発表年:1967年
ez的ジャンル:ジャジー&ストレンジ系サイケ・フォーク
気分は... :紅茶に泳ぐレモンの輪!
UKフォーク界の貴公子Donovanの3回目の登場です。
『Sunshine Superman』(1966年)、『The Hurdy Gurdy Man』(1968年)に続き紹介するのは、4thアルバムDonovan『Mellow Yellow』(1967年)です。
昔から『Mellow Yellow』ってタイトルが好きなんですよねぇ。
本ブログで最も頻繁に登場する言葉の1つが"メロウ"かもしれませんよね(笑)
さて『Mellow Yellow』ですが、何と言っても全米シングル・チャート第2位、全英シングル・チャート第8位となったタイトル曲が有名ですね。ただし、アルバムは法律上のトラブル等で本国UKでは未発売でした(全米アルバム・チャートでは第14位)。
他のアルバムと比較すると、ジャジーな雰囲気が目立つアルバムですね。ただし、ジャジーなサウンドをバックにしてもDonovanならではのストレンジな雰囲気はちゃんと成立しています。
ユルさと不思議ワールドがシンプルかつクールなテイストでまとめられているところが大好きです。たまに、こういった淡々とした不思議ワールドの音楽を聴きたい気分になるんですよねぇ。僕自身かなり不思議な人(?)なので、こういった音楽を欲するのかも(笑)
いつ聴いても独特の雰囲気に魅了される人ですね。
プロデュースはDonovan作品ではお馴染みMickie Mostです。
全曲紹介しときヤス。
「Mellow Yellow」
前述のように全米シングル・チャート第2位、全英シングル・チャート第8位となった大ヒット曲。レイジーでポップでジャジーでサイケなDonovanならではの摩訶不思議ワールドが展開されます。この雰囲気、このテンポ、このユルさがサイコーですな。
ブラス・アレンジは(後のLed Zeppelinのメンバー)John Paul Jonesが担当しています。Beatles「Yellow Submarine」の詩のヒントをDonovanが助言したお返しにPaul McCartneyがコーラスで参加しています。
オリジナルを知らない方もGapのCMで聴いたことがあるのでは?
http://jp.youtube.com/watch?v=d4Hu6up9Xng
「Writer In The Sun」
♪紅茶に泳ぐレモンの輪...♪Donovanならではの詩的表現が楽しめる1曲。ジャジー・サウンドながらもストレンジな雰囲気が醸し出されます。フルートの音色が印象的です。
「Sand And Foam」
メキシコを舞台にしたシンプルなフォーキー・チューン。この曲に限っては全然UKっぽくないですね。まさにメキシコの砂漠のような乾ききった雰囲気がグッド!Jennifer Warnesがアルバム『Jennifer』(1968年)でカヴァーしています(John Caleプロデュース)。
「The Observation」
ジャズ・フレイヴァーを全面に打ち出した本作を象徴する1曲。
「Bleak City Woman」
気だるくブルージーな仕上がり。このユルユルな感じがたまりません。
「House Of Jansch」
タイトルからもわかる通り、Pentangleでお馴染みのUKを代表するフォーク・ミュージシャンBert Janschの影響が色濃い仕上がり。落ち着いた仕上がりの中にもDonovanらしい不思議ワールドがしっかり感じられるのがいいですね。
「Young Girl Blues」
悲しく虚しい雰囲気が漂う生々しい仕上がり。Marianne Faithfullもカヴァーしていますが、彼女の雰囲気にピッタリですよね。
「Museum」
個人的にはアルバムで一番好きな曲。軽快でサイケでキャッチーでパーカッシヴな仕上がりが僕好みです。ギターはJimmy Pageです。本作と同じMickie Mostが手掛けていたHerman's Hermitsもカヴァーしています。
「Hampstead Incident」
哀愁のハープシコードが印象的なメランコリック・チューン。この曲もMarianne Faithfullがカヴァーしています(但し、タイトルは「In The Night Time」)。
「Sunny South Kensington」
この曲もかなり好き!アルバムの中で一番ポップでキャッチーな仕上がりなのでは?名曲「Sunshine Superman」が好きな人ならば気に入ると思います。
そう言えば、もうそろそろかな...待っててね。