2008年06月06日

Jorge Santana『Jorge Santana』

Maloを率いたJorge Santanaの軽〜いメロウ&ディスコ作品☆Jorge Santana『Jorge Santana』
ホルヘ・サンタナ
発表年:1978年
ez的ジャンル:ラテン系メロウ・ディスコ
気分は... :思わずニヤけますな!

今日はとっても軽〜い音楽が聴きたい気分...ということでセレクトしたのがJorge Santana

梅雨に入ったばかりですが、毎年この時期になると夏モードの音楽がそろそろ気になり始める時期ですね。

昨日少し時間があったので、この夏聴きたいブラジル、ラテン、レゲエ、フュージョン、ボッサ・ジャズ、ハワイアンAOR等の作品をCD棚から約50枚ほどセレクトして、取り易い位置にまとめて移動させました。最近購入したブラジル、ラテン、フュージョン、ボッサ・ジャズものも加えて...夏モード体制が整いつつあります!さしずめ音楽版"衣替え"といったカンジでしょうか。僕の今年の夏はブラジル、ラテンものが多めですかね。

ブログで未紹介の作品は今月から8月にかけてボチボチ紹介していきますね。同じような作品を続けて紹介するのが嫌いな性分ので、果たして何枚紹介できるかビミョーですが(笑)

今日紹介する『Jorge Santana』もそんな夏モードにピッタリの1枚です。長年待たれていましたが、昨年めでたくCD化されました。本当は購入した昨年の夏に紹介したかったのですが、タイミングを逸してしまったので1年遅れでの紹介となります。

Jorge Santana(1954年生まれ)は、ご存知の通りCarlos Santanaの弟であり、AztecaEl Chicanoらと並ぶチカーノ・バンドMaloのリーダーとしてお馴染みですね。Maloについては以前にデビュー作『Malo』(1972年)を紹介しました。また、サルサ好きの人はFania All Stars『Latin-Soul-Rock』(1974年)のクレジットでJorge Santanaの名を発見することができます。

ソロ・アルバムとしては、『Jorge Santana』(1978年)、『It's All About Love』(1979年)の2枚をリリース。さらに兄Carlos SantanaらとSantana Brothersとして『Santana Brothers』(1994年)をリリースしています。

本作『Jorge Santana』は、正直Maloのようなラテン・ビートが炸裂するチカーノ・サウンドを期待する肩透かしを食います。

ジャケからも想像がつくように、軽〜く、ナンパなメロウ・グルーヴ&ディスコ・サウンドが全編を貫いています。なので。ラテン好きというよりディスコ、フリーソウル、AORファン向けの作品です。Coke Escovedoのソロ・アルバム『Coke』(1975年)、『Comin' At Ya』(1976年)あたりがお好きな人は気に入ると思いマス。

メンバーは、Jorge Santana(g)、Richard Bean(vo、g)、Roberto Carlos (b)、Kincaid Miller(key)、Jerry Marshall(ds、per)、Yogi Newman(per)の6名。

Richard Beanは、僕が一番好きなMaloの曲「Suavecito」の作曲者&リード・ヴォーカルでした。Malo脱退後にSapoを結成しています。本作はJorge Santanaのソロ・アルバムですが、もう一人の主役がRichard Beanだと思いマス。彼のメロウ・ヴォーカルを存分に堪能しましょう!

バカンス・モード、夜遊びモードの時に聴くとサイコーの1枚です!

全曲紹介しときやす。

「Sandy」
フリーソウル人気曲ですね。ナンパな雰囲気がサイコーのメロウ系ディスコ・チューン。僕もやっぱりこの曲が一番好きですね。Richard BeanのヴォーカルもMaloにはない軽さあっていいですね!

「Tonight You're Mine」
ラテン・フュージョン・チューン。ギタリストJorgeのアルバムなので、ギターがメインの曲がないとね。でも個人的には甘酸っぱいテイストのヴォーカル・パートだけで十分なんですけど(笑)

「Darling I Love You」
爽快感が気持ちいいディスコ・チューン。僕がこのアルバムに求めてる"軽さ"に充ちています。ロベカル(サッカー選手じゃありません)のベースと一緒にハンドクラップしましょう!

「We Were There」
この曲も人気曲ですね。Kincaid Millerのラテンなピアノとディスコ・ビートの組み合わせがサイコーのラテン・ディスコ・チューン。小難しいことは考えずに、陽気に楽しみたい1曲。

「Love You, Love You」
「Sandy」、「Love The Way」と並ぶ僕のお気に入り。ストリングスが盛り上げてくれる軽快なダンス・チューン。タイトルを連呼して盛り上がれるわかりやすさがいいですね。

「Love The Way」
Richard Beanのヴォーカルがサイコーのメロウ・チューン。前述のMalo「Suavecito」がお好きな人は絶対気に入るはずです。AORファンも必聴の1曲ですね。

「Oh! Tengo Suerte」
日本人には嬉しい高中正義のカヴァー。確かにこのアルバムのサウンドを聴いていると、当時流行りまくっていた高中正義の音とリンクしますよね。今回聴きながら、とても納得してしまいました。

「Nobody's Perfect」
エンディングも爽快なメロウ・グルーヴ。Jorgeの軽快なギター・カッティングとRichard Beanのメロウ・ヴォーカルを存分に堪能できます。後半のブレイクがエラくカッチョ良いですね。

チカーノ系で言えば、Aztecaはこの夏に紹介する予定なので、そちらもお楽しみに!
記事中で触れたFania All Stars『Latin-Soul-Rock』あたりも取り上げたいと思います。
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2008年06月05日

Sloan『One Chord To Another』

"カナダのBeatles"の人気アルバム☆Sloan『One Chord To Another』
One Chord to Another
発表年:1996年
ez的ジャンル:カナディアン・パワー・ポップ
気分は... :Beatlesは大袈裟だけど...でもセンスはピカイチ!

90年代以降ロック離れが急速に進行した僕ですが、パワーポップ、ポップ職人系、青春ギターポップ系の作品は密かに好きだったりします。

今回は90年代以降のお気に入りパワーポップ・グループの1つSloanを紹介します。

Sloanは、Chris Murphy(vo、b)、Patrick Pentland(vo、g)、Jay Ferguson(vo、g)、Andrew Scott(vo、ds)の4人が1991年にカナダのハリファックスで結成したパワーポップ・バンド。本国では"カナダのBeatles"と呼ばれるほどの人気を誇っているようです。

とは言っても、日本では一部ファン以外には馴染みがないグループかもしれませんね。僕も音以外のことは良く知りません。

僕のお気に入りは2ndアルバム『Twice Removed』(1994年)、3rdアルバム『One Chord To Another』(1996年)、4thアルバム『Navy Blues』(1998年)の3枚。その中から一番のお気に入り『One Chord To Another』をセレクト。

『One Chord To Another』は最初に購入したSloanのアルバムであり、その意味で一番インパクトが強いのかもしれません。多分、最初はCDショップでジャケに惹かれたように記憶しています...

Beatles風あり、Beach Boys風あり、ガレージ風あり、Todd Rundgren風あり、王道パワーポップあり、青春ギター・ポップありと飽きのこない構成になっています。

僕の場合、音の分厚い"クドい系"パワーポップは苦手なんですが、Sloanにはそれがないですね。人気の割にはメジャー感がなく、あまり作り込みすぎていないのが魅力だと思います。メンバーのソングライティング能力の高さも光りますね。

個人的には"カナダのBeatles"は少し大袈裟だと思いますが、センスの良さはピカイチなことは確かだと思います。

パワーポップ好きの人の中には、80年代あたりで時間が止まってしまっている方もいるようですが、90年代以降も素晴らしいパワーポップ作品は数多くあるので、ぜひ聴いて欲しいと思いマス。

全曲紹介しときヤス。

「The Good In Everyone」
一番のお気に入り曲。ライブ仕立てのハード・ドライビングなパワー・ポップ。ガレージ・ロック風のザラつき感がいいですね。Sofia Coppola監督の映画『The Virgin Suicides』(1999年)のサントラにも収録されています。

「Nothing Left To Make Me Want To Stay」
適度にハードで、適度にメロディアスで、適度にキャッチー...まさに王道パワー・ポップ。

「Autobiography」
中期Beatlesあたりが好きな人は気に入るであろう。アコースティックなポップ・チューン。

「Junior Panthers」
これはBeach Boys風の仕上がりですね。甘酸っぱいハーモニーに惹かれますな。

「G Turns To D」
「The Good In Everyone」と同タイプのガレージ・ロック・チューン。しっかりロックしつつ、キャッチーに仕上げてくれるあたりがSloanの魅力ですね。

「A Side Wins」
偏屈ポップス狂の方向けの1曲。ひねくれ具合いとキャッチーさのバランスが僕好みですね。

「Everything You've Done Wrong」
本アルバムの目玉はファンにも人気の高いこの曲でしょうね。90年代パワーポップの定番と言えるかもしれません。メロディ、アレンジ、ヴォーカルどれを取ってもパワーポップ好きの壺をしっかり押さえています。特にホーンの鳴り具合いがたまりませんな。

Sofia Coppola監督の映画『The Virgin Suicides』(1999年)のサントラにも収録されています。この映画では本アルバムのオープニング曲「The Good In Everyone」や4thアルバム『Navy Blues』収録の「On the Horizon」も挿入歌として使われています。Sofia Coppolaは余程Sloanのファンなんでしょうね。優れたクリエイターであるSofiaが好む音楽というだけでも、Sloanのセンスの良さを証明してくれますよね!

「Anyone Who's Anyone」
Sgt. Pepper'sの頃のBeatlesが好きな人にはグッとくる曲なのでは?

「The Lines You Amend」
青春ギターポップ・チューン。「The Good In Everyone」と並ぶ僕のお気に入り曲。変に作り込みすぎず、素材の良さで勝負!みたいなところが好きですね。

「Take The Bench」
どうって事ない曲なんですが、ホーンセクションが加わってくる後半の盛り上がりが捨てがたいですね。

「Can't Face Up」
かなり完成度の高い1曲。ノスタルジックなんだけど、それだけで終わらない何かがこのグループにはありますね。

「400 Metres」
ヨレヨレな感じだけど、しっかりポップ好きの心をくすぐる仕掛けは散りばめられています。このセンスがサイコーですね。

気に入った方は、2nd『Twice Removed』(1994年)、4th『Navy Blues』(1998年)もどうぞ!
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2008年06月04日

Stanley Turrentine『Easy Walker』

クラブ・ジャズ世代の人気も高いソウル・ジャズな1枚☆Stanley Turrentine『Easy Walker』
イージー・ウォーカー+2
録音年:1966年、1967年、1969年
ez的ジャンル:ソウル・ジャズ
気分は... :まぁ、仕切り直しで!

今回はジャズ・サックス奏者Stanley Turrentineの紹介です。

Stanley Turrentine(1934-2000年)はピッツバーグ出身。1950年代はブルース・ギタリストLowell Fulsonのグループに兄Tommy Turrentineと共に参加。当時このグループにはピアニストとしてRay Charlesもいました。

その後N.Y.へ昇ります。Max Roachのグループを経て、初リーダー作『Stan The Man Turrentine』(1960年)をレコーディング。その後Jimmy Smithのグループへ参加すると同時に、Blue Noteとの契約に成功し、名作『Blue Hour』(1960年)を吹き込みました。

その後1960年代はBlue Noteで勢力的に作品をリリースしています。また、1960年にはオルガン奏者のShirley Scottと結婚しました。夫婦共演作も数多くレコーディングしています。1970年にはCTIへ移籍し、その第1弾アルバム『Sugar』をヒットさせました。その後もコンスタントに活動を続けますが、2000年にN.Y.のBlue Note出演前に倒れ、間もなく死去してしまいます。

僕は持っているStanley Turrentine作品は、『Blue Hour』(1960年)、『Easy Walker』(1966年)、『Sugar』(1971年)の3枚のみ。あとはAstrud Gilbertoとの共演盤『Gilberto With Turrentine』(1971年)やJimmy Smithのリーダー作『Midnight Special』(1960年)等を通じて、彼の演奏を聴いています。

そんな中から、今回はソウル・ジャズの魅力満載のアルバム『Easy Walker』(1966年)をセレクト。クラブ系のファンからも支持が高いアルバムですよね。

特に、CD化の際にはオリジナル6曲に加え、未CD化のアルバム『Ain't No Way』からの4曲を含む5曲がボーナス・トラックとして収録という嬉しいオマケが付きました。

メンバーはオリジナルがStanley Turrentine(ts)、McCoy Tyner(p)、Bob Cranshaw(b)、Mickey Roker(ds)という布陣です。ボーナス・トラックのうち、『Ain't No Way』からの4曲はStanley Turrentine(ts)、McCoy Tyner(p)、Gene Taylor(b)、Billy Cobham(ds)、残り1曲がオリジナルの布陣でドラムがMickey RokerからRay Lucasに代わったメンバーです。

クラブ・ジャズ世代に受け入れられるノリの良い演奏に加えて、バラードの仕上がりもなかなか絶品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Meat Wave」
オリジナル盤ではこの曲がイチオシです。クラブ世代にウケるのも納得のカッチョ良いジャズ・ロック調の作品。Hip-Hopのサンプリング・ネタにも使われています。僕が好きな弾けた俗っぽさに溢れています。

「They All Say I'm the Biggest Fool」
Buddy Johnsonによる1946年のR&Bヒットのカヴァー。「Meat Wave」から一変し、ミッドナイト気分のソウルフルかつムーディーなバラードを聴かせてくれます。Turrentineにはこういった曲がハマりますよね。

「Yours Is My Heart Alone」
Franz Lehar作曲のスタンダード。リラックス・モードの軽快な演奏が楽しめるスウィンギーな仕上がり。McCoy Tynerの軽やかなタッチが印象的ですね。

「Easy Walker」
タイトル曲はジャズ・ピアニストBilly Taylorの作品。タイトルの通り、ファンキー・テイストのミドル・テンポの演奏はタイトル通りウォーキングしているようですね。

「What the World Needs Now」
Jackie De ShannonやMichele LeeのヒットやDionne Warwickのカヴァーで知られているお馴染みHal David/Burt Bacharach作品です(邦題「世界は愛を求めている」)。原曲の良さも手伝ってか、ポップかつメロウな演奏がグッドです。僕のような永遠のジャズ初心者にはピッタリですね。

「Alone Together」
1932年のミユージカル『Flying Colors』の挿入歌(Arthur Schwartz/Howard Dietz作品)だったお馴染みのスタンダードです。本ブログではDinah Washingtonのカヴァーを以前に紹介しました。ここではミドル・テンポの小粋な仕上がりで聴かせてくれます。

ここまでがオリジナル盤の6曲です。

「A Foggy Day」
ここからがボーナス・トラック。この曲は1937年のミュージカル映画『A damsel in distress』のために書かれたGershwin兄弟作品です。本曲はボーナス・トラックで唯一『Ain't No Way』以外のものです(1967年録音)。

「Stan's Shuffle」
「Intermission Walk」
この2曲は前者がTurrentineのオリジナル、後者が兄Tommy Turrentineの作品です。共にリラックス・ムードの演奏を聴かせてくれます。

「Watch What Happens」
ボーナス・トラックの目玉1曲目はMichel Legrand作品です。映画『The Umbrellas of Cherbourg(シェルブールの雨傘)』でお馴染みの曲ですね。ロマンティック・ムード満点の演奏を聴かせてくれます。いやぁ、聴けば聴くほどいいですねぇ。Turrentineらしくないリリカルな演奏が魅力かもしれません(笑)

「Wave」
ボーナス・トラックの目玉2曲目はボサノヴァの巨人Antonio Carlos Jobimの超有名曲です。クラブ・ジャズ好きの方は歓喜する1曲なのでは?

夫人だったShirley Scottとの共演盤を聴いたことがないので、機会があればぜひ聴いてみたいと思います。
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2008年06月03日

Chic『Chic』

Nile Rodgers & Bernard Edwardsによるダンス・サウンドはここから始まった☆Chic『Chic』
Chic
発表年:1977年
ez的ジャンル:ディスコ系エレガント・ファンク
気分は... :♪ダンス♪ダンス♪ダンス♪┌(・。・)┘♪

本ブログでも大人気のグループChicの3回目の登場です。

『C'est Chic』(1978年)、『Risque』(1979年)に続いて紹介するのは、デビュー・アルバム『Chic』(1977年)です。

Chicと言えば、どうしても「Le Freak(おしゃれフリーク)」「Good Times」という2大ダンス・クラシックのインパクトが大きく、アルバム単位でもこれらを含む『C'est Chic』『Risque』の印象が強いですよね。

そんな中でついつい忘れられがちなのが、今日紹介するデビュー・アルバム『Chic』(1977年)です。「Le Freak」「Good Times」クラスの目玉曲はありませんが、「Dance, Dance, Dance (Yowsah, Yowsah, Yowsah) 」「Everybody Dance」といったグループの代表曲が含まれています。

そして何より、Nile RodgersBernard EdwardsTony Thompsonの3人が生み出す独特のダンス・サウンドの原点がココにあります。

このデビュー作での正式なメンバーは、Nile Rodgers(g)、Bernard Edwards(b)、Tony Thompson(ds)の3人に女性ヴォーカルのNorma Jean Wright(vo)の4人。Norma Jean Wrightはその後独立し、Nile Rodgers & Bernard Edwardsプロデュースによるソロ・アルバム『Norma Jean』(1978年)をリリースしています。

また、本作にはブレイク前のLuther Vandrossがバック・ヴォーカルで参加しています。

正直、『C'est Chic』『Risque』ほどの完成度はありませんが、未完成の面白さがありますね。また、2nd以降は聴けない音を発見できる楽しさもあります。

ジャケ写真に写っているのはメンバーとは全く関係ないモデルです。こういう意味不明のジャケ大好きです(笑)

まずは前述の2枚を聴くべきだと思いますが、その後の1枚としてぜひどうぞ!

全曲紹介しときヤス。

「Dance, Dance, Dance (Yowsah, Yowsah, Yowsah) 」
記念すべきデビュー・シングル。全米ポップ・チャート第6位、同R&Bチャート第6位のヒットとなりました。3人の作り出すNile Rodgers、Bernard Edwards、Tony Thompsonの3人が生み出すChicサウンドが全開のディスコ・チューン。Nile Rodgersのあのギター・カッティングを存分に堪能できます。途中で軽くラテン・フレイヴァーが入るのもいいですね。

「Sao Paulo」
シングル曲以外で人気があるのがこのインスト。涼しげなフルートの音色が印象的なメロウ・チューンです。2nd以降では聴けない路線だけに貴重だと思いマス。

「You Can Get By」
ご機嫌なディスコ・チューン。Chicならではのグルーヴとストリングスやヴァイブの絡みがいい感じです。特にヴァイヴの音色がいいアクセントになっていると思いマス。こういうタイトル連呼型のダンス・チューンって大好きですっ!

「Everybody Dance」
アルバムからの2ndシングル(全米ポップ・チャート第38位、同R&Bチャート第12位)。昨年ブルーノート東京で観たライブのオープニングはこの曲でした。この曲はBernard Edwardsのベースがサイコーにカッチョ良いですね。この前のめりな感じが好きです。

「Est-Ce Que C'est Chic」
彼らのフレンチ・タイトル第1弾ですね(第2弾は「Le Freak」)。まだ洗練が足りず野暮ったさが残るダンス・チューンですが、そこが面白いですね。

「Falling in Love with You」
アルバム唯一のスロウ・チューン。正直なところスロウには期待していないので、アルバム全体の1つのアクセントということで...

「Strike Up the Band」
Bernard Edwards、Tony Thompsonのリズム・セクションがキマっているファンキー・チューン。2nd以降での爆発を予感させる1曲ですね。

サッカーW杯予選「日本対オマーン」は3対0の快勝でしたね。
正直1点差で冷や汗もんの勝利というのを予想していたので、それが外れて良かったです。次のアウェーでのオマーン戦が鍵ですね。これを乗り切れば大丈夫でしょう。まぁ3次予選でヤキモキしている場合ではないのですが...

早くスッキリして、Euro2008観戦に専念したいです!
posted by ez at 00:12| Comment(0) | TrackBack(1) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月02日

Eurythmics『Touch』

彼らのイメージを大きく変えた3rdアルバム☆Eurythmics『Touch』
Touch
発表年:1983年
ez的ジャンル:UKエレポップ・ユニット
気分は... :意外にいいじゃん!

Dave StewartAnnie Lennoxの男女ユニットEurythmicsを久々に紹介します。

前回は「Would I Lie to You?」「There Must Be an Angel」といったヒット曲を含む4thアルバム『Be Yourself Tonight』(1985年)を紹介しました。今回はその1作前の3rdアルバム『Touch』(1983年)です。

無機質なヴォーカル&エレポップ・サウンドだった2ndアルバム『Sweet Dreams (Are Made of This)』(1983年)と、すっかりソウルフルなヴォーカリストとなったAnnieのエモーショナルなヴォーカルを聴ける4th『Be Yourself Tonight』(1985年)を聴き比べると、かなり大きなギャップがありますよね。

これら2枚の中間にリリースされた『Touch』(1983年)は、無機質エレポップ路線の洗練とソウルフル路線への助走が混在している点が面白いアルバムだと思います。

個人的には「Sweet Dreams (Are Made of This)」に対して、"なぜこんな陰鬱なイメージの曲がヒットするのだろう?"とネガティブな印象を持っていたので、本作で聴かせてくれた新しい側面でようやくEurythmicsに対して興味を持つようになりました。

特に2ndシングル「Right By Your Side」が僕のEurythmicsに対するイメージを一変させましたね。この曲を聴いてから、真剣にEurythmicsを聴くようになりました。

「Here Comes The Rain Again」「Right By Your Side」「Who's That Girl?」というシングル3曲以外にもなかなかいい曲が揃っていると思います。

僕の場合、どうしてもAnnieのヴォーカル中心に聴いてしまうのですが、今回久々にアルバムを通しで聴いてみて、Daveの創るエレポップ・サウンドもなかなか良いなぁと再認識しました。全体的にベースラインがカッチョ良い曲が多いと思いマス。

全曲紹介しときヤス。

「Here Comes The Rain Again」
アルバムからの1stシングル(全英シングル・チャート第3位、全米ポップ・チャート第21位)。大ヒット・シングル「Sweet Dreams」の続編といったカンジの暗くて悲しげな1曲です。無機質なAnnieのヴォーカルは相変わらずですが、ストリングス等のアレンジで少しエレガントなサウンドになっている分、「Sweet Dreams」よりも聴きやすくなった印象がありました。

「Regrets」
今回久々にアルバムを聴いて、案外いい曲だったんだなぁ!と思ったのがこのベースラインが印象的なエレポップです。チープでスカスカな感じがカッチョ良いですね。

「Right By Your Side」
アルバムからの2ndシングル(全英シングル・チャート第10位、全米ポップ・チャート第29位)。前述のように僕のEurythmicsに対する印象を一変させた曲です。スティール・ドラムが涼しげに響く、カリプソ・フレイヴァーの明るく楽しげな曲調に"これがEurythmics? Annie Lennoxのこの弾けたカンジは何?"と驚いたものです。UKで流行っていたファンカラティーナの影響もあったのかもしれませんね。

「Cool Blue」
ソウルフルな側面を見せるAnnieのヴォーカルとダビーな要素もあるトラックのバランスがグッドですね。Dean Garciaが演奏するベースラインのカッチョ良さが目立ちますね。

「Who's That Girl?」
アルバムからの3rdシングル(全英シングル・チャート第8位、全米ポップ・チャート第4位)となった妖しげな哀愁チューン。Annieが女性シンガーとその彼氏という1人2役を演じたPVの印象が強いですね(アメリカでは放送禁止)。後にDaveの奥方となるBananaramaのSiobhan FaheyもPV出演しています。

「The First Cut」
「Right By Your Side」と並ぶ僕のお気に入り曲。「Would I Lie to You?」を予感させるエレクリック・ファンク調のダンス・チューン。

「Aqua」
エスニック・モードの1曲。アフリカンな仕上がりは僕好みです。

「No Fear, No Hate, No Pain (No Broken Hearts) 」
Annieのヴォーカリストとしての魅力を堪能できる仕上がりです。

「Paint A Rumour」
チープ感たっぷりのピコピコ・エレポップ。こうゆうの大好きです!時折出てくるアラビアン・テイストはご愛嬌ですね。

今夜はサッカーW杯アジア3次予選オマーン戦ですね。
現行メンバーの顔ぶれを見ると多くを期待できませんが、最低限勝ってもらわないとね...
posted by ez at 08:08| Comment(2) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする