2008年04月07日

Webster Lewis『Touch My Love』

遂にCD化されました!人気曲「Barbara Ann」収録☆Webster Lewis『Touch My Love』
Touch My Love
発表年:1978年
ez的ジャンル:アーバン系フュージョン
気分は... :メロウだけではない懐の深さ

この週末はフル稼動で仕事だったため、少々疲れ気味っす。
という訳で、全然ブログを更新できていないのですが、2日連続未更新を避けるべく慌てて記事を書いています。

今回紹介するのは、遂にCD化されたWebster Lewis『Touch My Love』(1978年)です。

Webster Lewis(1943-2002年)は、1970〜80年代に活躍したフュージョン系のキーボード奏者/プロデューサー。ボルティモア出身ですが、1970年代中盤からL.A.に活動拠点を移し、頭角を表してきます。

70年代後半から80年代初めにEpicで『On the Town』(1977年)、『Touch My Love』(1978年)、『Eight for the Eighties』(1980年)、『Let Me Be the One』(1981年)という4枚をリリースしています。
*これ以前に1stアルバム『Live at Club 7』(1971年)をリリースしています。

また、1981年にはLove Unlimited Orchestra presents Webster Lewisというかたちで、Love Unlimited Orchestra/Barry Whiteと共演した「Welcome Aboard」をリリースしています。プロデューサーとしては、Gwen McCrae、Michael Wycoff等を手掛けました。2002年にN.Y.で死去。

僕がWebster Lewisの存在を初めて知ったのは、「Dancer」が収録された『Quiet Paradide』、「El Bobo」が収録された『Free Soul Lovers』といったコンピ・アルバムを通じてでした。特に『Quiet Paradide』での、Ramsey Lewis「Whisper Zone」「Dancer」Herbie Hancock「I Thought It Was You」という流れが好きでしたね。

さらにはMichael Wycoffの人気曲「Looking Up To You」がWebster Lewisプロデュースだと知り、ますます興味を持ったのですが、オリジナル・アルバムを聴く機会に恵まれずにいました。

そんな状況だったのですが、先日CDショップでEpic時代の4作品がCD化されていることを知り、慌てて購入したのが今回紹介する『Touch My Love』(1978年)です。

本来ならば、アーバン・メロウな『On the Town』『Let Me Be the One』あたりを紹介すべきなのかもしれませんが、試聴して一番気に入ったのが『Touch My Love』でした。

アーバン・メロウな印象の強い人ですが、本作では前半はディスコ/ジャズ・ファンク/フュージョン系の色合いが強く、後半はゴスペル/スピリチュアル/ヒーリング系のサウンドを聴かせてくれます。

前半と後半のコントラストが鮮明で戸惑う部分もありますが、逆にそのギャップを楽しむアルバムなのだと思います。

Webster Lewisの懐の深さを実感できる1枚でした。

全曲紹介しときやす。

「Hideaway」
個人的にはこのオープニング曲が一番のお気に入りです。爽快な疾走感にワクワクするフュージョン・チューンに仕上がっています。実にエレガントなのがいいですね。

「Barbara Ann」
本作のハイライトと言えるブラジリアン・フュージョン。レア・グルーヴ好きの方にはお馴染みの1曲ですね。爽快な女性ヴォーカルがブラジリアン・フレイヴァーとよくマッチしています。この1曲でKOされてしまう方も多いのでは?

「There's A Happy Feeling」
エレガントなジャズ・ファンクに仕上がっています。クラビネット・ソロも印象的ですね。

「Touch My Love」
タイトル曲はダンサブルなディスコ・チューンに仕上がっています。「Hideaway」と並ぶお気に入り曲。聴いているだけで楽しくなってくるウキウキな1曲です。

オリジナルLPでは、ここまでがA面です。A面は陽気に楽しく踊れる曲を並んでいます。

「Believe In Yourself」
この曲からB面となるのですが、B面はより音楽性にこだわった内容になっています。「Believe In Yourself」は、ゴスペル・タッチの仕上がりです。ゴスペルらしい盛り上がり方が、なかなかグッドですね。

「Seasons」
約14分半の大作です。メロウな雰囲気に加えて、スピリチュアルな味わいがあります。僕のWebster Lewisに対するイメージとは随分かけ離れていますが、もしかしたら彼の音楽の本質はこういった世界なのかもしれませんね。Jazzanova「Mwela, Mwela (Here I Am)」でサンプリングされています

「Loving」
エンディングはヒーリング系の仕上がりです。心が穏やかになり、落ち着いてくる曲ですね。寝る前に聴くと、熟睡できる感じです!

ここまでがオリジナルですがCDには、「We(e) Church」「Japanese Umbrella」「Spirit Of Love」「Touch My Love(Alternative Mix) 」というボーナス・トラック4曲が追加収録されています。タイトル的には「Japanese Umbrella」に惹かれますが、楽曲的には哀愁アーバン・メロウといった趣の「Spirit Of Love」がお気に入りです。

他の3作品(『On the Town』『Eight for the Eighties』『Let Me Be the One』)とセットでどうぞ!
posted by ez at 19:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする