発表年:2008年
ez的ジャンル:才女系ジャズ・べーシスト/ヴォーカリスト
気分は... :夏の僕のヘビロテになりそうな1枚☆
今日紹介するのは最近購入したお気に入りの1枚♪
Esperanza Spalding『Esperanza』です。
名前やジャケ写真からは、70〜80年代のラテン/ブラジル女性ヴォーカルものを想像するかもしれませんね。でも、ジャズ・べーシストが今年今年リリースした新作です。ジャケをよく見ると、ベースを抱えているのを確認できますよね。
Esperanza Spaldingは1984年生まれ。多分ポートランド出身だと思います。バークリー音楽大学に学び、現在は同校の講師を務めているようです。キホンはべーシストですがヴォーカル、作曲もこなし、3ヶ国語を話すという才女のようです。Stanley Clarke、Pat Metheny等との共演もしているみたいですね。
本作『Esperanza』はEsperanzaにとっては2枚目のアルバムとなります。ただし、2006年にリリースした1枚目のアルバム『Junjo』は、スペインのマイナー・レーベルAyvaからのリリースだったので、Heads Upからリリースの本作を実質的な1stと位置付けていいかもしれません。
彼女について全く知らなかったのですが、CDショップの試聴コーナーで気に入り衝動買いしました。ブラジル系の掘り出しものはないかとショップを物色していたのですが、そんな中で見つけたのが本作です。
ということで、ブラジリアン・フレイヴァーが楽しめるジャズ・アルバムです。今年の夏はラテン/ブラジルもの中心の音楽ライフにしようと思っており、本作もそんな夏モードにピッタリの1枚です。
ただし、キホンはべーシストなのでメイン・ストリーム系の演奏もしっかり聴かせてくれます。決して軽い作りのアルバムではないので、そのあたりは誤解のないように。
僕が最も気に入ったのは、Esperanzaのキュート&ラブリーなヴォーカルです。涼しげで、爽やかで、可愛くて...サイコーです。また、ジャズ・べーシストのアルバムとしても充分に楽しめると思いマス。
ジャケのEsperanzaの眼差しにグッときた人は、迷わずゲットしちゃいましょう(笑)
期待を裏切らない内容ですよっ!
Milton Nascimento、Baden Powellといったブラジル人アーティストのカヴァー、スタンダード「Body & Soul」以外はEsperanzaのオリジナルです。
全曲紹介しときヤス。
「Ponta De Areia」
Milton Nascimentoのカヴァー。CDショップでこのオープニング曲を聴いて即購入を決定しました。心が癒されるブラジリアン・メロウ・チューンです。ピュアな雰囲気が漂うコーラスがサイコーですね。 この曲を聴いた限り、僕はてっきりブラジル人シンガーのアルバムだと思っていたのですが(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=e9sN3ySkkz0
「I Know You Know」
この曲を聴くと、ジャズ・べーシストのアルバムだと実感できますね。シンプルなピアノ・トリオでの演奏にEsperanzaのヴォーカルが加わる小粋な仕上がりです。
「Fall In」
メロウ&ジャジーのバランスが絶妙の仕上がり。キュート&ラブリーな声質のEsperanzaのヴォーカルの魅力が存分に堪能できるマス。
「I Adore You」
「Ponta De Areia」と並ぶ僕のお気に入り。クラブ・ジャズ好き/ブラジル音楽好きにはツボの仕上がりです。Esperanzaを中心に絶妙なアンサンブルを聴かせてくれます。この夏は何回も繰り返しこの曲を聴きそうですな!
「Cuerpo Y Alma」
タイトルからはわかりすらいですが、お馴染みのスタンダード「Body & Soul」です。歌詞がポルトガル語ということもあり、聴き慣れたスタンダードがかなり新鮮に聴こえます。
「She Got To You」
ストレートかつスタイリッシュなジャズを聴かせてくれる1曲。僕のようにジャズの新譜といえばクラブ・ジャズ系ばかり聴いている人間にとって、たまにメイン・ストリーム系の音を聴くとエラく新鮮ですね。実に雰囲気のある演奏です。
「Precious」
Esperanzaのラブリー・ヴォーカルを楽しみましょう。ハッピー&ラブリー・モードになりたい時にピッタリな1曲。
「Mela」
Ambrose Akinmusireのトランペットも加わったエキサイティングな仕上がり。Esperanzaのベース・プレイを楽しみましょう。
「Love In Time」
ロマンティックなバラード。アルバムの中で一番ジャズ・ヴォーカルものらしい仕上がりかもしれませんね。
「Espera」
MPBテイストの仕上がりですね。ミステリアスな雰囲気が魅力です。
「If That's True」
小粋なメイン・ストリーム・ジャズ。本来はこうした演奏がべーシストEsperanza Spaldingの姿なのかもしれませんね。
「Samba Em Preludio」
ラストはBaden Powell作品のカヴァー。 サウダージ気分にピッタリな哀愁モードの仕上がりです。
さぁ、今夜は気合いを入れてEuro2008を観戦します。
WOWOWだけではなく、地上波でも生中継するので皆さんお見逃しなく!