2008年09月07日

The Charlatans『Tellin' Stories』

メンバーの死を乗り越えて制作されたUKチャートNo.1アルバム☆The Charlatans『Tellin' Stories』
Tellin' Stories
発表年:1997年
ez的ジャンル:マンチェスター系UKロック
気分は... :初心を忘れず4年目に突入!

すっかり忘れていましたが、今日でちょうどブログ開設3年になりました。

これまでと変わらず、音楽年齢不詳の間口が広く、敷居の低いブログを書き続けたいと思っています。"音楽好き"のスタンスで作品を紹介する姿勢も貫いていきたいですね!

"音楽マニア"ではなく"音楽好き"のスタンスで、作品を"レビューする"のではなく"紹介する"という点は、かなりこだわっている部分なんですよ。このスタンスのおかげで、僕自身がブログ上で様々なジャンル・年代の作品を自由に楽しむことができるのかなと...

さて、4年目突入の1発目はUKのロック・グループ The Charlatans のUKチャートNo.1となった5thアルバム『Tellin' Stories』(1997年)です。

The Charlatans は1988年にバーミンガムで結成され、ノースウィッチを拠点に活動を本格化させます。当時はHappy Mondays、Stone Rosesといった マンチェスター・サウンド がブームであり、そうした流れの中でCharlatansにも注目が集まりました。1990年にリリースしたデビュー・アルバム 『Some Friendly』 はいきなりUKアルバム・チャートNo.1を奪取し、華々しいデビューを飾ります。

デビュー当時のメンバーは、 Martin Blunt (b)、 Tim Burgess (vo)、 Rob Collins (key)、 Jon Brooks (b)、John Bake(g)の5人。その後ギターがJohn Bakeから Mark Collins にチェンジしています。

1990年代前半にマンチェスター・ブームが終焉し、1992年末にはメンバーのRob Collinsが強盗未遂容疑で逮捕されるといったトラブルにも巻き込まれますが、グループは2ndアルバム 『Between 10th and 11th』 (1992年)、3rdアルバム 『Up to Our Hips』 (1994年)をリリースし、活動を継続させます。

そして、1995年にリリースした4thアルバム 『The Charlatans』 がUKアルバム・チャートNo.1に輝き、見事な復活を遂げます。

しかし、その直後に悲劇がグループを襲います。5thアルバムの制作中の1996年夏に Rob Collins が交通事故で急死してしまったのです。強盗未遂で逮捕されるなどのトラブルも引き起こしましたが、Rob Collinsが織り成すキーボードはグループの音の中核であり、その痛手は計り知れないものでした。

それでもグループは悲しみを乗り越え、1997年初めに今日紹介する5thアルバム 『Tellin' Stories』 を完成させます。 『Tellin' Stories』 は前作同様UKアルバム・チャートNo.1となり、亡きRobへグループの存続を誓ったのでした...

その後Tony Rogersが新しいキーボード奏者として加わり、バンドは今日まで息の長い活動を続けています。

ということで、メンバーの死という悲しみの中で制作されたアルバムが 『Tellin' Stories』 です。ただし、そんな危機的状況下で制作されたというのが信じられないほどの充実作に仕上がっています。

Rob Collinsの代わりのキーボード奏者として、急遽Primal ScreamのMartin Duffyがレコーディングに参加しています。また、Chemical BrothersのTom Rowlandsが数曲に参加しています。Chemical BrothersとCharlatansの間には過去にもChemical Brothersの2ndシングル「Life Is Sweet」(1995年)にTim Burgessのヴォーカルがフィーチャーされたり、4th『The Charlatans』の曲をChemical Brothersがリミックスしたりといった交流がありました。

本作ではアメリカ南部志向のアーシーな音作りが目立ちます。またTom Rowlands(Chemical Brothers)の参加が、アーシーなサウンドにデジタルなスパイスを振りまき、独自の音世界の構築に大きく貢献しています。

そして何より、全曲ソングライティングが素晴らしい点と、肉感的な骨太のロック・サウンドを聴かせてくれる点に僕は惹かれましたね。

マンチェスター・ブームの終焉、メンバーの死といった苦難を乗り越えて、よりたくましくなったバンドの勇姿が伝わってくる作品だと思います。

久々に聴きましたが、ズシッとした確かな手応えは当時と全く変わりありませんでした。
UKロックも捨てたもんじゃない!ロック離れの進む僕にそんな思いを抱かせてくれる1枚ですね。

全曲紹介しときやす。

「With No Shoes」
このオープニングを聴いただけで本作が名作だと確信できます。 アメリカ南部志向のアーシーなサウンドにTom Rowlandsが幻想的な音像を加え、Charlatansならではのサウンドを構築することに成功しています。曲も良いし、Tim Burgessの揺れるヴォーカルも雰囲気にばっちりハマっています。

「North Country Boy」
アルバムからの2ndシングルであり、UKシングル・チャート第4位のヒットとなりました。タイトルはBob Dylan「Girl From the North Country」がモチーフになっています。シングルのジャケも同じくDylanがモチーフになっています。アーシーな味わいから、彼らがアメリカン・ロックをも血肉とした骨太バンドであることが実感できるはずです。あとは曲が抜群ですね。ホント、彼らのソングライティング能力の高さには脱帽です。

North Country Boy
North Country Boy

「Tellin' Stories」
タイトル曲はアルバムからの4thシングルにもなり、UKシングル・チャート第16位となりました。アコースティックな響きの中にコズミック&スペイシーな雰囲気が漂う音世界が展開されます。特に後半の雄大さは素晴らしいでしね。CharlatansらしさにTom Rowlandsがパンチのあるスパイスを効かせたカンジです。

「One to Another」
アルバムからのリード・シングルであり、Rob Collinsが全面参加した最後のシングル。UKシングル・チャート第3位のヒットとなりました。そういった話題を抜きにしても、キャッチーなメロディとエッジの効いたサウンドには強烈なインパクトがあります。Tom Rowlandsとのコラボが功を奏したかたちです。

「You're a Big Girl Now」
UKらしいフォーキー・グルーヴ。イナタさにグッときます。このあたりの緩急のつけかたが絶妙ですな。

「How Can You Leave Us」
純粋に曲の良さに感動できます。正攻法でここまで聴き応えのある作品に仕上げられるのはバンドの基礎がしっかりしているだからでしょうね。

「Area 51」
タイトルからするとイチローのテーマ曲か?...な訳ありませんな(笑)オルガン・サウンドとブレイクビーツのリズムが絡むファンキーなインスト・チューンです。

「How High」
アルバムからの3rdシングルとしてUKシングル・チャート第6位のヒットとなりました。ライブ・レパートリーとしてもお馴染みの曲ですね。ルーズなグルーヴ感とBob Dylanのように捲くし立てるTim Burgessのヴォーカルのマッチングが抜群です。

「Only Teethin'」
パーカッシヴなアコースティック・チューン。このあたりのアクセントの付け方もいいですね。

「Get on It」
Oasisが思い切りBob Dylanしてる感じです。Oasisは全く好きになれなかった僕がこんな説明をするのも変なのですが(笑)

「Rob's Theme」
タイトルの通り、Rob Collinsに捧げられたインスト。Robのキーボード・サウンドを思い出しながら、彼を偲びましょう!

あと数時間でW杯アジア最終予選「バーレーン対日本」です。
アウェーで勝ち点1をゲットしてくれば十分だと思います。
引き分け狙いで確実にそれを達成できる守備力があるチームは強いと思います。日本代表の実力は?
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2008年09月06日

Club Des Belugas『SWOP!』

クラブジャズ・シーン注目のドイツ人ユニット☆Club Des Belugas『SWOP!』
SWOP!
発表年:2008年
ez的ジャンル:スウィング系エレクトロ・クラブジャズ/ラウンジ
気分は... :オシャレな週末を過ごすには...

今週末はオシャレな週末を過ごしたい気分...
そんな気分にピッタリなクラブ・ジャズ系作品Club Des Belugas『SWOP!』をセレクト!

リリースされたのは今年の春だったので、随分紹介するのが遅くなってしまいましたが、今年イチオシのクラブ・ジャズ作品の1枚です。

Club Des BelugasKitty the BillMaxim Illionの2人から成るドイツのエレクトロ・クラブジャズ・ユニット。

『Hotel Costes』シリーズや『Star Flyer』といったラウンジ系コンピのコンパイルでお馴染みのフランスのラウンジ・シーンを代表するDJ Stephane Pompougnacが注目するアーティストということでClub Des Belugasに関心を持った方も多いのでは?ラウンジ系コンピで言えば、『Saint Germain Des Pres Cafe』にも彼らの楽曲が収録されています。

2002年にデビュー・アルバム『Caviar At 3A.M.』をリリース。2003年にリリースした2ndアルバム『Minority Tunes』からは「Hip Hip Chin Chin」「Gadda Rio」の2曲がドイツ・クラブ・チャートNo.1を獲得しています。さらに2006年にリリースした3rdアルバム『Apricoo Soul』からは「Wildcats Gotta Move」がクラブ・ヒットするなどドイツ・クラブ・シーンでの存在感は大きくなるばかりです。

そんなClub Des Belugasの4thアルバムが本作『SWOP』です。
レトロ・ヌーヴォーなジャケのイメージをそのままサウンドにしたような内容です。

タイトルの"SWOP"には「SWING+POP=SWOP」または「SWING+BEBOP=SWOP」といった意味合いがあるようです。

50年代ジャズと21世紀エレクトロ・サウンドがラウンジ&Nu Jazzスタイルで見事にまとめ上げられたってカンジですね。ジャズのみならず、ソウル、ラテンの要素もあってバラエティにも富んでいます。

また、コケティッシュなスウェーデン人女性ヴォーカリストAnne Schnell、クールな歌を聴かせるイギリスの白人男性ジャズ・ヴォーカリストIain Mackenzie、アメリカ西海岸を中心に20年以上のキャリアを誇るソウルフルな女性シンガーBrenda Boykin、Don Byron Lester Bowie等との共演で知られるDean Bowmanといった多彩なヴォーカリストが参加しているのも魅力です。

クラブ・ジャズ好き、ラウンジ好きの人はかなりオススメです!

全曲紹介しときやす。

「What Is Jazz」
Nu Jazz好きの人はこの1曲でK.O.されるでしょうね!まさにSWOP!ってカンジのエレクトロ・クラブジャズに仕上がっています。Dean Bowmanのスキットがカッチョ良すぎですな!こんなクラブジャズで週末踊り明かすのも良いのでは? クラブ・モードが更に高まったレーベル・メイトTape Fiveによるリミックスも収録されています。
http://jp.youtube.com/watch?v=zCmgugNYntE

「It's a Beautiful Day」
Anne Schnellのヴォーカルをフィーチャー。スウィンギーで落ち着いたジャズ・ヴォーカル・チューンをラウンジ・テイストに仕上げたカンジですね。Anne Schnellの妖艶なヴォーカルがたまりませ〜ん。

「Frankie」
Iain Mackenzieのヴォーカルをフィーチャーしたエレクトロなクラブ・ジャズ。肩の力が抜けて軽やかなIain Mackenzieのクールなヴォーカルが小粋ですね。

「Peace Will Come with Sleep(Triple Bass Mix)」
Anne Schnellをフィーチャー。大人の週末の夜といった趣の落ち着いたミッド・グルーヴに仕上がっています。

「Some Like It Hot」
パーカッジヴでアッパーな仕上がりは僕好み!クラブ・ジャズ・ファンの方はこういった曲をもっと聴きたいのでは?

「Fred Astaire-Puttin' on the Ritz」
邦題「踊るリッツの夜」と聴けばピンと来る方も多いのでは?そうです、Tacoが1983年に大ヒット(全米ポップ・チャート第4位)させたアノ曲です。オリジナルは1930年のミュージカル映画『Puttin' on the Ritz』のためにIrving Berlinが書いたもの。その後Fred Astaireが映画『Blue Skies』の中で歌ったり、Ella Fitzgeraldもカヴァー・ヒットさせています。なお、国内盤のライナーノーツにFred Astaire『Blue Skies』を1929年公開と表記していますが、1946年公開が正しい記述ですね。

ここではFred AstaireのヴォーカルにレーベルメイトのTape Fiveがブラスのサンプリングを施し、レトロ・スペックなラウンジ・チューンに仕上げています。

関係ありませんが、Taco(タコ)という名前だけで、国内盤のジャケに蛸をあしらわれてしまったTacoは可哀想でしたね(笑)

「She Said No」
ラウンジ好きの方は気に入るであろうラテン・テイストのミッド・グルーヴ。Brenda Boykinのど迫力スキャットもグッド!

「Cats'n Boys」
Anne Schnellのヴォーカルをフィーチャーしたレトロ・モードのジャズ・ヴォーカル・チューン。Anneのヴォーカルってラウンジにピッタリですね。

「Wearing out My Shoes」
日本人好みのボッサ・ジャズ・グルーヴ。 Iain Mackenzieのクールなヴォーカルがボッサな雰囲気を盛り上げてくれます。

「Second Sight」
Brenda Boykinのヴォーカルをフィーチャーしたブラック・フィーリング溢れるソウルフル&スウィンギー・チューン。アングラ系ジャジーHip-Hopが好きな人が気に入る仕上がりなのでは?

「Take Three」
Anne Schnellの甘く気だるいヴォーカルに惹かれます。マッタリ・モードにピッタリなラウンジ・チューン。

「It Don't Mean a Thing」
Duke Ellingtonの名曲「スウィングしなけりゃ意味ないね」のカヴァー。50年代のスウィング・テイストと現代クラブ・ジャズのテイストをうまくブレンドしたトラックをバックに、Brenda Boykinがパワフル&ソウルフルなヴォーカルを聴かせてくれます。

「Road Is Lonesome」
Anne Schnellのヴォーカルをフィーチャーした哀愁チューン。男女の出会いと別れを描いた映画の主題歌になりそうな雰囲気です。

「A Men's Scene」
フレンチ・フレイヴァーのラウンジ・チューン。アコーディオン&ヴァイヴ&ホーン&ストリングスが織り成す優雅なインストに仕上がっています。

「What Is Jazz」
[Tape Five Remix]

「Cats'n Girls」
「Cats'n Boys」の男性ヴァージョン。コチラはIain Mackenzieがヴォーカルをとります。「Cats'n Boys」と対比して聴くと楽しめます。

実に気持ちが優雅になるクラブ・ジャズです。
こんな作品に出会えるからヨーロッパのクラブ・ジャズは魅力的ですよね。
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2008年09月04日

Bootsy's Rubber Band『Bootsy? Player of the Year』

まさにPlayer of the Yearなファンク・アルバム☆Bootsy Collins『Bootsy? Player of the Year』
Bootsy? Player of the Year
発表年:1978年
ez的ジャンル:能天気系P-Funk
気分は... :Player of the Yearはあんたしかいないぜ!(☆_☆)

サッカー好きとしては6日のW杯アジア最終予選が気になるところですが、それと同時にNFL(アメフト)大好きの僕としては今週末のシーズン開幕が待ち遠しいですね。

約30年間マイアミ・ドルフィンズ一筋の僕としては、昨年の1勝15敗という成績は受け入れ難いものでした。今シーズンはドラフト全体第1位のスーパールーキーTジェイク・ロング、今年のエースQBチャド・ペニントン、かつてのリーディングRBリッキー・ウィリアムスあたりに期待しています。特に開幕のジェッツ戦はQBチャド・ペニントンにとってリベンジの絶好の機会だと思うので頑張って欲しいですね。

今回はウルトラ・ファンキー・べーシストBootsy Collinsの2回目の登場です。

『The One Giveth, The Count Taketh Away』(1982年)に続き紹介するのは、1978年のアルバム『Bootsy? Player of the Year』です。

『Bootsy? Player of the Year』は、『Stretchin' Out In Bootsy's Rubber Band』(1976年)、『Ahh...The Name Is Bootsy, Baby!』(1977年)に続くBootsy's Rubber Bandの3枚目のアルバムです。

1978年はFunkadelicが『One Nation Under a Groove』、Parliamentが『Motor Booty Affair』をリリースした時期であり、P-Funkの盛り上がりがピークを迎えていた時期とも符合します。その弟分グループBootsy's Rubber Band『Bootsy? Player of the Year』においても、そうした勢いを感じます。その証拠に本作はR&Bアルバム・チャートNo.1に輝き、シングル「Bootzilla」もR&Bシングル・チャートNo.1という大ヒットを記録しています。

プロデュースにはBootsy本人とGeorge Clintonの名がクレジットされています。参加ミュージシャンには兄Catfish Collinsをはじめ、Fred Wesley、Maceo Parkerといったお馴染みのメンバーも名を連ねています。

ビジュアル面でのインパクトも手伝ってか(☆_☆)、意外と能天気なノリ一発の人と思われがちですが、時折見せるシリアス・モードのBootyの中にコノ人の本質が見え隠れするのかもしれません。

なんて、言いつつやっぱり能天気なファンキー・モードで思い切りおバカしてくるBootyが大好きですし、そういったものを期待して聴いています。

いつも真面目モードじゃ、人生疲れるでしょ?
たまにはおバカモードでガス抜きしましょ!

全曲紹介しときやす。

「Bootsy What's the Name of This Town」
オリジナルLPのA面には"Radio Active"というタイトルが付けられています。オープニングは軽やかにファンク・グルーヴをかましてくれます。この程度のファンク・チューンならば、いつでも出来るぜ!って余裕を感じますな。妖しげに響くフルートはMaceo Parkerでしょうか?

「May the Force Be With You」
一転してシリアス・モードのスロウ・チューン。ご機嫌なファンク・チューンの合間にチラリとこうした曲を聴かせてくれるのがいいですね。

2Pac「Where Do We Go from Here?」のサンプリング・ネタにもなっていますね。

「Very Yes」
ひたすらスウィート&スウィートなバラッド。でも、そこはBootsy!思い切り毒のあるロマンス・モードで迫ってきます。ベリー・イエス!

「Bootzilla」
ここからが"Monster Rock"と名付けられたオリジナルLPのB面です。本曲はアルバムからの1stシングルとして全米R&BチャートNo.1に輝いた代表曲。P-Funk好きにはたまらないご機嫌なスぺイシー・ファンク・チューン!Funk-A-Tech社製の世界最古のロック・スター人形が暴れまくってくれます。Bootsyの奇声&ラップ風のヴォーカルがおバカな感じで大好き!

「Hollywood Squares」
アルバムからの2ndシングルとして全米R&Bチャート第17位となりました。大袈裟なイントロに続き、サイコーにノリノリのカッチョ良いミッド・ファンクが....さぁ、ハリウッドでブギーしよう!テイク2なんて言わず、テイク5くらいまで聴きたいですね。

Too $hort「I'm a Player」、L.L. Cool J「All We Got Left is the Beat」などのサンプリング・ネタとしてもお馴染みの曲ですね。

「Roto-Rooter」
個人的には一番好き!シンセのフレーズがたまらなくカッチョ良いですね。どんどんファンキー度合いが高まり、思い切りおバカなハッピー・モードになれる感じがサイコー!

「As in "I Love You"」
最後はブラック・フィーリング溢れる哀愁バラッドで締めてくれます。

Bootsy、やっぱりアンタがPlayer of the Yearだぜぃ!
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2008年09月03日

Anita Baker『Rapture』

クワイエット・ストーム旋風を巻き起こした大ヒット作☆Anita Baker『Rapture』
ラプチュアー
発表年:1986年
ez的ジャンル:クワイエット・ストーム系女性R&B
気分は... :秋に向けてしっとりと...

今回は"クワイエットストームの女王"Anita Bakerの出世作『Rapture』(1986年)です。

Anita Bakerは1958年オハイオ州生まれの女性R&Bシンガー。1980年代初めには本ブログでも紹介したデトロイトのR&BグループChapter 8のリード・シンガーとして活躍していました。

今回紹介する2ndアルバム『Rapture』(1986年)の大ヒットにより、R&Bシーンに"クワイエットストーム"ブームが巻き起こります。Anita Bakerはクワイエットストームの女王として、『Giving You The Best That I Got 』(1988年)、『Compositions 』(1990年)、『Rhythm Of Love』(1994年)といった作品を勢力的にリリースしました。

1980年代後半のクワイエット・ストーム・ブームは、僕がR&Bにのめり込んでいった時期ともリンクしていたので印象深いですね。僕の中ではAORブームが去った後の大人のアーバン・ミュージックという位置づけでした。

しかしながら、そのブームの立役者Anita Bakerはそれ程熱心に聴いていたわけではありません。雰囲気先行でソウルフルなカンジが希薄というイメージがあったんですよね。籠った感じのヴォーカルも相性が悪かったのかも?最初にそういった先入観で入ってしまったため、その後も夢中になることなく...といった感じでした。

そういった先入観を払拭し、好きだなぁ!と思えるようになったのはここ10年くらいですかね。

本作『Rapture』(1986年)は1stソロ・アルバム『The Songstress』(1983年)に続く2ndアルバムです。

プロデューサーはChapter 8の盟友Michael J. Powellが担当しています(1曲を除く)。Anitaと共に本作で一躍注目の存在となり、その後人気プロデューサーとして活躍します。本ブログでも紹介した大好きなRegina Belleのデビューアルバム『All By Myself』(1987年)も半分はMichael J. Powellプロデュースです。

Greg Phillinganes(key)、Paul Jackson Jr.(g)、Dean Parks(g)、Jimmy Haslip(b)、Ricky Lawson(ds)、John Robinson(ds)、Paulinho Da Costa(per)等がバック・ミュージシャンとして参加しています。かなりフュージョン系の布陣ですね。

当時の感覚で言えば、洗練されているものの、決して新しい音ではなかった気がします。逆に、レトロ・ヌーヴォーな音だったからこそ、賞味期限が長い作品として今聴いても古さを感じないのかもしれませんね。

これから秋に向けてしっとり気分になりたい時にはピッタリの作品ですね。

全曲紹介しときやす。

「Sweet Love」
アルバムからの1stシングルであり、Anita Bakerの名前を一躍有名にした名曲。全米ポップ・チャート第8位、R&Bチャート第2位の大ヒットとなりました。ジャジー&クールなアーバン・ソウルに仕上がっています。昔はAnitaの籠った感じのヴォーカルが苦手だったのですが、今聴くとなかなかグッドですね(今頃遅いっ!)。

名曲であり様々なアーティストがカヴァーしていますが、キュートな女性3人組FierceによるR&BカヴァーやLisa Grantによるラヴァーズ・カヴァーあたりが好きです。

「You Bring Me Joy」
AORファンにはお馴染みのシンガーソングライターDavid Lasleyの作品。Norman Connors『Take It To The Limit』にも収録されていますね。今聴くと、かなり好きな1曲です。昔はAnitaに対してソウルフルなテイストが希薄なように思っていたのですが、この曲なんか十分にソウルフルですよね。先入観ってコワイですな。

「Caught up in the Rapture」
Garry Glenn作。アルバムからの2ndシングル。全米R&Bチャート第6位のヒットとなりました。「Sweet Love」と並ぶ人気曲ですね。まさに"クワイエットストーム"といったスタイリッシュな雰囲気が魅力の仕上がりです。

Ras Kass「Understandable Smooth」でサンプリング・ネタとして使われたり、デトロイトのキーボード奏者Zo!がインスト・カヴァーしたりしています。また、作者の一人であるGarry Gllenは本曲のヒットがきっかけで1987年にクワイエット・ストームな2ndアルバム『Feels Good To Feel Good』をリリースしましたね。

「Been So Long」
ジャジー・テイストのミッド・チューン。ヒンヤリ感が魅力ですね。Hip-Hopファンの方は MF Doom「Zatar」ネタとしてご存知かもしれませんね。

「Mystery」
Manhattan Transferのヴァージョンでお馴染みのRod Temperton作品のカヴァー。ジャケのような大人の雰囲気に充ちた仕上がりです。この落ち着きがいいですな。

MC Lyte「I Go On」、DJ HASEBE featuring Sugar Soul「いとしさの中で」でサンプリングされています。「いとしさの中で」は大好きです!

「No One in the World」
アルバムからの4thシングル。全米R&Bチャート第5位のヒットとなりました。この曲のみMarti Sharron/Gary Skardinaのプロデュースです。そのせいか、同じアーバンな仕上がりでも異なる印象を受けますね。

「Same Ole Love」
アルバムからの3rdシングル。全米R&Bチャート第8位のヒットとなりました。Michael J. Powellらしいアーバン・ソウル・サウンドに仕上がっているのでは?Anitaのヴォーカルもより前に出ている感じで好きです。

「Watch Your Step」
クワイエットストームらしいミッド・チューンですね。あくまでスムージーな仕上がりです。

1990年代後半は沈黙を続けたAnitaでしたが、2004年にリリースした『My Everything』が全米R&Bアルバム・チャート第1位に輝き、見事な復活を遂げました。Blue Noteからのリリースというのが興味深かったですね。
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2008年09月02日

Moodymann『Silentintroduction』

"不機嫌な"天才の1stアルバム☆Moodymann『Silentintroduction』
Silent Introduction
発表年:1997年
ez的ジャンル:ソウルフル・デトロイト・ハウス
気分は... :不機嫌モードの時には...

人は誰しも機嫌の良い時と悪い時がああります。
特に不機嫌モードになった場合、自分自身をどのようにコントロールするかは大切ですよね。

僕の場合、究極の不機嫌モードになる前のプチ不機嫌モードの段階で感情を発散するようにしているのですが...周囲は迷惑なんだろうなぁ(笑)

ということで"不機嫌な男"Moodymannの1stアルバム『Silentintroduction』(1997年)です。

MoodymannことKenny Dixon Jr.は、デトロイト・ハウス・シーンで活躍するDJ/ミュージシャン。自身のレーベルKDJ、Mahogani Musicから勢力的に作品を発表しています。

Moodymann名義では『Silentintroduction』(1997年)、『Mahogany Brown』(1998年)、『Forevernevermore』(2000年)、『Silence in the Secret Garden 』(2003年)といった作品をリリースしています。

デトロイトのクラブ・ミュージックと言えば、Derrick May、Juan Atkins、Kevin Saundersonに代表されるデトロイト・テクノですよね。と言いつつ、僕の場合は殆どスルーしてきてしまい、辛うじてデトロイト・テクノ第二世代のUnderground Resistance『Revolution For Change』(1992年)やCarl CraigによるInner Zone Orchestra『Programmed』を持っているくらいです。

そんなデトロイトから出てきた"不機嫌な男(Moodymann)"がKenny Dixon Jr.です。

90年代前半はそれなりにハウスを聴いていた僕ですが、90年代後半になると興味はかなり薄れていたかもしれません。そんな時に出会ったアルバムがMoodymannの1stアルバムとなる本作『Silentintroduction』でした。

アフロヘアにサングラスというワルそうなビジュアルだけでもインパクトありますが(笑)、ソウル、ジャズ、ファンク、ディスコといったブラック・ミュージックからの影響が色濃く出た"ドス黒い"トラックはかなり強烈な印象を与えてくれました。「デトロイト=テクノ」のイメージしか無かったので実に新鮮に聴こえましたね。

幻想的なブラック・ミュージックって感じが大好きです。
僕の中でハウスはブラック・ミュージックの1ジャンルであり、そういったフィーリングに溢れた作品に出会えた喜びがありましたね。

70年代ブラック・ミュージックへのオマージュに充ちた妖しく幻想的な世界へ誘ってくれます。

全曲紹介しときやす。

「Misled」
幻覚の中で霧の向こう側から聴こえてくるソウル・ミュージック...このフワ〜っとした感じがたまりません。

「I Can't Kick This Feeling When It Hits」
「Sunday Morning」に次ぐ人気曲なのでは?だんだんと高揚感が高まってきます。幻想的なシンセの上モノと骨太リズムの対比がいいですね。Chic「I Want Your Love」ネタ。

「Third Track」
70年代ディスコチックな感じがいいですね。ファンキーなテイストがクセになります。

「Oceans」
重心の低いベースラインでグイグイ迫ってきます。

「Answer Machine」
このトラックはかなり好きです。ソウル、ジャズ、ラテン...いろんな要素が詰まった感じが好きです。ハウスを普段聴かない人をも惹きつける人肌の温度感がいいですね。

「M Traxx」
このトラックもディープ&ソウルフルですね。聴けば聴くほど中毒になりそうです。

「Music People」
この曲も大好き!パーカッシヴなリズムとMass Production「Welcome To Our World (Of Merry Music)」ネタの上モノの組み合わせがファンキーでグッド!

「Sunday Morning」
本作のハイライト。デトロイト朝の光景が表情豊かな音風景として描かれています。序盤はジャジー・テイストですが、中盤以降はトライバル&ソウルフルな展開へと変わっていきます。デトロイト・ハウス・シーンではお馴染みの女性サックス奏者Norma Jean Bellが盛り上げてくれます。

「In Loving Memory」
幻想的かつソウルフルなトラック。このユルい感じが実に心地好いですな。

「Dem Young Sconies」
最後は少しテクノっぽいトラック。このあたりもデトロイトっぽいんですかね。

現在、少し不機嫌モード...午後から仕事で外出するので、美味いランチでも食べてご満悦モードにチェンジしなければ(笑)
posted by ez at 10:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする