2008年11月17日

The Cars『Shake It Up』

グループ初の全米トップ10ヒット「Shake It Up」を含む4thアルバム☆The Cars『Shake It Up』
Shake It Up
発表年:1981年
ez的ジャンル:アメリカン・ニューウェイヴ
気分は... :B級グルメ大好き!

最近の密かな楽しみはB級グルメ巡り!
決してグルメ雑誌に載ることはないB級な店を発掘するのが快感です。

明日も恵比寿の某定食屋へ出没する予定です。

さて、アメリカン・ニューウェイヴを代表するグループCarsの2回目の紹介です。

デビュー作『Cars(邦題:錯乱のドライブ)』(1978年)に続き紹介するのは4thアルバム『Shake It Up』(1981年)です。

前作となる3rdアルバム『Panorama』(1980年)はかなり実験的なアプローチを含んだ作品となり、ファンの間でも賛否両論があったかもしれませんね。

その反省もあってか、本作『Shake It Up』では再びポップ路線のキャッチーな仕上がりとなっています。特にシングルとなった「Shake It Up」グループ初の全米トップ10ヒット(最高第4位)となりました。アルバム自体も全米アルバム・チャート第9位のヒットとなりました。

ポップ路線への回帰も嬉しいですが、それ以上に嬉しかったのが"セクシーお姉ちゃん"ジャケが復活したことの方が嬉しかったかもしれません(笑)

プロデュースはデビュー作から4作連続の起用となるRoy Thomas Baker。しかしながら、本作がCarsとRoy Thomas Bakerの蜜月時代の最後となります。

次作『Heartbeat City』(1984年)で大ブレイクする彼らですが、ニューウェイヴ・バンドとしての魅力を堪能するのであれば本作の方が楽しめると思います。

全曲紹介しときヤス。

「Since You're Gone」
オープニングは「Shake It Up」に続く2ndシングルにもなりました。ニューウェイヴ感漂うキャッチーな哀愁ポップに仕上がっています。Dylanっぽい節回しのRic Ocasekの哀愁ヴォーカルとCarsらしいコーラスの絡みもグッドです!

「Shake It Up」
前述の通り、アルバムからの1stシングルとしてグループ初の全米トップ10ヒット(最高第4位)となりました。Carsらしいチープなエレポップ・サウンド炸裂のポップ・チューンはいつ聴いても痛快な気分になります。ジャケ写真のようにセクシーなお姉様がシェイカーを振りながら挑発するPVもグッド!
http://jp.youtube.com/watch?v=foj81S44_bE

「I'm Not the One」
メランコリックな雰囲気のピコピコ感が嬉しい1曲。このチープなサウンドによる哀愁感こそがCarsの魅力ですよね。1985年リリースのベスト盤『Greatest Hits』にも収録され、シングル・ヒットしました。また、Bow Wow (Lil Bow Wow)「Thank You」のサンプリング・ネタにもなっています。

「Victim of Love」
1st収録の「My Best Friend's Girl」あたりと共通する魅力を持つニューウェイヴ仕立てのロックン・ロール。

「Cruiser」
Benjamin Orrがリード・ヴォーカルをとるロック・チューン。ソリッドな仕上がりがなかなかキマっています!

「Dream Away」
チープ・サウンドによる哀愁感がプラスに作用しているダンス・チューン。こうやって聴くとRic Ocasekってラッパーぽいですよね。

「This Could Be Love」
Benjamin Orrがヴォーカルをとる怪しいムード漂う1曲。ポップながらもニューウェイヴ感たっぷりなのがいいですね。この曲はOcasekとGreg Hawkesの共作です。

「Think It Over」
「Maybe Baby」
共にBuddy Hollyの曲と同名異曲の2曲。これは単なる偶然?それとも意図したもの?「Think It Over」はチープな近未来感が心地好いCarsらしいロック・チューン。「Maybe Baby」はドンドコドコドコな仕上がりです(意味不明?)。

さっきTVのドキュメンタリー番組で、1日19時間働いて170円の賃金しか貰えず、1日の睡眠3時間、食事は1日1回のみのブルキナファソの労働者の姿を観ました。街に食料はあるのに物価が高すぎて買うことができない人々...世界のリーダーを気取る国の投機マネーがこうした悲劇を巻き起こしている一因なのでしょうね。

でも、そんな国で生み出された音楽を嗜好している自分...世の中は矛盾だらけですな。
posted by ez at 01:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする