ミラーボールがよく似合う“Disco-very”なサウンドですよね。♪You shine a little love on my life〜♪のところは思わずハンド・クラップしてしまいます(笑)

「Confusion」
シングルにもなった人気曲。E.L.Oらしいファンタジー&スペイシーなポップ・チューン。Phil Spectorに対抗したE.L.O版Wall Of Soudといった仕上がりです。全体的にほんわかムードなのがいいですね。ボコーダーを使っているあたりも僕好み!

「Need Her Love」
シングル曲ではありませんが、美しいメロディの大名曲だと思います。僕の中では、先日紹介したBeatlesマイ・フェイバリット・ソング「Here, There and Everywhere」あたりと同じテイストを感じます。BeatlesフリークJeff Lynneの面目躍如といったところでしょうか。

「The Diary Of Horace Wimp」
この曲はとてもPaul McCartney的ですよね。 Wings50%とBeatles50%って配合率の仕上がりです。この曲もボコーダー使いが印象的です。

「Last Train To London」
前述の「I Can't Go For That (No Can Do)」とセットで聴きたくなる1曲。シングルにもなりました。この曲もDisco-veryなサウンドが魅力です。

「Midnight Blue」
Eric Carmenあたりがカヴァーするとピッタリな感じのバラッドです。

「On The Run」
「Twilight」が好きな人は気に入るであろうE.L.Oらしいキャッチーなポップ・チューン。

「Wishing」
地味だけど、メロディの良さが光る1曲。

「Don't Bring Me Down」
全英シングル・チャート第3位、全米ポップ・チャート第4位となったヒット曲。と言いつつ、当時の僕の記憶に全く残っていません。他のシングル曲は鮮明に憶えているのですが。今聴いてもイマイチな曲という気がします(笑)

きちんとE.L.Oワールドにハマりたい方は、『A New World Record』(1976年)、『Out of the Blue』(1977年)あたりのアルバムも是非どうぞ!
posted by ez at 01:23| Comment(7) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする