発表年:1975年
ez的ジャンル:ノーザン・ソウル系メロウ・グルーヴ
気分は... :コレはいろんな聴き方ができますな...
今日はRonnie Mcneirの2ndアルバム『Ronnie McNeir』(1975年)です。
Motown傘下のProdigalからリリースされた作品です。
Ronnie Mcneirは1951年アラバマ生まれ。1971年にMarvin Gayeのデュエット・パートナーも務めたKim Westonの音楽ディレクターに抜擢され、それがきっかけでデビュー・アルバム『Ronnie McNeir』(1972年)制作のチャンスをつかんだようです。
その後、今日紹介する『Ronnie McNeir』(1975年)をはじめ、『Love's Comin' Down』(1976年)、『The Ronnie McNeir Experience』(1984年)等の作品をリリースしています。さらに現在では有名なFour Topsのメンバーとして活動しています。元メンバーの故Renaldo "Obie" Bensonと旧知の仲だったようですね。それ以外にも様々な人脈のつながりがあるようですが、そのあたりは詳しくないし、興味がないのでこの程度で。
Ronnie Mcneirに関して、ニューソウル系の人、優れたサウンド・クリエイター程度のイメージしかないままおよび本作『Ronnie McNeir』を購入してしまいました。個人的にはMarvin Gaye、Leroy Hutson、Leon Wareあたりとの類似性を予想していたのですが、僕の想像とは違っていましたね。
前述のアーティスト達とメロウ・グルーヴという点は共通しているかもしれませんが、(良い意味で)黒すぎず、深すぎないソウル・アルバムという印象を受けました。
Ronnie Mcneirの存在って、いかにもソウル通が好きなカンジですが、サウンドはソウル好き以外もすんなり聴ける間口の広さがあると思います。聴く人の嗜好でいろんな楽しみ方ができるアルバムという気がします。フリーソウル/レア・グルーヴ好きの人が一番ハマるのでは?
どこかのCDショップ・サイトで"Style Councilの先駆け的作品"と説明されていましたが、個人的にはかなり納得してしまいました。
この盤を聴いていると、70年代の作品でありながら90年代の感性で作っているんじゃないかと錯覚する箇所がいくつかあります。そのあたりが本作の魅力であり、今でも鮮度が落ちない要因だと思います。
暑苦しくない、涼しげなソウル・アルバムという意味では、これからの季節にピッタリなのでは?
全曲紹介しときヤス。
「For You Love」
McneirとObieとの共作。軽くSly & The Family Stoneが入ったカンジのファンキーソウル。ライトなグルーヴ感とMcneirの下手くそヴォーカルが実にマッチしていますな。
「Since I Don’t Have Your Love」
Mcneirの曲作りの確かさを実感できるバラード。曲が絶品なだけに上手なヴォーカルで聴きたかったかなぁと思ってしまいマス。
「Now She's Gone」
McneirとKim Westonとの共作。Style Councilが好きな人は絶対このライト・グルーヴに歓喜するでしょうからね。僕の一番のお気に入りもコレ。
「I'm Your Lover」
ソウル・ファンの方は、このステッパーズ系のメロウ・ソウルあたりがお気に入りなのでは?
「Baby Come Back Home」
リズムボックスを使ったミッド・グルーヴ。そのせいか少しマイアミ・ソウルっぽいかも?バックコーラスはKim Westonです。
「Saggitarian Affair」
「Now She's Gone」と並ぶ僕のお気に入り。リズムボックスを使ったチープなグルーヴ感が逆にグッときます。レア・グルーヴ系がお好きな人は気に入る1曲だと思いマス。
「You Are Everything」
このヤング・ソウルはフリーソウル好きは気に入る1曲ですね。黒くなりすぎないサジ加減が絶妙ですね。
「Spirit Of Love」
Kim Westonとのデュエット。スロウではこの曲が一番のお気に入り。個人的にはかなりグッときました。別に歌は上手くないのに不思議ですなぁ...
「Nothing But A Heartache」
一般的にはこの曲が本作のハイライトなのでは?ステッパーズ好き、フリーソウル好き等々みんなで盛り上がることができる1曲だと思いマス。ノスタルジックだけど今でも通じる特別な魅力を持った曲ですね。
「Wendy Is Gone」
この曲はシングルとしてR&Bチャート第51位を記録しました。軽やかなグルーヴ感が涼しげでいいですね。
「Give Me A Sign」
ラストは感動的なスロウ。ライナーノーツにKeith Sweatっぽいって書いてあるけど確かにそうですな。
本作しか持っていませんが、『Ronnie McNeir』(1972年)、『Love's Comin' Down』(1976年)、『The Ronnie McNeir Experience』(1984年)あたりは、きちんと聴いてみたいですね。
さて今日のEuro2008は、生き残りを賭けた「フランス対イタリア」の大一番ですね。
この勝者がC組2位となり、おそらくD組1位となるであろうスペインと決勝トーナメント1回戦で対戦することになります。個人的には「イタリア対スペイン」が観たいのでイタリアを応援します。なんて書くと、ルーマニアが奇跡のベスト8入りをしたりして!