発表年:1993年
ez的ジャンル:ブルース系ハードコア・パンク
気分は... :まずは基本形から...!
今日から『24シーズンVI』が始まりましたね。
ジャック・バウワーの(ありえねぇ〜)驚異的な回復力に笑ってしまいます。
なんて突っ込みを入れながら、ついつい観てしまうんですよね。しばらくは夜更かしの日々が続きそうです。僕の場合は基本が夜行性なのですが(笑)
さて、The Jon Spencer Blues Explosion(JSBX)の久々の紹介です。
今回は2ndアルバム『Extra Width』(1993年)です。
前回紹介した代表作『Orange』(1994年)の助走となったアルバムであり、今日のJSBX(Blues Explosion)のスタイルを確立したアルバムです。
デビュー・アルバム『Jon Spencer Blues Explosion』(1992年)では、まだまだ荒削りでブルースに辿り着く前の小爆発!といった感じでしたね。しかし、一部メンフィス録音を含むこの2ndでは、これまで彼らが培ってきたハードコア・パンクとブルースを見事に融合させて大爆発に成功しています。
それにしてもJon Spencer、Judah Bauer、Russell Siminsの3人のみで、これだけ豪快かつ重量感のあるサウンドを生み出すことに驚かされますね。
最近よく思いますが、いくら興味のあるアーティストでも聴く順番を間違えると、本来の魅力を理解せぬままにアーティストに対するイメージが形成されてしまうことがよくあります。
例えばJSBXの場合、賛否両論ある5thアルバム『Acme』(1998年)あたりも好きなのですが、最初に聴くJSBXのアルバムだとは思いません。やはり、最初は『Extra Width』、『Orange』の2枚だと思います。
この2枚を聴けば、ブルースを突き抜けて独自のスタイルを確立したJSBXの基本形を堪能できるはずです。
ロック離れの激しい僕でも、たまにはこんな突き抜け感が欲しくなります。
全曲紹介しときやす。
「Afro」
いきなりアルバムのハイライト。ファンの間ではお馴染みの名曲ですね。シングルにもなりました。ブルースをベースにしたグルーヴィーなロック・チューンに仕上がっています。後半部分でしっかり大爆発してくれるところがサイコー。約3分の間にJSBXのカッチョ良さが凝縮されていると思います。
「History of Lies」
ブルースへの接近を強調している作品ですね。とは言ってもJSBXらしいハードさもしっかり残しています。
「Back Slider」
個人的には一番のお気に入り。ラフなノリで一気に突っ走る感じがいいですね。特に後半の暴れ方がいいですなぁ!聴き終わるとスッキリします!メンフィスだけにヴォーカルはElvisっぽくしているのでしょうか(笑)
「Soul Letter」
「Soul Typecast」
タイトル通り60年代ソウル・フレイヴァーな仕上がりの2曲。これらの曲も含めて本アルバムには黒人音楽からの影響を感じさせる演奏がいくつかありますね。特に「Soul Typecast」のグルーヴ感がカッチョ良いですな。
「Pant Leg」
アコースティックな出だしに一瞬期待しますが、すぐに摩訶不思議な展開へ....カッチョ良いんだか変てこなのか最後まで不明です(笑)
「Hey Mom」
70年代ハードロック的な仕上がりです。JSBXらしい豪快さと重量感を堪能できます。
「Big Road」
ハードコア・パンクがブルースとがいい感じで化学反応してます。
「Train #2」
不穏なムード漂うインスト。アルバム未収録ですが「Train #1」「Train #3」もあります。
「Inside the World of the Blues Explosion」
JSBXの内なる叫び!といったところでしょうか。
「The World of Sex」
最後はJSBX流ブルース・チューンでカッチョ良く締めくくってくれます。
それにしてもジャケのJon Spencerはお眠状態なのでしょうか(笑)