発表年:2008年
ez的ジャンル:旬の男系R&B
気分は... :安定感はありますな
男性R&Bシンガー秋の陣の中でも大注目の1枚Ne-Yo『Year Of The Gentleman』です。
発売から約1ヶ月が経過し、既にかなり聴き込んでいる方も多いかと思いますが...
『In My Own Words』(2006年)、『Because Of You』(2007年)という2枚のアルバムでR&Bシーンにおける自身のポジションを確固たるものにしたNe-Yoですが、この3rdアルバムでは既に大物の風格が漂っています。
2nd『Because Of You』は、「Ne-Yo=美メロ」を期待していた人にとって多少物足りなさを感じるアルバムだったかもしれませんね。その点、本作は1st『In My Own Words』収録の「Stay」、「So Sick」、「Sexy Love」のような美メロ路線の割合が増えているのでは?
プロデュースにはNe-Yo本人の他にStargate、Polow da Don、Stereotypes等が参加しています。中心はStargateですね。
ハウス調のリード・シングル「Closer」を聴いて戸惑い気味だった方も多かったと思いますが、アルバム自体はちゃんとR6Bしています(笑)ただし、より多くの人が楽しめる間口の広いアルバム作りがなされているので、そのあたりが好みの分かれるところかもしれません。
『Year Of The Gentleman』というタイトルには、"R&Bシーンに品格を取り戻す"という思いが込められているようです。
大物ゲストを招くことなく、自身のソングライティング&歌で勝負しているところがいいですね。やはり、美メロR&Bを作らせたら上手いですね。
全曲紹介しときヤス。
「Closer」
アルバムからのリード・シングルとなったStargate & Ne-Yoプロデュースによるダンス・チューン。美メロ・チューンを期待していた多くのR&Bファンにとってはヨーロピアン・テイストのハウス調四つ打ちビートにやや戸惑い気味だったかもしれませんね。その戸惑いはBillboardのホット・チャートでは第7位のヒットとなったものの、同R&Bチャートでは第21位ともう一歩だったチャート・アクションに表れているかもしれませんね。
但し、Ne-Yoがソングライティングを手掛けたJanet Jackson「Rock With U」(2008年)でもヨーロピアン・テイストが顕在化していたことを考えれば、それほど驚くことはない展開なのかもしれませんね。
僕的にはビミョーですね。ハウスも好きですがNe-Yoらしいかと言えば???
「Nobody」
注目曲がズラリと並ぶ前半の中で見落とされがちな曲ですが、なかなかパンチのあるミッド・グルーヴに仕上がっていると思います。 Ne-Yo自身のプロデュース。
「Single」
New Kids on the Blockの再結成アルバム『The Block』のためにNe-Yoが提供した楽曲のセルフ・ヴァージョン。NKOTBヴァージョンと同様Polow da Donがプロデュースしています。現在最も旬なプロデューサーの一人であるPolow da Donのセンスが光る哀愁モードのミディアム・スロウです。
「Mad」
3rdシングル予定曲はStargate & Ne-Yoプロデュースによる美メロ・スロウ。美しいピアノの響きが胸にグッときますねぇ。オーソドックスだけど素直にいい曲だと思いマス。
「Miss Independent」
アルバムからの2ndシングル(Stargate & Ne-Yoプロデュース)。「So Sick」、「Sexy Love」がお好きな方ならば気に入るであろうセクシーなミッド・グルーヴ。Billboardのホット・チャート第11位、同R&Bチャート第5位のヒットとなりました。「Closer」に戸惑い気味だった方もこのミッド・グルーヴを聴いてホッと胸を撫で下ろしたのでは?
この曲のPVはEddie Murphyが主演した映画『Boomerang』(1992年)にインスパイアされたものらしいです。僕自身『Boomerang』を観ていないものなので、詳細はわかりません。ゴメンナサイ!
本曲のリミックス「She Got Her Own (Miss Independent Pt. 2)」ではFabolous & Jamie Foxxがフィーチャーされています。
「Why Does She Stay」
Stereotypesプロデュース。Ne-Yoらしい美メロの哀愁スロウに仕上がっています。「Mad」とセットで聴くとかなり胸に込み上げてくるものがあります。
StereotypesはJoeの新作『Joe Thomas, New Man』でもプロデュースを手掛けていますね。『Joe Thomas, New Man』も購入したものの全然聴きこみが出来ていません。こちらはもう少しちゃんと聴いてから紹介しますね。
「Fade Into The Background」
Shomari "Sho" Wilsonプロデュースによる哀愁ミッド・チューン。少し淡白な感じかな?
「So You Can Cry」
この曲はかなり好き!iPodで聴いていても、この曲はリピートしてしまいます。何気ない曲だけど基本的にソングライティングがしっかりしているのがいいですね。Scyienceプロデュース。
「Part Of The List」
思いきり哀愁モードです。僕には多少仰々しい感じでしょうか(笑)Chuck Harmonyプロデュース。
「Back To What You Know」
Stargate & Ne-Yoプロデュース。Stargate絡みの曲は好き/嫌いは別にして印象に残りますね。本曲ではアコギな展開が印象的です。
「Lie To Me」
「Stop This World」
ラスト2曲はお上品な仕上がり。僕的には少々重たいのですが...
さらにNe-Yoを堪能したい方は、Ne-Yoが関わった他アーティスト作品をコンパイルした企画盤『アイ・ラヴNe-Yo~Ne-Yoソングス』、Ne-YoがChris Brownらと共に出演した映画『Stomp the Yard(ストンプ・ザ・ヤード ストリート・ビート・パック)』あたりもセットでどうぞ!
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