2008年10月06日

Stetsasonic『Blood, Sweat & No Tears』

Stetsasonicの3rdアルバムにしてラスト作☆Stetsasonic『Blood, Sweat & No Tears』
Blood, Sweat & No Tears
発表年:1991年
ez的ジャンル:オールドスクール系元祖Hip-Hopバンド
気分は... :涙はいらない!

元祖Hip-HopバンドStetsasonicの2回目の登場です。
今回は『Blood, Sweat & No Tears』(1991年)をセレクト。

現在のHip-HopシーンでもThe Rootsをはじめ魅力的なHip-Hopバンドは存在しますが、僕の中ではHip-Hopバンドというスタイルを広く世に知らしめたStetsasonicの印象が今でも強いですね。

本作『Blood, Sweat & No Tears』は、『On Fire』(1986年)、『In Full Gear』(1988年)に続く3rdアルバムにして彼らのラスト・アルバムです。

本作におけるメンバーは、Prince Paul、Wise、Daddy-O、D.B.C、MC Delite、Bobby Simmonsの6名。Prince Paul、Daddy-O、Bobby Simmonsの3人が各4曲をプロデュースしているのをはじめ、全曲メンバーがプロデュースしています。

個人的には「Talkin' All That Jazz」「Float On」というキラーチューンがある分、『In Full Gear』を聴く機会の方が多いのですが、「The Hip Hop Band」「No B.S. Allowed」「Speaking of a Girl Named Suzy」「So Let the Fun Begin」をはじめ『Blood, Sweat & No Tears』もなかなかの充実作だと思います。

ジャケのように男気溢れる肉体派の楽曲が揃っています!
老舗Hip-Hopバンドの心意気がここに...

オススメ曲を紹介しときやす。

「The Hip Hop Band」
Stetsasonicに相応しいタイトル。Kool & the Gang「Chocolate Buttermilk」ネタというよりも、そのまんまHip-Hopヴァージョンといった感じですが、ファンキーなカッチョ良さはサイコーです。Bobby Simmonsプロデュース。

「No B.S. Allowed」
シングルにもなった曲です。 定番ブレイクLowell Fulsom「Tramp」を使ったタイトなトラックがいいですな。Bobby Simmonsプロデュース。

「Uda Man」
Prince Paulプロデュース曲。Hip-Hopバンドとしての印象が強い彼らですがPrince PaulのDJセンスも見逃してはいけませんね。

「Speaking of a Girl Named Suzy」
P-Funkモードのアッパーな仕上がりがサイコーです。大音量でみんなで盛り上がりたい曲ですね。Bobby Nunn「She's Just a Groupie」、James Brown「Soul Power Pt I」ネタ。Bobby Simmonsプロデュース。

「Gyrlz」
この曲もファンクネスに溢れた仕上がりですね。EPMDあたりと一緒に聴きたくなる僕好みの曲。Daddy-Oプロデュース。

「Blood, Sweat and No Tears」
タイトル曲はPrince Paulプロデュース。ルーズ&ファンキーなグルーヴ感がグッド!

「So Let the Fun Begin」
この曲もシングル曲。Bobby Simmonsプロデュースによる一瞬にしてみんな熱狂させるファンキー・チューン。Kool & the Gang「N.T.」、Blackbyrds「Do it Fluid」、Mahavishnu Orchestra「Planetary Citizen」Isley Brothers「Take Me to the Next Phase」ネタ。

「Go Brooklyn 3」
とってもオールドスクールな感じが逆に新鮮です。Ralph Macdonald「Jam On The Groove」ネタ。Bobby Simmonsプロデュース。

「Walkin' in the Rain」
タイトルから想像できるようにLove Unlimited「Walkin' In The Rain With The One I Love」ネタの哀愁チューン。名曲「Float On」がお好きな方はこのスロウ・ラップも気に入るはずDaddy-O、Bobby Simmonsの共同プロデュース。

「Don't Let Your Mouth Write a Check That Your Ass Can't Cash」
タイトル長すぎ!Chocolate Milk「Action Speaks Louder than Words」ネタのファンク・モードがご機嫌です。Daddy-Oプロデュース。

「Ghetto Is the World」
男気溢れる雰囲気が印象的です。ファンキーな女性コーラスもいい感じ。

「Paul's a Sucker」
男女ヴォーカルをフィーチャーした軽快な仕上がり。

「Free South Africa(Remix)」
Norman Cookがリミックスしている異色作。Special AKA「Nelson Mandela」ネタも織り交ぜ、Norman Cookらしいダビーな仕上がりです。

本作を最後にStetsasonicは解散してしまいます。
もっと作品をリリースして欲しかったですねぇ。残念!
posted by ez at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする