2008年05月02日

Cal Tjader『The Prophet』

クールなラウンジ感覚が魅力の1枚☆Cal Tjader『The Prophet』
ザ・プロフェット
録音年:1968年
ez的ジャンル:ラウンジ系ジャズ
気分は... :リラックス気分でGW突入!

昨日でサッカーUEFAチャンピオンズリーグの準決勝が終了しました。
特に昨日の「チェルシー対リヴァプール」は、個人的に今シーズンのベスト・ゲームでした。

"凄い!"としか言いようのないドログバの2発、母に捧げるゴールが感動的だったランパード、"幻の決勝ゴール"と驚異のスタミナを見せつけたエッシェン、ゴール前での非凡さを存分に発揮したトーレス、バベルの意地のロングシュート等々見所満載でしたね。

決勝は「マンチェスターU 対 チェルシー」☆
準々決勝終了時の僕の予想通りの組み合わせになりました。
個人的にはチェルシーを応援しています。

マンUが優位だとは思いますが、チェルシーもかなり上向きですよね。
特に、ようやくコンディションが上がってきたドログバに期待しています!

5/21の決勝が楽しみです!

さて、今日はサッカーに全く関係ないCal Tjader『The Prophet』(1968年)の紹介です。

Cal Tjader(1925-1982年)は、セントルイス生まれのヴァイブ奏者。ウエストコースト・ジャズ/ラテン・ジャズ方面で活躍しました。

名前は昔から知っていますが、キャリアについては正直あまりよく知りません。

僕の中ではアフロ・キューバン・ジャズ/マンボのイメージですね。『Mambo In』というアフロ・キューバン・ジャズのコンピ・アルバムを所有しているのですが、全12曲中4曲をCal Tjaderが占めているため、その印象が強いのだと思います。実際、ジャズ・ファンよりもラテン音楽ファンに人気の高いアーティストだと思います。

その意味では1950年代のマンボ全開の作品を取り上げるべきかもしれませんが、前述のコンピしか持っていません(泣)。

僕が唯一所有するCal Tjader作品が『The Prophet』(1968年)です。
今日において、最も有名なCal Tjaderのアルバムなのでは?

90年代に入り、本作収録の「Aquarius」A Tribe Called Quest(ATCQ)のサンプリング・ネタになったことや、本作の持つラウンジ感覚がクラブ世代のリスナーに支持されたことで、再評価が高まったアルバムです。

ATCQ大好きの僕もHip-Hopクラシック・アルバム『Midnight Marauders』(1993年)を通じて「Aquarius」を知り、本作『The Prophet』を購入したパターンでした。

アフロ・キューバン・ジャズのイメージが強い人ですが、前述のように本作はクールなラウンジ感覚のアルバムという印象です。きっと正統派ジャズ・ファンからは敬遠されるアルバムなのでしょうね(笑)

本作において、Cal Tjaderと共に存在感を示しているのがブラジル人ミュージシャンJoao Donato(p、org)です。ブラジル音楽ファンには、ボサノヴァ誕生に大きく貢献したミュージシャンとしてお馴染みの人ですね。本ブログではMichael Franks『Sleeping Gypsy』への参加ミュージシャンとして紹介したことがあります。

本作は全8曲中、Tjader自身の作品が4曲、Donato作品が3曲を占めており、TjaderとDonatoのコラボ作品という見方をしても良いと思います。

あとはアレンジを手掛けたDon Sebeskyの手腕も光りますね。Tjader、Donato、Sebeskyの三者が巧く噛み合ったからこそ、このスタイリッシュなクール・サウンドが生まれたのでしょう。

それ以外にRed Mitchell(b)、Ed Thigpen(ds)等が参加しています。また、クレジットにはありませんが、涼しげなフルートはHubert Lawsらしいです。

アルバム1枚あっという間に聴けてしまう、GWにぴったりのラウンジ作品です。

全曲紹介しときやす。

「Souled Out」
ボッサ&ラウンジなオープニング。ヴァイヴの音色とクールなアレンジが実にマッチしています。涼しげなフルートもグッド!

「Warm Song」
Donato作品。エレガントな仕上がり印象的ですね。

「The Prophet」
女声スキャットがいいですね。少しお色気ムードがあるシネ・ラウンジっぽくて大好きです。

「Aquarius」
本作のハイライト。前述の通り、ATCQ『Midnight Marauders』のインタールード(「Midnight Marauders Tour Guide」)でお馴染みですね。聴いていると、自然とリラックス気分になりますね。ラウンジ気分に浸りたい方にはピッタリです。Donato作品。

「Cal's Bluedo」
ボッサ・ジャズ好きの方ならば気に入る1曲だと思います。Donatoのクールなオルガンがいい感じです。

「A Time For Love」
本ブログで度々登場するJohnny Mandel作品。一番最近ではElis Reginaのカヴァーを紹介しました。それ以外にBill EvansJack Wilsonのヴァージョンも紹介済みです。ここではゆったりエレガントな演奏を聴かせてくれます。

「Temo Teimoso」
「The Loner」
2曲共に女声スキャットがいいですね。基本的にお色気ムードの女声スキャットが大好きなのかも(笑)映画『7 Uomini D'oro(黄金の七人)』のサントラ(音楽Armando Trovajoli)あたりがお好きな人は気に入るのでは?前者はDonato作品、後者はTjader。

Cal Tjader作品は未聴のものばかりなので、いろんな作品を聴いてみたいですね。
特に、Eddie Palmieriとの共演作『El Sonido Nuevo』(1966年)、Airto Moreiraがプロデュースした『Amazonas』(1975年)あたりに興味があります。
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2008年05月01日

Crown City Rockers『Earthtones』

ソウルフル&メロウな生音Hip-Hop☆Crown City Rockers『Earthtones』
アーストーンズ
発表年:2004年
ez的ジャンル:ソウルフル&メロウHip-Hopバンド
気分は... :Hip-Hop界のCCR!

今日はメロウな生音Hip-Hopが聴きたい気分です!

Hip-Hopバンドと聞いて、真っ先の思い出すグループはThe Rootsです。
そのThe Rootsの新作『Rising Down』を昨日購入。前作『Game Theory』(2006年)同様、ダークなアルバムに仕上がっていました。これはこれで刺激的なのですが、『Do You Want More?!!!??!』の頃のRootsが懐かしい...

そんな思いを抱きながら、CD棚から手に取った1枚が今日紹介するCrown City Rockers『Earthtones』(2004年)です。ジャジーなアングラHip-Hop好きの方にはお馴染みの1枚ですね。

Crown City Rockersは、カリフォルニア州オークランドを拠点とするHip-Hopバンド(元々はボストンが活動拠点)。メンバーは、Raashan Ahmad(MC)、Kat Ouano(key)、Headnodic(b)、Max MacVeety(ds)、Woodstock(beats)の5人。

以前はMissionというグループ名でしたが、MCのMoe Popeがグループを脱退したタイミングで改名しました。UKのロック・グループMissionとの区別という意味合いもあったみたいです。

今回紹介する『Earthtones』(2004年)は、Mission時代にリリースした『One』に続く2ndアルバムです。その間に日本独自企画アルバム『Crown City Rockers』(2004年)もリリースしています。

今年に入ってグループのリーダーRaashan Ahmadの活動が目立っていますよね。本ブログでも紹介したJazz Liberatorz『Clin d'oeil』での客演、初のソロ・アルバム『Push』のリリースと、USアングラHip-Hopを代表するMCとしてシーンを牽引しています。

『Push』は、Kero OneJazz Liberatorz等がプロデュースで参加しているオススメ作です。

ザ・プッシュ
ザ・プッシュ

でも、個人的には今日紹介する『Earthtones』がサイコーだと思っています。
Hip-Hopバンドならではのドライブ感とメロウな味わいが堪能できる1枚に仕上がっています。

リーダー兼MCのRaashan Ahmadのみならず、プロデューサーとしても手腕を発揮するHeadnodicとWoodstock、サウンド面の要となるKat Ouanoのキーボード、Hip-Hopバンドらしさを感じさせるMax MacVeetyのドラム、といった各メンバーの個性が存分に発揮されたアルバムだと思います。特に、メロウ好きの僕としてはKat Ouanのフェンダー・ローズにヤラれっぱなしです。

かつて本ブログで紹介したOthello & The Hipknotics『Classics』Othello『Alive At The Assembly Line』あたりがお好きな方は、必ず気に入る1枚だと思います。

Crown City Rockersを略して"CCR"と表記されることも多いですが、本家CCR(Creedence Clearwater Revival)とお間違えのないように。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Another Day」
アルバムからの先行シングルにもなりました。ブルージーかつズッシリ重いトラックが印象的ですね。Hip-Hopバンドならではのドラムのビート感がいいですね。

「Balance」
Living LegendsのScarubをフィーチャー。フェンダー・ローズがメロウに響き渡る浮遊感たっぷりのトラックがグッドです。

「Sidestep」
僕の一番のお気に入り曲。CCRと親交の深いオーガニック・ラテン・ソウル・ユニットO-Mayaの女性ヴォーカリストDestani Wolfをフィーチャーした極上メロウ・グルーヴ。ソウルフルなDestani Wolfのヴォーカル、Deodato「Speak Low」ネタのメロウ・トラック共にサイコーですな。

「B-Boy」
5th Dimension「Dimension Five」ネタのコーラスが印象的ですね。♪パッパッパァー♪パッパッパァー♪

「Fortitude」
BlackaliciousのThe Gift Of Gabをフィーチャー。ダークに鳴り響くピアノ・ループが印象的ですね。

「D minor nine」
心地良さ倍増のフェンダー・ローズ&サックスがいい感じのメロウ・チューン。70年代クロスオーヴァー/フュージョン好きの人は気に入ると思います。

「Heat」
重心の低いへヴィーなビートがグングン迫ってくるCCRの真骨頂といった感じの1曲。Hip-Hopバンドの魅力に溢れています。Curtis Mayfield「Right On For The Darkness」ネタ。

「Earthtones」
タイトル曲は小品ですが侮れません。粋なリズム、エレガントなフェンダー・ローズ、Raashan Ahmadの達者なフロウが三位一体となったセンスの良さに脱帽です。

「Without Love」
Zion IのZionをフィーチャー。哀愁メロウなトラックが好きですね。女性コーラスの絡みもいい感じ。

「Blind」
「Sidestep」と並ぶお気に入り曲。メロウな疾走感がたまらないライト・ファンク。

「10:53」
ジャジーなアングラHip-Hopが好きな人ならば気に入るであろうメロウ・チューン。クールな雰囲気がグッドです。

「No Sense」
フェンダー・ローズのループが忘れられなくなりますね。Ramsey Lewis「Hummingbird」ネタ。

「Proteus」
日本盤ボーナストラック。Hip-Hopバンドなんて意識しなくとも、クロスオーヴァー系のインストとして魅力的に仕上がっています。

冒頭に触れたThe Roots『Rising Down』は、改めて紹介しますね。
posted by ez at 04:08| Comment(0) | TrackBack(1) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする