発表年:1977年
ez的ジャンル:エレガント系ジャズ・ファンク
気分は... :長い間忘れていました!
Jazz界の大物キーボード奏者の一人Ramsey Lewisの3回目の登場です。
『Sun Goddess』(1974年)、『The In Crowd』(1965年)に続いて紹介するのは、『Love Notes』(1977年)です。
恥ずかしながら、このアルバムを持っていることをずっと忘れていました。
昨年、CD棚を眺めていたらふと本CDを発見!それ以来ちょくちょく聴いて本作の素晴らしさを再認識しています。
1970年代から80年代にかけてのRamsey Lewisと言えば、『Sun Goddess』(1974年)、『Salongo』(1976年)、『Tequila Mockingbird』(1977年)、『Routes』(1980年)といったEarth,Wind & Fireメンバーとのコラボ作品の印象が強いですね。
そのため、EW&Fメンバーは参加していない非EW&F系作品は割を食うことも多いと思います。
本作『Love Notes』も非EW&F系作品ですが、Stevie Wonder参加という目玉があるアルバムとして見逃せない作品です。
『Sun Goddess』でもStevieの「Living for the City」(オリジナルは『Innervisions』収録)を取り上げていましたし、Ramseyの強い希望でこのコラボが実現したのかもしれませんね。
Stevieは、「Spring High」、「Love Notes」の2曲で楽曲提供&レコーディング参加しています。
プロデュースはRamsey本人とBert DeCoteaux。Bert DeCoteauxは次作『Tequila Mockingbird』(1977年)のプロデュースも手掛けています。
Stevie Wonder以外は、Delf Reklaw Raheem(fl、per、vo)、Byron Gregory(g)、Jimmy Bryant(clavinet)、Ron Harris(b)、Tery Fryer(key)、Keith Howard(ds)、Michael Davis(tp、vo)等のミュージシャンが参加しています。
Stevie参加の2曲以外もなかなか楽しめる演奏が揃っています。Ramsey Lewisのアコースティック・ピアノが大きくフィーチャーされており、その意味ではEW&F系作品以上にRamsey Lewis本来の魅力を堪能できると思います。
本作は、Maurice Whiteと共に『Salongo』のプロデュースを手掛けたものの、その直後に急死したCharles Stepneyに捧げられています。
全曲紹介しときヤス。
「Spring High」
本作のハイライト!Stevie Wonder絡みの1曲目。Stevieらしい雰囲気の1曲ですよね。本曲の聴きどころはRamseyのピアノとStevieのシンセのエレガントな絡みですよね。春のそよ風のような清々しさが運んでくれるRamseyのピアノがサイコーです。この1曲だけでも元が取れると思いマス(最近、このフレーズ多いですね)。
クラブ系リスナーの方はDJ Spinna/Bobbito『Wonder Of Stevie』でご存知かもしれませんね。
「Love Theme from "A Star Is Born"(Evergreen)」
Barbra Streisandの全米チャートNo.1、アカデミー主題歌賞受賞の名曲カヴァー。Barbraのオリジナルが大好きな僕の密かな目玉曲です。Ramseyはこの名曲をスウィートなテイストとファンキーなテイストを織り交ぜて聴かせてくれます。
「Shining」
ファンク好きの方にはこの曲が一番のオススメ。ここではRamseyはエレピをプレイし、EW&F系作品に近い仕上がりになっています。Michael Davisのヴォーカルをフィーチャー。
「Love Notes」
タイトル曲はStevie Wonder絡みの2曲目。美しすぎるStevieのメロディアスな楽曲がサイコーです。また、それに応えるRamseyのスウィートがこれまたサイコーです。心がモヤモヤしている方は、この曲を聴くと心身ともにスッキリすると思いますよ!
「Chili Today, Hot Tamale」
ラテンかつスペイシーなファンク・チューン。作曲者でもあるDelf Reklaw Raheemがフルート&パーカッションで活躍しています。
「Messenger」
ギターで参加のByron Gregory作品。少しダークな仕上がりがアルバムの中でアクセントになっています。
「Stash, Dash」
ご機嫌なファンク・チューン。Michael Davisのヴォーカルをフィーチャーしたアップもの。Ramseyのシンセ・ソロが聴かせてくれます。
Ramsey Lewis作品はかなり歯抜け状態なので、ボチボチ充実させたいと思いマス。