発表年:1986年
ez的ジャンル:UKレゲエ
気分は... :先入観を捨てましょう!
天気もいいし、のんびりレゲエでも聴きたい気分!
ということでUKレゲエを代表する男性シンガーMaxi Priest『Intentions』(1986年)です。
日本では織田裕二とのデュエット「Love Somebody」(1997年)を歌ってしまったせいで相当誤解されたイメージがあると思いますが、80年代後半から90年代前半はかなりイケてたUKのレゲエ・アーティストです。
Maxi Priest(本名:Max Alfred Elliott)は1961年ロンドン生まれ。
1985年にデビュー・アルバム『You're Safe』(1985年)をリリース。2ndアルバム『Intentions』(1986年)、3rdアルバム『Maxi』(1988年)でレゲエ・ファンのハートをガッチリ掴みます。特にCat Stevensのカヴァー「Wild World」はUKシングル・チャート第5位のヒットとなりました(『Maxi』収録)。
さらに4thアルバム『Bonafide』(1990年)では、Jazzie B、Nellee Hooperらを迎えて当時流行のグラウンド・ビートへアプローチし、シングル「Close To You」はUKチャートのみならず、USチャートでも大ヒット(ポップ・チャート第1位、R&Bチャート第2位)を記録しました。こうしてMaxi Priestの名は、レゲエ・ファンのみならず多くの音楽ファンにその名を知られるようになります。この頃は「Love Somebody」を歌ってしまうことになるなんて夢にも思わなかった...(笑)
僕が最も頻繁にレゲエを聴いていたのは80年代後半から90年代前半の時期です。特にUKレゲエが好きで、特にAswadやMaxi Priest、それにAriwa(Mad Professorのレーベル)の歌姫もの(Kofi、Sandra Cross、Carroll Thompson等)がお気に入りでした。
Maxi Priestについては、『Intentions』(1986年)、『Maxi』(1988年)、『Bonafide』(1990年)、『Fe Real』(1992年)あたりをよく聴きました。ただし、『Bonafide』、『Fe Real』の2枚は、純粋にレゲエ・アルバムと呼ぶにはビミョーなので、レゲエを満喫したいのであれば『Intentions』、『Maxi Priest』あたりがオススメです。
『Intentions』はMaxiの2ndアルバム。
AswadのDrummie Zebが半数以上の曲をプロデュースしています。
僕の好みは基本的にはラヴァーズものであり、本作もそうした楽曲が充実しているアルバムです。レゲエ好き以外の人が聴いても飽きない、スマートさやポップ感覚があるのがいいですね。ただし、全編甘ったるいわけではなく、ピリ辛味の楽曲も含まれているあたりが絶妙だと思いマス。
日本では色メガネで見られている可能性がある人ですが、先入観ナシに聴けばグッとくるはずですよ!
オススメ曲を紹介しときやす。
「Love Train」
汽笛と共に恋の列車が発車しまぁ〜す!ラヴァーズ好きの人にはたまらない1曲。僕の一番のお気に入り曲でもあります。「Love Somebody」の1万倍は良いと思いマス。
「Woman in You」
程好い甘さのメロウ・チューン。ソウル/R&Bファンあたりにもアピールできるメロディアスな展開がいいですね。
「Crazy Love」
ご存知Van Morrisonの名曲カヴァー。激シブのオリジナルから一転して、メロウネスたっぷりの極上ラヴァーズに仕上がっていマス。数ある本曲のカヴァーの中でも、本ブログでも紹介したJesse Davisヴァージョンと並ぶ秀逸の出来栄えだと思いマス。レゲエ・ファンのみならずソウル・ファンもグッとくるのでは?Drummie Zebプロデュース。
「Jehovah」
この曲はDrummie Zebプロデュースらしい仕上がりですね。この頃はMaxiもAswadもこんなカンジだった?
「Cry Me a River」
哀愁モードのラヴァーズ。ヴォコーダーのコーラスがいいカンジですな。
「Strollin' On」
レゲエならではのノリが満喫できるこの曲はシングルにもなりました。早くも夏モード!ってカンジでしょうか。
「Pretty Little Girl」
「Love Train」と並ぶ僕のお気に入り。ラブリー・モードのラヴァーズです。プリティ・ガールと週末にマッタリ過ごしたくなる1曲ですな。
「Let Me Know」
この曲もシングルになりました。こうした小気味良いミッド・チューンもMaxiの魅力ですね。この洗練されたカンジは本場ジャマイカには無い、UKレゲエならではのものですね。
「Festival Time」
この曲もDrummie Zebプロデュースらしい仕上がりですね。ただし、「Love Somebody」の臭いが少しするのが気になりますが(笑)
「Bubble (We All Go Bubble)」
「The Ready Posse Sing Revival Selection」
この2曲は最近のアルバムに未収録みたいですね。なかなか聴きモノの2曲だと思うのですが。特に「The Ready Posse Sing Revival Selection」は、「Dancing Mood」「Simmer Down」「Time Is The Master」「Love Is A Treasure」「Woman Feel The Feeling」というスカ/ロックステディ/レゲエの名曲メドレーでかなり楽しめます。「Simmer Down」はBob Marley(The Wailers)の出世作となった1963年のヒット曲です。
今日のEuro2008ネタは、やはり「ドイツ対クロアチア」戦ですね。
前評判が高かった優勝候補ドイツがクロアチアに敗れましたが、クロアチア・イレブンのスピリットは素晴らしかったですね。試合終了後の歓喜の様子は感動的でした。
一方のドイツですが、個人的には"こんなものじゃないの"といった印象です。周囲が言うほど強いとは思っていないので...
さて、今夜は注目Cグループ「イタリア対ルーマニア」、「オランダ対フランス」です。イタリア、フランスの巻き返しなるかが注目ですね。