2008年12月08日

Joe Henderson『Mode For Joe』

Blue Noteラスト作もモーダルにキメてくれます!☆Joe Henderson『Mode For Joe』
Mode for Joe
録音年:1966年
ez的ジャンル:新主流派Jazz
気分は... :パッキャオが歴史を変えた!

昨日の記事にも書いたボクシング界注目のドリーム・マッチ「デラ・ホーヤ対パッキャオ」は、大方の予想を裏切りベスト体重で約10kgも下回るパッキャオが圧倒的に攻めまくりTKO勝ちしました。昨日の僕の願望が現実になり、嬉しいですね。

前人未到の6階級制覇を成し遂げたボクシング界のスーパースターデラ・ホーヤが、圧倒的な体格差の優位性を生かせずに敗れたというのは、ある意味ボクシング界の常識を覆すほどのインパクトだったのではないかと思います。

そう言えば、この試合のアメリカ国歌斉唱はKeyshia Coleが歌っていました。
間もなくリリースされる新作『Different Me』も楽しみなKeyshiaですね。

今日はジャズ・サックス奏者Joe Hendersonの4回目の登場です。

『Inner Urge』(1964年)、『Page One』(1963年)、『In 'N Out』(1964年)に続き紹介するのは『Mode For Joe』(1966年)です。

こうやって振り返ると、全てBlue Note時代の作品ばかりですね。
Milestone時代の作品も保有していますが、どうしても紹介するとなるとBlue Note時代になってしまいますね。本作『Mode For Joe』はそんなBlue Note時代の最後の作品です。

メンバーはJoe Henderson(ts)以下、Lee Morgan(tp)、Curtis Fuller(tb)、Bobby Hutcherson(vibe)、Cedar Walton(p)、Ron Carter(b)、Joe Chambers(ds)というなかかなの豪華メンバーです。

三管編成にヴァイヴも加わったことで、かなり厚みのあるモーダル・サウンドを聴くことができます。

他のBlue Note作品と比較して目立った曲はないかもしれませんが、全体のカラフル感、演奏のカッチョ良さ、アンサンブルの美しさはHenderson作品の中でもかなり上位に来るのではと思います。

モーダルなカッチョ良さを堪能したい方にオススメです!

全曲紹介しときヤス。

「A Shade of Jade」
オープニングはJoe Hendersonのオリジナル。摩訶不思議な疾走感がクセになる演奏です。モーダル感はよく伝わってきますね。豪華メンバーの顔見せ的な雰囲気があります。

「Mode for Joe」
タイトル曲はCedar Walton作品。実に洗練された印象を受ける演奏ですね。Henderson独特のクネクネ・フレーズを堪能できます。Fullerのトロンボーンもいいアクセントになっていますね。個人的にはHutchersonのヴァイヴとWaltonのピアノが演奏全体にエレガントな品格を加えているあたりが気に入っています。

「Black」
この曲もCedar Walton作品。僕の一番のお気に入り演奏です。このモーダルな疾走感がたまりませんな。テーマがカッチョ良すぎだし、続くHendersonのソロもばっちりキメてくれます。CDには別テイクも収録されています。

「Caribbean Fire Dance」
Joe Hendersonのオリジナル。タイトル通りのラテン・テイストです。陽気なカリビアンというよりもどこか呪術的な雰囲気が漂う演奏ですね。特にMorganのソロはまさに妖しげなファイアー・ダンス炸裂といった感じです。後半はChambersのドラムが大暴れします。

「Granted」
Joe Hendersonのオリジナル。一気に突っ走る疾走感が魅力ですね。Chambersのドラムに先導され、各メンバーが楽しませてくれます。

「Free Wheelin'」
Lee Morgan作品。リラックス・ムードの小粋な演奏がいい感じです。こういった作品ではHutchersonのヴァイヴとWaltonのピアノが心地好いですね。

次回Joe Hendersonを紹介する時にはMilestone時代の作品をセレクトしますね。『Tetragon』(1968年)、『Multiple』(1973年)あたりかなぁ。
posted by ez at 05:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする