発表年:1989年
ez的ジャンル:フランス系カナディアン・カントリー
気分は... :五輪も終わってしまいましたが...
今日はのんびりレイドバックした作品が聴きたい気分....
ということで、Carole Laure『Western Shadows』(1989年)をセレクト。
Carole Laureはフランス系カナダ人の女優兼シンガー(1951年生まれ)。音楽ファンならば、同じくフランス系カナダ人のミュージシャンLewis Fureyの奥方と説明した方がわかりやすいかもしれませんね。Lewis Fureyが曲作りとプロデュースを担当し、Carole Laureが歌うというスタイルでの夫婦アルバムを多数リリースしています。
1989年にリリースされた本作『Western Shadows』は、Lewis Furey作品は1曲のみであり、残りはカントリーやR&B等のカヴァーで占められています。その意味では異色作なのかもしれません。Carole Laureについて持っているのは本作『Western Shadows』のみなので勝手な想像は禁物ですが...
ルイス・フューレイ
Lewis Fureyについてはデビュー作『Lewis Furey』のジャケ・イメージがインプットされている程度で殆ど聴いたことがなく、Carole Laureについては全く知りませんでした。CDショップでジャケが目に留まり、試聴したら良かったので衝動買いした記憶があります。
キホンはレイドバックしたカントリー・フレイヴァーのアルバムです。
僕の場合、明るく健康的なカントリー・ミュージックのイモ臭さが苦手なのですが、本作にはそういったイモ臭さは全くありません。
ジャケ写真のように愁いを持った気だるい雰囲気にグッときます。
あとは英語以外にフランス語で歌われているのも本作の魅力かもしてません。
カントリーとフレンチ・ポップスの素敵な出会いをご堪能あれ!
オススメ曲を紹介しときやす。
「Stand by Your Man」
1968年にTammy Wynetteがヒットさせたカントリー・スタンダード(Billy Sherrill/ Tammy Wynette作品)。映画でも使われたBlues Brothersのカヴァーも有名ですね。シンプルなバックがセクシーなCaroleのヴォーカルを引き立てます。
「Anybody with the Blues」
「Y'a Qu'celle」
Ray Charlesの歌で知られる曲。ここでは英語ヴァージョンとフランス語ヴァージョンで聴かせてくれます。同じバックでも英語で聴いているとカントリーなのに、フランス語で聴くと小粋なフレンチ・ポップスに一変してしまうのに驚きます。
「Save the Last Dance for Me」
「Danse Avant de Tomber」
The DriftersのNo.1ヒット「ラスト・ダンスは私に」のカヴァー(Doc Pomus/ Mort Shuman作品)。この曲もは英語ヴァージョンとフランス語ヴァージョンが収録されています。僕の場合、この曲を聴くと越路吹雪ヴァージョンを思い浮かべてしまうので、その流れでいくとフランス語ヴァージョンがいいですね(笑)
「Seven Year Ache」
Johnny Cashの娘Rosanne Cashのヒット曲のカヴァー。カントリー・ロック風のアレンジがいいですね。ウエストコースト・ロック好きの人は気に入る仕上がりです。
「Quand Le Soleil Dit Bonjour Aux Montagnes」
思い切りカントリーのバックとフランス語の歌の組み合わせにかなりハマります。
「To Know Him is to Love Him」
Phil SpectorがTeddy Bearsに提供した楽曲。基本はカントリーなのですが、実にスマートなんですよねぇ。このあたりはLewis Fureyのアレンジの妙でしょうか。
「Baby You're Something」
John Conleeによる1980年のカントリー・ヒット曲のカヴァー。スケール感の大きいアレンジをバックに、愁いのあるセクシー・ヴァーカルを聴かせてくれます。
「Someone Like You」
「One of These Days」
Emmylou Harrisのヴァージョンで知られる2曲。「Someone Like You」は吐息まじりのヴォーカルがサイコーですな。「One of These Days」はPink Floyd「吹けよ風、呼べよ嵐」とは同名異曲です(笑)
「Sorry」
本作唯一のLewis Furey作品。結局、この曲が僕の一番のお気に入りなのですが。恋愛映画の主題歌にピッタリな雰囲気の感動的なバラードに仕上がっています。
「Coming Back to You」
Leonard Cohenのカヴァー。Carole LaureがLeonard Cohenを取り上げるのって、イメージ的にどんピシャって感じですね。
北京五輪が閉会しましたね。
閉会式でLeona LewisとJimmy Pageによる「Whole Lotta Love」が演奏されていましたね。他の場面と比較して会場もそれほど盛り上がっておらず、少し場違いな印象を受けましたが...
それ以上に奇異に思えたのがサッカー界のスーパースター、ベッカムの登場でした。
サッカー・ファンならばご存知の通り、サッカーの世界では英国代表は存在せず、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドという4つのサッカー協会が英国内に存在します。現時点でロンドン五輪のサッカーにオール英国代表を組んで出場するか否かは未定ですが、私見ではあり得ないと思っています。
英国代表ではない"イングランド代表"のベッカムがロンドン五輪の顔として登場していることに、とても違和感を覚えました。