発表年:1975年
ez的ジャンル:早熟系女性シンガーソングライター
気分は... :じんわり温まる...
相変わらず週末は忙しく、更新時間が遅れ気味です...
今日は日本で大人気だった女性シンガーソングライターJanis Ianの代表作『Between The Lines』(1975年)です。
Janis Ianは1951年ニュージャージー生まれ。1966年、15歳の時にシングル「Society's Child」でデビュー。全米シングル・チャート第14位となり注目を浴びます。1967年にはデビュー・アルバム『Janis Ian(邦題:愛の翳り)』をリリース。グラミー賞にもノミネートされます。
その後、17歳でカメラマンと恋に落ち、結婚しますが程なく離婚してしまいます。そんな彼女の経験をモチーフに作られたのが名曲「At Seventeen(邦題:17歳の頃)」です。この曲は全米シングル・チャート第3位となり、この大ヒット曲を含むアルバム『Between The Lines(邦題:愛の回想録)』(1975年)も全米アルバム・チャート第1位に輝きました。さらにはグラミーで2部門受賞とJanisは絶頂期を迎えます。
特に日本では人気が高く、続くアルバム『Aftertones(邦題:愛の余韻)』(1976年)からのシングル「Love Is Blind」や、山田太一脚本のTVドラマ『岸辺のアルバム』の主題歌にもなった「Will You Dance?」(アルバム『Miracle Row』収録)が大ヒットしました。また、1980年の角川映画『復活の日』の主題歌「You Are Love」も歌っていました。
「Love Is Blind」
http://jp.youtube.com/watch?v=cJyVrUPaQJs&feature=related
『岸辺のアルバム』オープニング「Will You Dance?」
http://jp.youtube.com/watch?v=F9WW1cp_vEo&feature=related
「You Are Love」
http://jp.youtube.com/watch?v=pVBiONykZxs&feature=related
ちなみに「Love Is Blind」は椎名林檎が、「Will You Dance?」はアンジェラ・アキがカヴァーしています。若いリスナーの方はこちらでお聴きになっているかもしれませんね。
椎名林檎「Love Is Blind」
http://jp.youtube.com/watch?v=_qO_ayMUcZE&feature=related
アンジェラ・アキ「Will You Dance?」
http://jp.youtube.com/watch?v=RMJwQgFQJA4
僕の場合、前述のような絶頂期のJanis Ianをリアルタイムではあまり覚えていません。「At Seventeen」や「Will You Dance?」のメロディはおぼろげに記憶していた程度です。
なので、特別Janis Ianというアーティストに思い入れがあった訳ではありませんでしたが、数年前に某中古CDショップであれこれ物色していたら、本作『Between The Lines』をたまたま見つけました。聴いたことがなかったのも関わらず、何故か懐かしくなり思わず購入してしまいました。
正直、「At Seventeen」しか知りませんでしたが、アルバム全体も多彩な構成でなかなか楽しめました。歌と曲が良いので、シンプルなアレンジが実にマッチしています。
今の季節に聴くと、じんわりと心が温まる作品だと思います。
全曲紹介しときやす。
「When the Party's Over」
邦題「パーティーが終わったら」。シンプルながらもメロディと歌がしっかりしているので聴き応え十分のオープニングです。
「At Seventeen」
前述の代表曲。やはりこの曲の完成度は抜群ですね。17歳の揺れる思いを綴った内省的な歌詞は勿論のこと、ボッサ・テイストのアコースティック・サウンドと、張りがありがらもどこか物悲しいJanisの歌声が実にマッチしていますね。ホーン・アレンジも実に素敵です。まさにクラシック!
http://jp.youtube.com/watch?v=efHOIT1ROk8
「From Me to You」
邦題「置き手紙」。力強いJanisの歌声を聴くことができます。徐々に高揚感が高まってくる展開がいいですね。
「Bright Lights and Promises」
邦題「約束事」。小粋でジャジーな仕上がりが印象的です。僕の中ではアコギのイメージが強いのですが、ピアノをバックにしたJanisもいいですね!
「In the Winter」
邦題「冬の部屋」。ストリングスをバックにしたスケール感の大きな仕上がり。冬の寒さが伝わってきます。寒っ!
「Water Colors」
邦題「想い出の水彩画 」。恋人と別れた女性の心情を歌った悲しいラブ・ソングですが、Janisの切実な歌声が胸に染み渡ってくる感動的な仕上がりです。今の時期に聴くにはピッタリの曲なのでは?
「Between the Lines」
邦題「愛の回想録」。タイトル曲は哀愁モード全開です。ドラマティックなアレンジも印象的です。
「The Come On」
邦題「一晩だけの恋人」。やはりアコギ中心のシンプルなアレンジの曲がJanisには似合っている気がします。
「Light a Light」
邦題「灯りを下さい」。「At Seventeen」を除けば一番好きな曲です。Janisのメロディ・メイカーとしての才能を実感できます。メロディが素晴らしさを生かしたシンプルなアレンジもグッド!
http://jp.youtube.com/watch?v=XvgvHa4PnT8&feature=related
「Tea and Sympathy」
邦題「お茶と同情」。じわじわと胸に響いてくる感動的な仕上がりです。
「Lover's Lullaby」
邦題「愛する人の子守唄」。完成度が高い感動的なバラード。心が温まる感じがいいですね。
三連休なんですよね。
でも全然連休モードではありません。悲しいなぁ....