2008年07月16日

D'Angelo『Live At The Jazz Cafe, London』

D'Angeloの魅力を満喫できる充実のライブ・アルバム☆D'Angelo『Live At The Jazz Cafe, London』
LIVE
発表年:1996年
ez的ジャンル:新グルーヴ系R&Bライヴ
気分は... :このライブ盤でこそD'Angeloの新しさを実感できる!

R&B界のカリスマD'Angeloの久々の登場です。

前回は2ndスタジオ作『Voodoo』(2000年)でしたが、今回はライブ・アルバム『Live At The Jazz Cafe, London』(1996年)です。

デビューアルバム『Brown Sugar』(1995年)、2ndスタジオ作『Voodoo』(2000年)というたった2枚のアルバムで、R&B界のカリスマ的存在となったD'Angelo。その後長い沈黙を保ったままですが、多くのR&Bファンが彼の復活を望んでいるはず...

今回紹介する『Live At The Jazz Cafe, London』は、ロンドンのThe Jazz Cafeで1995年9月14日に行われたライブを収録したものであり、当初は日本独自企画のライブアルバムとしてリリースされていました。

バック・バンドはMike Campbell(g)、Jerry Brooks(b)、Abe Fogle(ds)、Norman "keys" Hurt(key)、Angie Stone(vo)、Debbie Cole(vo)、Karen Bernod(vo)というメンバーです。何と言ってもソロ・デビュー前のAngie Stoneの参加が目立ちますね。

「Brown Sugar」「Cruisin'」「Lady」「Me and Those Dreamin' Eyes of Mine」という『Brown Sugar』からのシングル・ヒット曲やEarth Wind & Fireのカヴァーも聴かせてくれます。

個人的には名盤の誉れ高い衝撃のデビュー・アルバム『Brown Sugar』(1995年)以上にD'Angeloの魅力や新しいグルーヴ感を実感できるアルバムだという気がします。

会場の雰囲気やライブならではの臨場感もグッド!
Curtis Mayfield『Curtis/Live!』Donny Hathaway『Live』といった名作ライブに引けをとらない充実のライブ・アルバムだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Me and Those Dreamin' Eyes of Mine」
『Brown Sugar』からの4thシングルとなったミッド・グルーヴ。このオープニングを聴いた瞬間に、このライブ盤は間違いないと確信しましたね。ライブ盤らしい臨場感、スタジオ盤とは一味違うグルーヴ感がサイコーですね。

「Can't Hide Love」
Earth Wind & Fireのカヴァー(Skip Scarborough作品、オリジナルはCreative Source)。EW&Fのヴァージョンは先日紹介した『Gratitude』に収録されています。自身のお気に入りアルバムの1枚として『Gratitude』を挙げるほど、D'AngeloはEW&Fにご執心だったようですね。ここでは、かなり落ち着いた大人のミディアム・スロウといった仕上がりでジワジワ迫ってきます!

「Cruisin'」
『Brown Sugar』からの2ndシングル(全米R&Bチャート第10位)。オリジナルはSmokey Robinsonの1979年の大ヒット曲ですね(アルバム『Where There's Smoke...』収録)。D'Angeloならではのオーガニック感覚の新しいグルーヴ感でクルージング気分を満喫できます。

「Sh*t, Damn, Motherf*cker」
『Brown Sugar』収録曲の中でもかなりキワどく、ディープな内容の1曲ですね。ライブでこの曲を演奏するのはどうなのかなぁ?という気もしますが、ライブの定番曲だったようですね。まぁ、このあたりもカリスマD'Angeloらしいのかもしれませんね。

「Lady」
『Brown Sugar』からの3rdシングル(全米ポップ・チャート第10位、全米R&Bチャート第2位)。D'AngeloとRaphael Saadiqの共作による極上のオーガニック・メロウ・グルーヴ。大ヒット曲だけに歓声も大きいですね!スタジオ・ヴァージョンも大名曲だと思いまずが、ライブ・ヴァージョンはさらに魅力的だと思います。

「Brown Sugar」
『Brown Sugar』からの1stシングル(全米ポップ・チャート第27位、全米R&Bチャート第5位)であり、D'Angeloを"R&B界の救世主"にした名曲ですね。Ali Shaheed Muhammad(ATCQ)との共作曲。ここでは10分以上の長尺ヴァージョンで名曲を堪能できます。ライブ・ヴァージョンの方がD'Angeloの持つ新しい感覚のオーガニック・グルーヴを実感しやすい気がします。

現在発売されている盤には、映画『Down In The Delta』(1999年)のサントラに収録されていたOhio Playersのカヴァー「Heaven Must Be Like This」がボーナス・トラックとして収録されています。
posted by ez at 00:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする