発表年:1998年
ez的ジャンル:電脳ポップ系オルタナ・ロック
気分は... :ヴァージョン・アップ!
今日はダーク&メロディアスな音楽を聴きたい気分...
そんなモードでセレクトしたのがGarbage『Version 2.0』(1998年)です。
Garbageは1994年にニューヨークで結成されたロック・バンド。メンバーはButch Vig、Steve Marker、Duke Erikson、Shirley Mansonの4名。
最も有名なメンバーはButch Vigですね。90年代ロック好きの方はご存知のとおり、Nirvana『Nevermind』(1991年)、Smashing Pumpkins『Gish』(1991年)、『Siamese Dream』(1993年)、Sonic Youth『Dirty』(1992年)等々90年代アメリカン・オルタナティブを代表する名作アルバムを立て続けにプロデュースしてきた重要人物ですね。
そんな大物プロデューサーButch Vigが結成したグループがGarbageです。
グループの魅力は、オルタナ・ロックらしいノイジーなギター・サウンドとドラム・ループ、サンプリング等を駆使したデジタル・サウンドを融合させた音づくりと、紅一点のスコットランド人Shirley Mansonのダーク&キュートなヴォーカルの2つといったところでしょうか。
これまで『G』(1995年)、『Version 2.0』(1998年)、『Beautiful Garbage』(2001年)、『Bleed Like Me』(2005年)という4枚のオリジナルをリリースし、商業的にも大成功を収めています。
今回1st『G』と2nd『Version 2.0』のどちらにしようか迷いましたが、彼ら独特のスタイルで90年代らしいポップ・ミュージックを創り上げたという点で『Version 2.0』を選びました。
前作『G』と比較すると、ノイジーなギターサウンドとドラム・ループの融合がより洗練され、キャッチーなポップ感覚に磨きがかかった印象を受けます。その結果、Shirley Mansonのポップ・アイコン的な魅力が見事に開花していますね。
前作からヴァージョン・アップしたGarbage流ポップ・ミュージックを楽しみましょう!
全曲紹介しときやす。
「Temptation Waits」
ポップでデジタルな新生Garbageらしいオープニング。ポップ・アイコンとして覚醒したShirley Mansonに出会うことができます。
「I Think I'm Paranoid」
シングルとしてUKチャート第9位のヒットとなりました。新生Garbageらしいキャッチーな仕上がりです。ポップでメロディアスな側面とオルタナのダーク&ハードな側面のメリハリのつけ方が巧みですね。
http://jp.youtube.com/watch?v=cwQIhVDJflw&feature=related
「When I Grow Up」
シングルとしてUKチャート第9位のヒットとなりました。クラブでもヒットしたキャッチーなダンサブル・チューンです。ポップ・アイコンのようにキュートなShirleyを堪能できるPVもグッド!コメディ映画『Big Daddy』の挿入歌としても使われていました。
http://jp.youtube.com/watch?v=A-7Yxel2gHM
「Medication」
美しくも退廃的な雰囲気がグッとくるバラード。
「Special」
明るくポップにヴァージョン・アップしたGarbageを象徴する1曲。個人的にも一番のお気に入り曲。Shirleyの魅力全開の1曲ですな。UKシングル・チャート第15位のヒットとなりました。PVもかなり完成度高いです!。
http://jp.youtube.com/watch?v=s_m7CuVZTVc&feature=related
「Hammering In My Head」
切れ味鋭くダークな仕上がり。タイトルの通り、頭の中で電脳ビートがガンガン鳴り響きます。
「Push It」
アルバムからの1stシングル。UKシングル・チャート第9位のヒットとなりました。前作のダークな雰囲気を残しつつ、オルタナ・ロックとデジタル・サウンドがスタイリッシュに融合し、結果として実に90年代らしいポップ・ミュージックに仕上がっていると思います。
MTV Video Music AwardsにノミネートされたPVも秀逸です。
http://jp.youtube.com/watch?v=oDtU_ofJzus
「The Trick Is To Keep Breathing」
ストリングスも入った美しく儚い仕上がり。
「Dumb」
ダークな疾走感が印象的な曲。
「Sleep Together」
サイコサスペンス映画の挿入歌が似合いそうな仕上がり。この不穏な美しさが意外と好きだったりします。
「Wicked Ways」
UKロックっぽいひねくれたメロディをへヴィなリズムで仕上げています。何気ないけど、よく聴くと面白い曲。
「You Look So Fine」
エンディングは哀愁モードのポップ・ロック。UKシングル・チャート第19位のヒットとなりました。美しく虚しい感じがたまりません。
http://jp.youtube.com/watch?v=-kvXfNoTjsY
僕の持っている国内盤CDには「Lick the Pavement」 、「Thirteen」という2曲のボーナス・トラックが収録されています。