2008年06月12日

Real Thing『Step Into Our World』

人気曲「Rainin' Through My Sunshine」収録☆Real Thing『Step Into Our World』
ステップ・イントゥ・アワ・ワールド
発表年:1978年
ez的ジャンル:UKメロウ・ソウル
気分は... :お気に入りのレイン・ソングは?

今日の東京は雨模様...

"雨"というお題は歌の定番であり、皆さんもお気に入りのレイン・ソングがあるのではないかと思いマス。

僕のお気に入りはReal Thing「Rainin' Through My Sunshine」
ということで、今日はReal Thing『Step Into Our World』(1978年)です。

Real Thingは1970年代前半にイギリスのリヴァプールで結成されたソウル・グループ。メンバーはEddie Amoo、Chris Amoo、Ray Lake、Dave Smithを加えた4人。曲作りも手掛けたEddietoとChrisのAmoo兄弟がグループの中心でした。

1976年にリリースしたシングル「You to me are Everything」がUKシングル・チャートで第1位、続く「Can't Get By Without You」も同第2位のヒットとなりました。この2曲はAmoo兄弟ではなく、Ken Gold/Mickey Denneによる作品です。

これらのヒットを受けて、1976年にデビュー・アルバム『The Real Thing』をリリース。その後、2nd『4 From 8』(1977年)、3rd『Step Into Our World』(1978年)、『....Saints Or Sinners?』(1980年)といったアルバムをリリースしています。また、1979年に『Can You Feel The Force』というアルバムがリリースされていますが、コレは『Step Into Our World』をタイトルとジャケを差し換えて再発したものです。

日本でReal Thingの名が知れ渡るようになったのは、前述の「Rainin' Through My Sunshine」です。「Rainin' Through My Sunshine」は1978年にシングルとしてリリースされましたが、UKシングル・チャート第40位とヒットには至りませんでした。それが90年代に入りフリーソウル人気曲となり、一気にReal Thingの再評価が高まりました。フリーソウルのコンピで言えば『Free Soul Wind』に収録されています。

その「Rainin' Through My Sunshine」が収録されているアルバムが今日紹介する3rdアルバム『Step Into Our World』(1978年)です。

僕もフリーソウルで「Rainin' Through My Sunshine」が好きになり、このオリジナルにも手を伸ばしたパターンでした。最悪「Rainin' Through My Sunshine」以外ハズレでもいいや!くらいの気持ちで購入したのですが、他にも良い曲揃いですっかり気に入ってしまったアルバムです。

Amoo兄弟の曲作りがサイコーなのと、哀愁リード・ヴォーカルとファルセット・コーラスの絡みが好きですねぇ。

それにしてもBeatlesの街という印象が強いリヴァプールで、こうしたソウル・グループで生まれてくるというのは面白いですね。

全曲紹介しときヤス。

「Whatcha Say, Whatcha Do」
オープニングはホーンが鳴り響き、ヴォコーダーまで登場するディスコ・チューン。悪くはないですが、Real Thingらしいとは言えないかもしれません。

「Lady, I Love You All The Time」
「Rainin' Through My Sunshine」、「Wan't You Step Into My World? 」に次ぐお気に入り曲です。ラブリーなメロウ・ソウルはまさに僕好み!イントロはどこかで聴いたことがあるカンジですが...そんな事は気にしません(笑)

「Rainin' Through My Sunshine」
前述の本作の目玉となるフリーソウル人気曲。個人的にも数あるフリーソウル・クラシックの中で1、2を争うお気に入りです。まさに雨の日にピッタリの込み上げ系哀愁ソウルに仕上がっています。

この曲が注目されるきっかけとなったのは、山下達郎のスタジオ・ライブにおける本曲のカヴァーでした。シングル・ヒットしていないUKソウルを取り上げるあたりはさすが達郎氏ですね。"雨"つながりということなのか、達郎氏「RAINY WALK」には本曲のテイストが感じられますね。

「Can You Feel The Force?」
アルバムからシングル・カットされ、UKシングル・チャート第5位となったファンク・チューン。フリーソウルの文脈を除外すると、本来この曲がアルバムのハイライトなのでしょうね。このノリノリのファンク・チューンのヒットを契機に、グループはファンク路線を強めていくことになります。

「Give Me The Chance」
ソウル・マナーの佳作ですね。ツボを押さえたそつの無いつくりに感心します。

「(We Gotta Take It To The) Second Stege」
ベースラインがゴリゴリ響くミッド・ファンク。個人的には「Can You Feel The Force?」よりもこの曲の方が好きですね。

「Wan't You Step Into My World? 」
「Rainin' Through My Sunshine」に次ぐ僕のお気に入り曲。ファルセット・ヴォーカルが心地好いメロウ・チューンに仕上がっています。Earth,Wind & Fire「That's the Way of the World」がお好きな方は絶対気に入ると思いますよ!

「Whenever You Want My Love」
アルバムからの1stシングルとしてUKシングル・チャート第18位のヒットとなりました。ソウルマナーのミッド・チューン。

「You Gotta Keep Holding On」
フリーソウル好きの人は気に入るであろう、ヤングソウル・テイストの仕上がりです。Chris Amooのヴォーカルは、こういった曲がマッチしますね。

「Love Me Right」
メロウ&スウィートな仕上がりです。サビの部分を聴いているとRick Astley「Never Gonna Give You Up」を思い出してしまいます。コチラの方が100倍くらい良い出来ですが(笑)

フリーソウル絡みで言えば、「Can't Get By Without You」もフリーソウル人気曲です。

Euro2008の好カード「ポルトガル対チェコ」は、ポルトガルが最初の難関を突破しました。このまま突き進んで欲しいものです。

今夜は「ドイツ対クロアチア」!これも楽しみな一戦です。
posted by ez at 10:12| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする