発表年:2008年
ez的ジャンル:ヴィンテージ系ソウル・ミュージック
気分は... :夢をかなえるゾウ!
水川あさみ主演のドラマ『夢をかなえるゾウ』が昨日からスタート!
『33分探偵』でもグッドだった水川あさみコミカル・キャラ全開という感じで楽しみです。
あとはガネーシャ役の古田新太がサイコーですね。
さて、元Tony! Toni! Tone!のメンバーであり、人気プロデューサーでもあるRaphael Saadiqの4年ぶりの新作『The Way I See It』です。
Raphael Saadiqの紹介は、『Instant Vintage』(2002年)、『Ray Ray』(2004年)に続き3回目です。
とにかく"ヴィンテージ"という言葉が良く似合う人ですよね。
『Instant Vintage』はタイトルの通りですし、前作『Ray Ray』では“ブラック・シネマ”からインスパイアされてアルバムを1枚制作してしまいました。
本作『The Way I See It』では、60年代、70年代ソウルへの想いをヴィンテージ・サウンド&ヴォーカルで具現化しています。特に60年代ソウルへの憧れがモロに反映されています。
ジャケのアートワークからして気合い入っていますよね。
『Ray Ray』もそうでしたが、アートワークからインスパイアされて音作りをしたのかもしれませんね。
他アーティストをプロデュースする感覚で自身のアルバムを制作すればいいのに!と思うのですが、自身のアルバムは思い切り趣味の世界に入り込んでしまうようです(笑)
個人的にはもっとコンテンポラリーなアルバムを作って欲しいと思いますが、ここまで徹底して制作されると認めざるを得ないといったところでしょうか。十分に楽しめる内容だと思います。
Stevie Wonder、Joss Stone等がゲスト参加しています。
全曲紹介しときやす。
「Sure Hope You Mean It」
60年代ヴィンテージ感に満ちたオープニング。StaxサウンドにのったMotownヴォーカル・グループって雰囲気ですね。
「100 Yard Dash」
Booker T. & the MG'sモードの仕上がりですね。このグルーヴ感はRaphaelにピッタリって感じですね。
「Keep Marchin'」
Miracles風の仕上がりが小粋なソウル・チューン。Raphael本人が楽しんでいる感じがいいですね。
「Big Easy」
「Never Give You Up」と並ぶお気に入り曲。The Infamous Young Spodie & the Rebirth Brass Bandをフィーチャーしたご機嫌なダンス・チューン。思わず体が動いてしまいますね。
「Just One Kiss」
Joss Stoneをフィーチャー。60年代のThe Temptationsあたりをイメージさせるスウィートな仕上がり。恋人と噂されるJoss Stoneのヴォーカルは相変わらずパワフルだし、60年代風サウンドと実にマッチしますねぇ。
「Love That Girl」
この曲のRaphaelはSmokey Robinsonモードといった感じでしょうね。 シャッフル・ビートが実に心地よく響いてきますね。
「Calling」
いきなりスパニッシュで歌われる意外な展開!でも内容は正攻法のヴォーカル・チューンに仕上がっています。
「Staying In Love」
Jackson 5あたりをイメージさせる小気味良いモータウン・サウンドがいいですね。
「Oh Girl」
シングルにもなった本曲はThe Stylisticsを思い起こさせるフィリーソウル・モードの仕上がりです。オリジナル以外にJay-Zをフィーチャーしたリミックスも収録しています。ヴィンテージ感たっぷりのオリジナルを聴くとJay-Zのラップはミスマッチだと予想したのですが、聴いてみると案外ハマっており、あ〜ら不思議!
「Let's Take A Walk」
この曲もかなり好き!60年代ならではのセクシーなグルーヴ感が腰にガンガン伝わってくるのがいいですね!
「Never Give You Up」
僕の一番のお気に入り曲はStevie WonderとCJ Hiltonをフィーチャー。Stevieが参加していますが、仕上がりはモロにMarvin Gaye風のセクシーなミッド・チューンです。
「Sometimes」
ラストはSam Cookeモードのオールド・ソウル。ジャケのようなシブさがいいですね。聴けば聴くほど味が出る感じですね。
新作R&B秋の陣!まだまだ続きます。