発表年:1979年
ez的ジャンル:フェロモン系女性R&B
気分は...:鼻血ブー!
今日は1970年代半ばから90年代にかけて活躍した女性シンガーPhyllis Hymanの紹介です。
Phyllis Hymanは1941年フィラデルフィア生まれ。いくつかのグループに参加した後、N.Y.でクラブ・シンガーとして活動し、評判を高めていきます。そして、Norman Connorsのヒット・アルバム『You Are My Starship』(1976年)でMichael Hendersonと共にフィーチャーされ、注目される存在となります。
その流れでBuddahからデビュー・アルバム『Phyllis Hyman』(1977年)をリリースします。その後はArista及びPhiladelphia Internationalから、『Somewhere in My Lifetime』(1978年)、『You Know How to Love Me』(1979年)、『Can't We Fall in Love Again?』(1981年)、『Goddess of Love』(1983年)、『Living All Alone』(1987年)、『Prime of My Life』(1991年)といったアルバムをリリースしています。
着実にキャリアを重ねていた彼女でしたが、1995年Apollo Theatreでの公演を前に自ら命を絶ってしまいます。彼女の死後に最後のオリジナル作『I Refuse to Be Lonely 』(1995年)がリリースされました。
今日紹介する『You Know How to Love Me』(1979年)は、大人気のタイトル曲を含むArista移籍第2弾アルバム。プロデュースは名コンビJames Mtume & Reggie Lucas。
バック・ヴォーカルのTawathaをはじめ、バックもMtumeのメンバーで固められています。さらにはJames Mtume & Reggie Lucasコンビがプロデュースしたサックス奏者Gary Bartzもゲストで参加しています。バック・ヴォーカルにはGwen Guthrieの名もあります。
女優/モデルもしていたというセクシーな容姿も手伝って、"セクシーなお姉さま"という印象が強いシンガーですね。
僕の場合、Phyllis Hymanは前述のNorman Connors『You Are My Starship』やJames Mtume & Reggie Lucas関連作品のベスト盤『The Best of Mtume and Lucas』あるいはフリーソウルのコンピでは聴いていましたが、オリジナル・アルバムは持っていませんでした。
『You Know How to Love Me』についても、タイトル曲や「Under Your Spell」といったヒット曲は前述の『The Best of Mtume and Lucas』に収録されていたので購入するかどうか迷ったのですが...やはりオリジナル・アルバムで持っていたいとの思いから購入しました。
「You Know How to Love Me」、「Under Your Spell」というシングル2曲の出来が素晴らしいのは当然のこととして、それ以外の曲もバラエティに富んでいて楽しめます。ダンス・チューンばかりではなく、妖艶なスロウやジャズ・テイストのヴォーカルも堪能できます。
いつ聴いてもPhyllisの中低音ヴォーカルはフェロモン出すぎですね。
聴いているうちに鼻血ブーになりそうです!
全曲紹介しときやす。
「You Know How to Love Me」
タイトル曲はシングルとしてR&Bチャートの第12位となりました。彼女のキャリアを代表するダンス・クラシックです。いつ聴いても元気が出てきますね。このワクワク感がたまりません。James Mtume & Reggie Lucasプロデュース作の中でもダントツで好きな1曲です。Lisa Stansfieldがカヴァーしていました。
「Some Way」
Phyllisの中低音ヴォーカルを堪能できるスロウ。とっても大人の雰囲気が漂う仕上がりです。
「Under Your Spell」
「You Know How to Love Me」に続きシングル・カットされました。胸キュン・モードの心地好いミッド・グルーヴ。ポップでメロウなサウンドがサイコーですね。Tawathaを中心としたバック・コーラス隊もかなりいい仕事しています!
「This Feeling Must Be Love」
情熱的かつキレのあるヴォーカルで迫る力強いミッド・チューン。
「But I Love You」
ストリングスをバックにした壮大なバラード。低音ヴォーカルが実に艶やかです。
「Heavenly」
軽快なディスコ・チューン。お色気たっぷりヴォーカルで天国へ昇天しそうです!
「Hold On」
この曲もイケイケ・ディスコ・チューン。サウンドが少々仰々しいですが、Phyllisのパワフルなヴォーカルにマッチさせるにはこの位大袈裟なサウンドが必要なのかもしれませんね。
「Give a Little More」
Gary Bartzのサックス・ソロで幕を開ける大人のミッド・チューン。シングル2曲以外ならば、この曲が一番好きですね。大人のアーバン・ナイトといった感じが好きです。
「Complete Me」
この曲でもGary Bartzのサックスを大きくフィーチャーしています。ジャズ・テイストのシンガーであるPhyllisの魅力を堪能できる仕上がりです。
これを機に他のオリジナル・アルバムも聴いてみたいと思います。
まずは『Can't We Fall In Love Again』あたりから...
James Mtume & Reggie Lucas関連作品を手軽に楽しみたい方は前述の『The Best of Mtume and Lucas』がおトクかも?
The Best of Mtume and Lucas