2008年06月11日

Jefferson Airplane『Surrealistic Pillow』

シングル「Somebody to Love」、「White Rabbit」を含む代表作☆Jefferson Airplane『Surrealistic Pillow』
Surrealistic Pillow
発表年:1967年
ez的ジャンル:サイケデリック・ロック
気分は... :このレトロ感覚が新鮮かも?

シスコ・ロックを代表するグループJefferson Airplaneの2回目の登場です。

前回はライブアルバム『Bless It's Pointed Little Head』(1969年)でしたが、今回はグループ最大のヒット・アルバム『Surrealistic Pillow』(1967年)です。

デビュー・アルバム『Takes Off』(1966年)でスタートした彼らでしたが、離陸直後にSkip Spence(ds)、Signe Anderson(vo)が相次いでグループを離脱してしまい、不安定な飛行状態になってしまいます。そこで新たにグループに加入したのが、Spencer Dryden、Grace Slickの2人です。

こうしてMarty Balin(vo、g)、Grace Slick(vo、p、recorder)、Paul Kantner(vo、g) 、Jorma Kaukonen(g)、Jack Casady(b)、Spencer Dryden(ds)というグループ最強の布陣が揃い、レコーディングされたアルバムが『Surrealistic Pillow』です。

グループを代表するアルバムであると同時に、サイケデリック・ロック代表するアルバムですね。「Somebody to Love」「White Rabbit」のシングル・ヒットと共にアルバムも全米アルバム・チャート第3位の大ヒットを記録しました。

僕の場合、Jefferson Airplaneは好き/嫌いというより、ロック史のお勉強の"必須科目"として聴いていました。特に本作『Surrealistic Pillow』はそうですね。

熱心なファンの方には怒られそうですが、ここ10年間は年1回ペースでしか聴いておらず、聴くたびに"レトロだなぁ"という感想を持っていましたね。

でもここ数年、このレトロ感覚が逆に新鮮に聴こえるようになってきました。ロックの比重が著しく低下している僕の音楽ライフの中で、たまに聴くこの60年代サイケ・サウンドがいいアクセントになっているのかもしれません。

サイケ・ロックの名盤との印象が強い作品ですが、意外とフォーキーな味わいも楽しむことができます。また、Marty BalinGrace Slickという存在感のあるヴォーカリストが男女でいるのもいいですね。アルバム1枚を通して、これらのバラエティ感があるのも本作の魅力かもしれません。

サイケ・ロックの入門盤としてかなりベタな1枚ですが、だからこそちゃんと聴くべき1枚かもしれません。

全曲紹介しときヤス。

「She Has Funny Cars」
僕のイメージするJefferson Airplaneとは全く異なる印象を受けるオープニング。MartyとGraceのヴォーカルの掛け合いだけはJAらしいという気がします。

「Somebody to Love」
お馴染みのグループ最大のヒット・シングル(全米ポップ・チャート第5位)。オリジナルはGrace SlickがJefferson Airplaneに入る前に在籍していたグループ Great Societyであり、同グループのメンバーDarby Slick(Graceの義兄弟)の作品です。

Jefferson Airplaneと言えばこの曲のイメージが強いですし、サイケデリック・ロックと聞いて真っ先に思い浮かぶのが、この曲かもしれません。Graceの圧倒的な存在感のあるヴォーカル、サイケ・ムードたっぷりのJormaのギターが印象的ですね。

「My Best Friend」
前メンバーSkip Spenceの作品。ヒットしませんでしたが、この曲もシングルになっています。個人的にはかなり好きな1曲。カントリー/フォーキーな仕上がりでサイケな雰囲気はありませんが、ラブ&ピースな雰囲気に充ちているカンジが好きです。

「Today」
Marty Balin/Paul Kantner作品。ファンの方には人気の曲のようですね。しみじみと歌うMarty Balinの哀愁ヴォーカルが印象的です。バックのサウンドもミステリアスな雰囲気があっていいですね。Black Sheep「Similak Child」でサンプリングされています。

「Comin' Back to Me」
Marty Balin作品。淡々とMarty Balinが歌うアコースティック・チューン。Graceのリコーダーも印象的ですね。Richie Havens、Rickie Lee Jones等がカヴァーしています。

「3/5 of a Mile in 10 Seconds」
今聴くと、ハード&サイケなこの曲がロック・チューンとして一番カッチョ良いですね。『Bless It's Pointed Little Head』収録のライブ・ヴァージョンも含めて好きです。

「D.C.B.A. -25」
Paul Kantner作品。幻想的なフォーク・ロックといった仕上がりは、60年代後半のムードに溢れてがいいですね。

「How Do You Feel」
コーラスが美しいフォーキー・チューン。この曲もかなり好き。どうしてもサイケなイメージが強い彼らですが、こうしたフォーキーな魅力も見逃せませんね。

「Embryonic Journey」
Jorma Kaukonen作品。悪くないアコースティック・ギターによるインスト曲ですが、アルバム全体の中で異質な印象を受けますね。

「White Rabbit」
「Somebody To Love」と並ぶグループの代表曲。全米ポップ・チャートの第8位になりました。Grace Slickが「不思議の国のアリス」をモチーフにして書いた曲として有名ですね。この曲もロックのお勉強の一貫として聴きましたが、正直どこが良い曲なのか今もわかりません(笑)

「Plastic Fantastic Lover」
Marty Balin作品。サイケ・ムードを一番満喫できる曲です。ライブ・レパートリーとしてもお馴染みの曲ですね。『Bless It's Pointed Little Head』収録のライブ・ヴァージョンとセットでどうぞ!

サッカーEuro2008は出場16ヵ国が各1試合を終えました。

"死のCグループ"以外は順当な結果でしたね。そんな中、Cグループでの世界王者イタリアの完敗は衝撃的でしたね。オランダはバベルが代表落ち、ロッペンが負傷と"攻撃陣がどうかなぁ?"と思っていましたが、そんな心配は無用でしたな。

今夜は「ポルトガル対チェコ」があります。
これもかなりの好カードですね。僕のイチオシ、ポルトガルの真価が問われる試合となりそうです。
posted by ez at 07:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする