2008年11月16日

Total『Total』

Puffy率いるBad Boyの気合いの入ったプロダクションがお見事!☆Total『Total』
Total
発表年:1996年
ez的ジャンル:Bad Boy系女性R&Bグループ
気分は... :プロダクションの勝利...

今日は90年代に活躍した女性R&BグループTotalの紹介です。

TotalはKeisha Spivey、Pamela Long、JaKima Raynorの3名によって結成された女性R&Bグループ。

Sean "Puffy" Combs(現Diddy)率いるBad Boy Records(旧Bad Boy Entertainment)と契約し、映画『New Jersey Drive』(1995年)のサウンド・トラックにも収録され、The Notorious B.I.G.(Biggie)のラップをフィーチャーしたシングル「Can't You See」 でデビューします。ちなみにThe Notorious B.I.G.のデビュー・ヒット「Juicy」(1994年)のバック・コーラスはTotalです。

その後、『Total』(1996年)、『Kima, Keisha, and Pam』(1998年)という2枚のアルバムをリリースしています。

本作『Total』(1996年)は、彼女達のデビュー・アルバムであり、前述の「Can't You See」 以外に「No One Else」「Kissin' You」といったヒット曲が生まれました。

全体としてはこの時代らしいHip-Hop Soulな内容ですね。
正直、ヴォーカル・グループとしての実力は大したことはないと思いますが、このグループを売り出そうとしたPuffyの意気込みが感じられる作品です。

基本的にはPuffyに対してあまりいい印象を持っていない僕ですが、この作品に限って言えば、そのプロデュース能力を認めざるを得ないですね。それ位完成度は高いと思います。

Puffy、Chucky ThompsonというBad Boyの"Hitmen" チーム以外にJean-Claude "Poke" Olivier(Trackmasters)、Raphael SaadiqThe Neptunes等がプロデュースを手掛けています。

歌唱力の無さを気にしなければ、かなり楽しめる作品ですよ!
TLC、SWVあたりがお好きな方ならば、気に入る1枚だと思います。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Do You Know」
独特の浮遊感を持ったミッド・グルーヴ。収まりの悪いユラユラ感が逆にクセになります。Fred Wesley & The J.B.s「Same Beat (Part 1) 」ネタ。

「No One Else」
Da Bratをフィーチャーしたヒット・シングル。全米R&Bチャート第4位のヒットとなりました。TrackmastersのJean-Claude "Poke" Olivierがプロデュースを手掛けています。Boogie Down Productions「South Bronx」ネタが印象的なトラックがカッチョ良すぎですね。さすがTrackmasters!
http://jp.youtube.com/watch?v=QQ-iolADkJs&feature=related

アルバムにはDa BratにLil' Kim、Foxy Brownを加えたリミックス(Puff Daddy Remix)も収録されています。ど迫力のゲスト三人を相手にするとメンバーの三人もたじたじですな。

「Kissin' You」
Raphael Saadiqプロデュース。シングルカットされ、全米ポップ・チャート第12位、R&Bチャート第6位のヒットとなりました。アコースティックな味わいがグッドな美メロのメロウ・チューンです。僕の一番のお気に入り曲です。
http://jp.youtube.com/watch?v=WtPnLTg1G-s

一番のお気に入りと言っておきながら矛盾するかもしれませんが、実はオリジナル以上に好きなのがにPuff Daddyによる本曲のリミックス「Kissin' You/Oh Honey」です。Delegation「Oh Honey」を使った(まんま弾き直した)胸キュン・モードの仕上がりにグッときたR&Bファンの方も多かったのでは?
Total「Kissin' You / Oh Honey」
http://www.youtube.com/watch?v=fy2JPJBVBT4

「Do You Think About Us?」
この曲もRaphael Saadiqプロデュースです。哀愁モードのミッド・チューンです。Raphaelらしく少しレトロ・スペックな味わいが漂うのがいいですね。

「Can't You See」
記念すべき彼女達のデビュー・シングル。The Notorious B.I.G.のラップをフィーチャーし、全米ポップ・チャート第13位、R&Bチャート第3位のヒットとなりました。前述のとおり、元々は『New Jersey Drive』(1995年)のサウンド・トラックとして収録されていた曲です。James Brown「The Payback」ネタ。キャッチーなミッド・グルーヴに仕上がっています。
http://jp.youtube.com/watch?v=PbUSiY7GjRM&feature=related

Biggieのラップ部分をKeith Murrayのラップにリプレイスしたリミックスもありましたね。

「Someone Like You」
完成度の高いキャッチーなミッド・グルーヴ。 決して上手いわけではない彼女達の歌唱力を見事にカヴァーしているプロダクション能力の高さに脱帽です。

「Tell Me」
The O'jays「Help (Somebody, Please) 」ネタの哀愁トラックが印象的です。Faith Evansがヴォーカル・プロダクションを手掛けています。

「Love Is All We Need」
George Clinton「Atomic Dog」ネタの哀愁ミッド・グルーヴ。

「Don't Ever Change」
シングル以外では「When Boy Meets Girl」とこの曲が一番好きですね。胸キュンのミッド・グルーヴに仕上がっています。さり気なくZapp「Computer Love」風のメロディが使われている(パクっている?)ところも好きです。

「Spend Some Time」
この曲も胸キュンのミッド・グルーヴ好きにはなかなかグッとくる1曲なのでは?Teddy Pendergrass「Love T.K.O.」ネタ。

「When Boy Meets Girl」
プロデュースは若き日のThe Neptunesが手掛けています。ダンサブルなカッチョ良いミッド・グルーヴに仕上がっています。Pharell独特の意外なメロディ展開も聴くことがでけきます。Bee Gees「Love You Inside Out」ネタ。

これから数週間は週末がバタバタなので、特に日曜の更新は今日のようにかなり遅い時間になりそうです。ゴメンなさい!
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2008年11月14日

Chick Corea『Return To Forever』

RTFのデビュー・アルバム、通称"カモメ"☆Chick Corea『Return To Forever』
リターン・トゥ・フォーエヴァー
発表年:1972年
ez的ジャンル:ミステリアス系元祖フュージョン
気分は... :好きなのか?嫌いなのか?

ここ1〜2ヶ月は金曜から月曜までがやたらと忙しいパターンです。
今週も魔の週末に突入...少し憂鬱だなぁ。

さて、ジャズ・ピアノ/キーボード奏者Chick Corea率いるReturn To Foreverの紹介です。

Return To Forever(RTF)の紹介は2ndアルバム『Light As A Feather』(1972年)に続き2回目になります。

今回は“カモメ”の愛称で親しまれているデビュー作『Return to Forever』(1972年)です。初期フュージョンの名盤として人気の作品ですね。

『In A Silent Way』さらには『Bitches Brew』とエレクトリック・マイルス作品に参加した後、アヴァンギャルドなグループCircleを経て、Stanley Clarkeらと結成したグループがReturn To Forever(RTF)です。

本作『Return to Forever』(1972年)はChick Corea名義ですが、実質的にはRTFの1stアルバムとなります。

メンバーはChick Corea(el-p)以下、Stanley Clarke(b)、Flora Purim(vo、per)、Joe Farrell(fl、ss)、Airto Moreira(ds)という5名です。 個人的にはFlora Purim、Airto Moreiraに興味がありますが、実際の作品を聴くと案外Joe Farrellの演奏が好きだったりします。

RTFを代表する作品ですが、僕にとっては昔も今もミステリアスなアルバムという位置づけですね。というより世間で言われているほど分かりやすいアルバムだとは思いません。正直、『Light As A Feather』の方が聴きやすいと思います。

何度聴いても自分で好きなのか嫌いなのかもイマイチよくわかりません。

でも聴く度に新しい発見があるのが楽しいアルバムであることは確かです。そうやって長年聴き続けているんだから、きっと好きなんでしょうね(笑)

全曲紹介しときヤス。

「Return to Forever」
タイトル曲は現代音楽とフュージョンが融合したような独特の雰囲気がありますね。つかみどころがないのですが、引き込まれる演奏であることだけは確かですね。特に後半部のクールなテンションの高さはインパクトがあります。

「Crystal Silence」
基本はCoreaのエレピとJoe Farrellのサックスのデュオ演奏です。ピュアな中にもどこか物悲しい雰囲気が漂ってくるのが印象的ですね。

Coreaとヴァイヴ奏者Gary Burtonのデュオ作品(タイトルも『Crystal Silence』)でも演奏されていますね。そちらと聴き比べてみるのも楽しいのでは?そう言えば、2人のパートナーシップ35周年を記念した作品『The New Crystal Silence』もリリースされましたね。

「What Game Shall We Play Today?」
Flora Purimのヴォーカルが入っているせいか、1、2曲目と比較してとても聴きやすいですね。Joe Farrellの涼しげなフルートとFloraのヴォーカルに癒されます。ラウンジ系の雰囲気もあるところが好きです。以前、日産のCMにも使われていましたね。RTF作品ではお馴染みのサイエントロジー信奉者Neville Potterが詞を書いています。

「Sometime Ago/La Fiesta」
「Sometime Ago」と「La Fiesta」という2曲から構成される23分を超える大作。基本的にはスパニッシュ・モードですが、静寂、哀愁、熱狂のように様々な表情で演奏が展開されます。特に後半のLa FiestaはCoreaらしさ全開といった感じですね。

こうやって曲紹介しても、うまく説明できないところに本作のミステリアスな魅力があるのだと思います。
posted by ez at 02:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月13日

Donovan『Mellow Yellow』

大ヒットしたタイトル曲を含む4th☆Donovan『Mellow Yellow』
Mellow Yellow
発表年:1967年
ez的ジャンル:ジャジー&ストレンジ系サイケ・フォーク
気分は... :紅茶に泳ぐレモンの輪!

UKフォーク界の貴公子Donovanの3回目の登場です。

『Sunshine Superman』(1966年)、『The Hurdy Gurdy Man』(1968年)に続き紹介するのは、4thアルバムDonovan『Mellow Yellow』(1967年)です。

昔から『Mellow Yellow』ってタイトルが好きなんですよねぇ。
本ブログで最も頻繁に登場する言葉の1つが"メロウ"かもしれませんよね(笑)

さて『Mellow Yellow』ですが、何と言っても全米シングル・チャート第2位、全英シングル・チャート第8位となったタイトル曲が有名ですね。ただし、アルバムは法律上のトラブル等で本国UKでは未発売でした(全米アルバム・チャートでは第14位)。

他のアルバムと比較すると、ジャジーな雰囲気が目立つアルバムですね。ただし、ジャジーなサウンドをバックにしてもDonovanならではのストレンジな雰囲気はちゃんと成立しています。

ユルさと不思議ワールドがシンプルかつクールなテイストでまとめられているところが大好きです。たまに、こういった淡々とした不思議ワールドの音楽を聴きたい気分になるんですよねぇ。僕自身かなり不思議な人(?)なので、こういった音楽を欲するのかも(笑)

いつ聴いても独特の雰囲気に魅了される人ですね。

プロデュースはDonovan作品ではお馴染みMickie Mostです。

全曲紹介しときヤス。

「Mellow Yellow」
前述のように全米シングル・チャート第2位、全英シングル・チャート第8位となった大ヒット曲。レイジーでポップでジャジーでサイケなDonovanならではの摩訶不思議ワールドが展開されます。この雰囲気、このテンポ、このユルさがサイコーですな。

ブラス・アレンジは(後のLed Zeppelinのメンバー)John Paul Jonesが担当しています。Beatles「Yellow Submarine」の詩のヒントをDonovanが助言したお返しにPaul McCartneyがコーラスで参加しています。

オリジナルを知らない方もGapのCMで聴いたことがあるのでは?
http://jp.youtube.com/watch?v=d4Hu6up9Xng

「Writer In The Sun」
♪紅茶に泳ぐレモンの輪...♪Donovanならではの詩的表現が楽しめる1曲。ジャジー・サウンドながらもストレンジな雰囲気が醸し出されます。フルートの音色が印象的です。

「Sand And Foam」
メキシコを舞台にしたシンプルなフォーキー・チューン。この曲に限っては全然UKっぽくないですね。まさにメキシコの砂漠のような乾ききった雰囲気がグッド!Jennifer Warnesがアルバム『Jennifer』(1968年)でカヴァーしています(John Caleプロデュース)。

「The Observation」
ジャズ・フレイヴァーを全面に打ち出した本作を象徴する1曲。

「Bleak City Woman」
気だるくブルージーな仕上がり。このユルユルな感じがたまりません。

「House Of Jansch」
タイトルからもわかる通り、Pentangleでお馴染みのUKを代表するフォーク・ミュージシャンBert Janschの影響が色濃い仕上がり。落ち着いた仕上がりの中にもDonovanらしい不思議ワールドがしっかり感じられるのがいいですね。

「Young Girl Blues」
悲しく虚しい雰囲気が漂う生々しい仕上がり。Marianne Faithfullもカヴァーしていますが、彼女の雰囲気にピッタリですよね。

「Museum」
個人的にはアルバムで一番好きな曲。軽快でサイケでキャッチーでパーカッシヴな仕上がりが僕好みです。ギターはJimmy Pageです。本作と同じMickie Mostが手掛けていたHerman's Hermitsもカヴァーしています。

「Hampstead Incident」
哀愁のハープシコードが印象的なメランコリック・チューン。この曲もMarianne Faithfullがカヴァーしています(但し、タイトルは「In The Night Time」)。

「Sunny South Kensington」
この曲もかなり好き!アルバムの中で一番ポップでキャッチーな仕上がりなのでは?名曲「Sunshine Superman」が好きな人ならば気に入ると思います。

そう言えば、もうそろそろかな...待っててね。
posted by ez at 02:53| Comment(2) | TrackBack(1) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月12日

Chaka Khan『Naughty』

アーバン・ナイトな気分を堪能できる2ndソロ☆Chaka Khan『Naughty』
ノーティ
発表年:1980年
ez的ジャンル:ダイナマイト・ボーカル系R&B
気分は... :多事争論!

昨晩は仕事をしながら、先日亡くなった故筑紫哲也の追悼番組を観ていました。

僕はジャーナリズム云々には興味がありませんが、筑紫さんがジャーナリストとして貫いた少数派、弱者の意見に耳を傾ける姿勢って改めて大事だなぁ、と痛感しました。

僕自身は自分が多数派なのか少数派なのかはよくわかりませんが、権威や地位や知識を武器に上から目線で弱者を抑え込もうとする人間に対して嫌悪感を抱くことだけは確かです。

権威や地位や知識なんてなくてもいいから、相手の立場・意見を尊重した上で自分の主張もできる人間でいたいものです。もちろん、音楽についてもそうです。

さて、ダイナマイト・レディ・ソウルChaka Khanの3回目の登場デス。

『What Cha Gonna Do For Me』(1981年)、『Chaka』(1978年)に続き紹介するのは、1980年リリースのソロ3作目『Naughty』です。

やはりChaka Khanのソロ作と言えば、上記1st〜3rdの3枚に尽きると思います。

そんな中で 「I'm Every Woman」(全米R&Bチャート第1位)を含む1stソロ 『Chaka』「What Cha' Gonna Do for Me」(全米R&Bチャート第1位)を含む3rdソロ『What Cha Gonna Do For Me』の間に挟まれ、多少分が悪い印象の2ndソロ『Naughty』ですね。

しかしながら、全体のクオリティという意味では『Naughty』が捨て曲ナシで一番充実しているかもしれません。個人的にはソロ作の中では『Chaka』を聴く頻度が一番多いのですが...

本作のプロデュースも『Chaka』『What Cha Gonna Do For Me』同様Arif Mardinが務めています。

今回もバックはCissy Houston(bk vo)、Whitney Houston(bk vo)、Luther Vandross(bk vo)、Jeff Mironov(g)、Hamish Stuart(g)、Hiram Bullock(g)、 Phil Upchurch(g)、 Steve Khan(g) 、Anthony Jackson(b)、Willie Weeks(b)、Marcus Miller(b)、Steve Ferrone(ds)、Leon Pendarvis(key)、Don Grolnick(key)、Ken Bichel(key)、Richard Tee(key)、Nana Vasconcelos(per) 、Michael Brecker(ts)、Randy Brecker(tp)、Hugh McCracken(harmonica)等の豪華メンバーです。

Chakaのアルバムの中でも最もアーバン・ナイトな気分を堪能できる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Clouds」
オープニングはAshford & Simpson作品。シングルとしてR&Bチャート第10位のヒットを記録しています。Chakaのダイナマイト・ヴォーカルを堪能できるご機嫌なアップ・チューン。

「Get Ready, Get Set」
アーバン・ナイトなミッド・チューン。Chakaのパワフルなヴォーカルとバックのスタイリッシュなサウンドが喧嘩せずに馴染んでいるのがいいですね。

「Move Me No Mountain」
Love Unlimited 、Dionne Warwickでお馴染みの名曲カヴァー。個人的にはDionne、Chaka、Soul II Soulのヴァージョンをよく聴いています。

落ち着いたDionne版、メロウ・グルーヴのChaka版、スタイリッシュなクラブ仕様のSoul II Soul版と三者三様でそれぞれ魅力的だと思います。

「Nothing's Gonna Take You Away」
「So Naughty」
個人的には本作のハイライトはこの2曲だと思っています。共に80年代前後のAORやシティ・ポップスが好きな人は気に入るであろうアーバンなメロウ・チューンに仕上がっています。本作ならではの"クリスタルな(???)"雰囲気を堪能できるのがたまりません(笑)

「Too Much Love」
Chakaのダイナマイト・ヴォーカルがグイグイ迫ってくるアップ・チューン。Hamish StuartとHiram Bullockのギター・プレイもご機嫌です。軽くブラジリアン・フレイヴァーが効いているのもいいですね。

「All Night's All Right」
バックのジャズ・ファンク・サウンドがかなり目立つ仕上がりです。特に電子ヴァイオリンの音色が印象的ですね。

「What You Did」
この曲も大好き!Rufusを彷彿させる軽快なファンキー・グルーヴ。個人的にはこのタイプの曲がChakaには一番合っている気がします。

「Papillon(aka Hot Butterfly)」
この曲をハイライトに挙げる方が多いのでは?Luther Vandrossがリード・ヴォーカルをとっていたGreg Diamond,Bionic Boogie「Hot Butterfly」のカヴァーです。そのLuther Vandrossがバック・コーラスを務めているというのが感動的ですね。ダンサブルなオリジナルと比較して、Chaka版はパッション溢れるライト・グルーヴといった仕上がりです。Hugh McCrackenのハーモニカ・ソロがいい味出しています。

Greg Diamond Bionic Boogie feat. Luther Vandross「Hot Butterfly」
http://jp.youtube.com/watch?v=hdwrIFvkXO0&feature=related
Chaka版
http://jp.youtube.com/watch?v=nwe8YGQ8e4w&feature=related

「Our Love's In Danger」
ラストはAshford & Simpson作のデンジャラスなアッパー・チューン。基本的には「Clouds」と同タイプの仕上がりです。

う〜ん、今日は豚テキが食べたい気分、昼は渋谷で話題の某店で豚テキ食べようっと!
posted by ez at 07:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月11日

Reuben Wilson『Got To Get Your Own』

レア・グルーヴ・ファン必聴のオルガン・ファンク!☆Reuben Wilson『Got To Get Your Own』
Got to Get Your Own
発表年:1975年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ・クラシック系オルガン・ジャズ/ファンク
気分は... :好調イルカ軍団!3連勝!

今日はレア・グルーヴ・ファン必聴の1枚Reuben Wilson『Got To Get Your Own』(1975年)です。

Reuben Wilsonは1935年オクラホマ生まれのジャズ・オルガン奏者。17歳でプロ・デビューを果たし、Jimmy SmithJack McDuff、Jimmy McGriffらに続くジャズ・オルガン奏者として注目を集めます。

1968〜1971年にBlue Noteで『On Broadway』(1968年)、『Love Bug』(1969年)、『Blue Mode』(1969年)、『Groovy Situation』(1970年)、『Set Us Free』(1971年)という5枚のアルバムをレコーディングしています。その後はソウル/ファンク色をさらに強め、70年代後半にはファンクグループFatback Bandのレコーディングにも参加しています。

90年代のレア・グルーヴ・ムーヴメントの中で再評価が高まった一人ですよね。レア・グルーブ界のカリスマDJ、Norman Jayがコンパイルしたコンピレーションのタイトルが本作のタイトル『Got To Get Your Own』であることは象徴的ですね。本ブログで紹介した作品で言えば、Guru『Jazzmatazz Vol II:The New Reality』(1995年)のレコーディングに他の大物ジャズ・ミュージシャンに混じり参加しています。若いミュージシャンからリスペクトされている証ですよね。

そんなReuben Wilsonのソウル魂を最も堪能できるアルバムが本作『Got To Get Your Own』(1975年)です。

Groove Merchantからリリースした『The Sweet Life』(1972年)ではMarvin Gaye「Inner City Blues」『The Cisco Kid』(1974年)ではCurtis Mayfield「Superfly」を取り上げるといったように、ソウル寄りのアプローチをしてきたWilsonですが、Cadetからリリースされた本作『Got To Get Your Own』ではヴォーカル・トラックを加え、ソウル/ファンク路線はピークを迎えます。

本作ではセッション・ユニットThe Cost of Livingとの共演というかたちをとり、Richard Tee(key)、Elliot Randall(g)、Lloyd Davis(g)、Jerry Friedman(g)、Wilbur Bascomb(b)、Gordon Edwards(g)、Bernard Purdie(ds)、Norman Pride(per)、Tommy Derrick(per)、Esmond Edwards(per)、Sammy Turner(vo)、Kenny Williams(vo)等という豪華なメンツが名を連ねています。バック・コーラスにはJ.R. Baileyの名もあります。

レア・グルーヴ・ファンの方ならば大満足のファンキー作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「What the People Gon' Say」
Sammy Turnerのヴォーカルをフィーチャーしたディープなファンキー・グルーヴ。リズム隊のウネリがたまらなくカッチョ良いですね。

「In the Booth, In the Back, In the Corner, In the Dark」
この曲もSammy Turnerのヴォーカルをフィーチャー。メロウな味わいのソウル・チューンに仕上がっています。色気のある男臭さがいいですね。Houston Personのサックス・ソロもグッド!

「Back Rub」
ストリングスとWilsonのオルガンの絡みがいい感じのミッド・グルーヴ。

「Tight Money」
ホーン隊が派手に鳴り響くパーティー・チューン。どこかのレコードショップのサイトで本曲を"裏「Get Up And Dance」"と紹介していました。この楽しい盛り上がりを聴いていると、そう言いたくなるのもわかる気がします。

「Stoned out of My Mind」
The Chi-Litesによる1973年のヒット曲カヴァー。疾走するグルーヴ感のカッチョ良さは、オリジナルとはまた違った魅力に充ちています。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。「Got to Get Your Own」と共にレア・グルーヴ・ファン必聴の曲だと思います。

「Together (You & Me)」
Alfred "Pee Wee" Ellisのサックスをフィーチャーしたリラックス・ムードのミディアム・チューン。ユルい感じがたまりません。

「Got to Get Your Own」
前述のようにレア・グルーヴ・クラシックとして名高い人気曲。ファンキー&コズミックなジャズ・ファンク・チューン。聴いているだけでエキサイティングな気分になりますね。スリリングなWilsonのオルガン・プレイがカッチョ良すぎです。Acid Jazzブームの頃、James Taylor Quartetがカヴァーしていましたね。MC Duke「Gotta Get Your Own」のサンプリング・ネタにもなっています。

NFLでは我がドルフィンズが3連勝で5勝4敗となり、今季初の白星先行!AFC東地区は大混戦状態であり、イルカ軍団にも十分チャンスありだと思います。
今シーズンはかなり楽しめそう!
posted by ez at 02:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする