発表年:1983年
ez的ジャンル:UKエレポップ・ユニット
気分は... :意外にいいじゃん!
Dave StewartとAnnie Lennoxの男女ユニットEurythmicsを久々に紹介します。
前回は「Would I Lie to You?」、「There Must Be an Angel」といったヒット曲を含む4thアルバム『Be Yourself Tonight』(1985年)を紹介しました。今回はその1作前の3rdアルバム『Touch』(1983年)です。
無機質なヴォーカル&エレポップ・サウンドだった2ndアルバム『Sweet Dreams (Are Made of This)』(1983年)と、すっかりソウルフルなヴォーカリストとなったAnnieのエモーショナルなヴォーカルを聴ける4th『Be Yourself Tonight』(1985年)を聴き比べると、かなり大きなギャップがありますよね。
これら2枚の中間にリリースされた『Touch』(1983年)は、無機質エレポップ路線の洗練とソウルフル路線への助走が混在している点が面白いアルバムだと思います。
個人的には「Sweet Dreams (Are Made of This)」に対して、"なぜこんな陰鬱なイメージの曲がヒットするのだろう?"とネガティブな印象を持っていたので、本作で聴かせてくれた新しい側面でようやくEurythmicsに対して興味を持つようになりました。
特に2ndシングル「Right By Your Side」が僕のEurythmicsに対するイメージを一変させましたね。この曲を聴いてから、真剣にEurythmicsを聴くようになりました。
「Here Comes The Rain Again」、「Right By Your Side」、「Who's That Girl?」というシングル3曲以外にもなかなかいい曲が揃っていると思います。
僕の場合、どうしてもAnnieのヴォーカル中心に聴いてしまうのですが、今回久々にアルバムを通しで聴いてみて、Daveの創るエレポップ・サウンドもなかなか良いなぁと再認識しました。全体的にベースラインがカッチョ良い曲が多いと思いマス。
全曲紹介しときヤス。
「Here Comes The Rain Again」
アルバムからの1stシングル(全英シングル・チャート第3位、全米ポップ・チャート第21位)。大ヒット・シングル「Sweet Dreams」の続編といったカンジの暗くて悲しげな1曲です。無機質なAnnieのヴォーカルは相変わらずですが、ストリングス等のアレンジで少しエレガントなサウンドになっている分、「Sweet Dreams」よりも聴きやすくなった印象がありました。
「Regrets」
今回久々にアルバムを聴いて、案外いい曲だったんだなぁ!と思ったのがこのベースラインが印象的なエレポップです。チープでスカスカな感じがカッチョ良いですね。
「Right By Your Side」
アルバムからの2ndシングル(全英シングル・チャート第10位、全米ポップ・チャート第29位)。前述のように僕のEurythmicsに対する印象を一変させた曲です。スティール・ドラムが涼しげに響く、カリプソ・フレイヴァーの明るく楽しげな曲調に"これがEurythmics? Annie Lennoxのこの弾けたカンジは何?"と驚いたものです。UKで流行っていたファンカラティーナの影響もあったのかもしれませんね。
「Cool Blue」
ソウルフルな側面を見せるAnnieのヴォーカルとダビーな要素もあるトラックのバランスがグッドですね。Dean Garciaが演奏するベースラインのカッチョ良さが目立ちますね。
「Who's That Girl?」
アルバムからの3rdシングル(全英シングル・チャート第8位、全米ポップ・チャート第4位)となった妖しげな哀愁チューン。Annieが女性シンガーとその彼氏という1人2役を演じたPVの印象が強いですね(アメリカでは放送禁止)。後にDaveの奥方となるBananaramaのSiobhan FaheyもPV出演しています。
「The First Cut」
「Right By Your Side」と並ぶ僕のお気に入り曲。「Would I Lie to You?」を予感させるエレクリック・ファンク調のダンス・チューン。
「Aqua」
エスニック・モードの1曲。アフリカンな仕上がりは僕好みです。
「No Fear, No Hate, No Pain (No Broken Hearts) 」
Annieのヴォーカリストとしての魅力を堪能できる仕上がりです。
「Paint A Rumour」
チープ感たっぷりのピコピコ・エレポップ。こうゆうの大好きです!時折出てくるアラビアン・テイストはご愛嬌ですね。
今夜はサッカーW杯アジア3次予選オマーン戦ですね。
現行メンバーの顔ぶれを見ると多くを期待できませんが、最低限勝ってもらわないとね...