発表年:1993年
ez的ジャンル:禁断系ネオ・グラム
気分は... :ヤバイね!
90年代UKロックを代表するグループの1つSuedeの久々の登場です。
前回はスタイリッシュになった3rdアルバム『Coming Up』 (1996年)を紹介しました。今回はUKアルバム・チャート初登場第1位となった禁断のデビュー・アルバム『Suede』(1993年)です。
前回も書きましたが、Suedeはミーハー的に好きだったUKロック・グループでしたね。当時の僕にとって、UKロックのNo.1グループは、OasisでもBlurでもなくSuedeだ!という感覚でしたね。
このグループの持つ危険な香りが好きです!
そんなグループの持つ危険な香りを堪能できるアルバムが今日紹介する『Suede』(1993年)、2nd『Dog Man Star』(1994年)の2枚です。
ただし、結構クセがあるので、人によってはポップでスタイリッシュな3rd『Coming Up』 (1996年)、4th『Head Music』(1999年)あたりを先に聴いた方が良いかもしれません。
シングル「The Drowners」、「Metal Mickey」の2曲が立て続けにインディーズ・チャートでNo1に輝き、一躍注目のグループとなったSuedeが、さらに大きな衝撃をシーンにもたらしたのがこのデビュー・アルバム『Suede』です。
ネオ・グラムと称されたグラマラスな雰囲気、同性愛、近親相姦、殺人といったタブーをテーマとして歌詞、そして官能的なボーカル&エクスタシーなサウンドは、かなり刺激的でしたね。ジャケもかなりヤバイし...
ただし、純粋に良い曲、カッチョ良い音をクリエイトするグループである前提があったからこそ、そうした過激な部分が魅力的に映ったのでしょう。
また、自己陶酔気味のヴォーカリストBrett Anderson、優れたギタリストBernard Butlerという二枚看板がいたのも惹かれました。ロック・グループは二枚看板がいいですね。ソングライティングもこの二人で全て手掛けています。
このデビュー・アルバムがUKアルバム・チャート初登場第1位となったという事実からも、当時のSuedeの勢いがわかると思います。
オススメ曲を紹介しときやす。
「So Young」
禁断のアルバムのオープニングにぴったりな美しすぎる禁断のロック。4thシングルにもなりましたBrett Andersonの中性的なハイトーン・ヴォーカルはクセになりますね。
「Animal Nitrate」
3rdシングルとしてUKシングル・チャート第7位となりました。官能的なBrett Andersonのヴォーカルとそれに絡みつくBernard Butlerギターが織り成す耽美的ロック・チューン。観たくはないけど、ついつい観てしまう禁断のPVも刺激的(?)でしたね(笑)
「She's Not Dead」
美しくも儚い雰囲気が魅力ですね。単にタブー視されるテーマを歌うだけではない、豊かな音楽性を持ったグループであると実感できる1曲。
「Moving」
アルバムで一番激しくストレートなロック・チューン。僕はもっと官能的なSuedeの方が好きですが。
「The Drowners」
衝撃のデビュー・シングル。禁断のアルバム・ジャケのイメージそのままのアブノーマルな世界が展開されます。アブノーマルな世界には興味がない僕ですが、官能的なSuedeサウンドにグイグイ引きずり込まれてしまいます。アブナイ!アブナイ!
「Sleeping Pills」
シングル曲以外ではこの曲が一番好きですね。霧の中から聴こえてくるようなBrett Andersonのヴォーカル、天まで昇るようなBernard Butlerのギターがサイコーです。
「Metal Mickey」
僕の一番のお気に入り曲です。2ndシングルにもなります。グループのセクシーな魅力を堪能できる、文句ナシにカッチョ良い1曲だと思います。
「Animal Lover」
「Animal Nitrate」に続く、アニマル・ソング2曲目。異常性愛者というテーマを小気味良いロック・チューンで聴かせてしまうあたりがSuedeらしい?
「The Next Life」
♪来世で会おう、僕らが天に召される時に...♪と歌われます。この閉塞感こそがSuedeワールドなのかもしれませんね。
本作の延長線上に位置づけられる2nd『Dog Man Star』(1994年)とセットでどうぞ!二枚揃うとヤバさ倍増です!