発表年:1972年
ez的ジャンル:ミステリアス系元祖フュージョン
気分は... :好きなのか?嫌いなのか?
ここ1〜2ヶ月は金曜から月曜までがやたらと忙しいパターンです。
今週も魔の週末に突入...少し憂鬱だなぁ。
さて、ジャズ・ピアノ/キーボード奏者Chick Corea率いるReturn To Foreverの紹介です。
Return To Forever(RTF)の紹介は2ndアルバム『Light As A Feather』(1972年)に続き2回目になります。
今回は“カモメ”の愛称で親しまれているデビュー作『Return to Forever』(1972年)です。初期フュージョンの名盤として人気の作品ですね。
『In A Silent Way』さらには『Bitches Brew』とエレクトリック・マイルス作品に参加した後、アヴァンギャルドなグループCircleを経て、Stanley Clarkeらと結成したグループがReturn To Forever(RTF)です。
本作『Return to Forever』(1972年)はChick Corea名義ですが、実質的にはRTFの1stアルバムとなります。
メンバーはChick Corea(el-p)以下、Stanley Clarke(b)、Flora Purim(vo、per)、Joe Farrell(fl、ss)、Airto Moreira(ds)という5名です。 個人的にはFlora Purim、Airto Moreiraに興味がありますが、実際の作品を聴くと案外Joe Farrellの演奏が好きだったりします。
RTFを代表する作品ですが、僕にとっては昔も今もミステリアスなアルバムという位置づけですね。というより世間で言われているほど分かりやすいアルバムだとは思いません。正直、『Light As A Feather』の方が聴きやすいと思います。
何度聴いても自分で好きなのか嫌いなのかもイマイチよくわかりません。
でも聴く度に新しい発見があるのが楽しいアルバムであることは確かです。そうやって長年聴き続けているんだから、きっと好きなんでしょうね(笑)
全曲紹介しときヤス。
「Return to Forever」
タイトル曲は現代音楽とフュージョンが融合したような独特の雰囲気がありますね。つかみどころがないのですが、引き込まれる演奏であることだけは確かですね。特に後半部のクールなテンションの高さはインパクトがあります。
「Crystal Silence」
基本はCoreaのエレピとJoe Farrellのサックスのデュオ演奏です。ピュアな中にもどこか物悲しい雰囲気が漂ってくるのが印象的ですね。
Coreaとヴァイヴ奏者Gary Burtonのデュオ作品(タイトルも『Crystal Silence』)でも演奏されていますね。そちらと聴き比べてみるのも楽しいのでは?そう言えば、2人のパートナーシップ35周年を記念した作品『The New Crystal Silence』もリリースされましたね。
「What Game Shall We Play Today?」
Flora Purimのヴォーカルが入っているせいか、1、2曲目と比較してとても聴きやすいですね。Joe Farrellの涼しげなフルートとFloraのヴォーカルに癒されます。ラウンジ系の雰囲気もあるところが好きです。以前、日産のCMにも使われていましたね。RTF作品ではお馴染みのサイエントロジー信奉者Neville Potterが詞を書いています。
「Sometime Ago/La Fiesta」
「Sometime Ago」と「La Fiesta」という2曲から構成される23分を超える大作。基本的にはスパニッシュ・モードですが、静寂、哀愁、熱狂のように様々な表情で演奏が展開されます。特に後半のLa FiestaはCoreaらしさ全開といった感じですね。
こうやって曲紹介しても、うまく説明できないところに本作のミステリアスな魅力があるのだと思います。