2008年12月27日

Pat Metheny Group『Offramp』

ギターシンセを全面導入し、Nana Vasconcelosがゲスト参加した重要作☆Pat Metheny Group『Offramp』
オフランプ
発表年:1982年
ez的ジャンル:ギターシンセ系フュージョン
気分は... :CD棚で主張していました(笑)

会社勤めの方は昨日で仕事収めだった方も多いのでは?
僕の場合、29日を仕事収めに日にしようと思っていますが、昨日あたりから少しずつ大掃除に取り組んでいる次第です。

そこで今日はCD棚の整理をしていて気になった1枚Pat Metheny Group『Offramp』(1982年)です。

これまで紹介してきたPat Metheny(Pat Metheny Group)作品は以下の3枚です。
 『First Circle』(1984年)
 『Still Life (Talking)』(1987年)
 『Letter from Home』(1989年)

Pat Methenyのエントリーで毎回書いていますが、僕にとってPat Methenyの生み出す音は"究極の癒し音楽"という位置づけです。特に、これまで紹介した3枚に『Secret Story』(1992年)を加えた4枚は、まさに究極のデトックス・ミュージックといった感じですね。

そんな流れでいけば今回は『Secret Story』(1992年)を紹介する順番なのですが、CD棚を整理している最中に偶然『Offramp』を見つけ、久々に聴いたら紹介したくなった次第です。なんかジャケが"これを聴いてくれ!"と主張していました(笑)

『Offramp』Pat Metheny Group(PMG)としての3rdアルバムとなります。

ギターシンセの全面導入をはじめ、大きなターニング・ポイントとなった作品としてファンからの評価も高い1枚なのでは?

レコーディング・メンバーは、Pat Metheny(g)、Lyle Mays(key)、Steve Rodby(b)、Dan Gottlieb(ds)というPMGのメンバー4名に、ブラジル音楽を代表するパーカッション奏者Nana Vasconcelosがゲストとして加わった5名です。

僕が『First Circle』以降の作品を好んで聴く理由の1つに、ブラジル音楽のエッセンスをうまく吸収いている点があります。その意味で本作におけるNana Vasconcelosの参加は実に興味深いですね。実際サウンド面でも彼のパーカッションがサウンドにアクセントや深みを与えていると思います。

PMGの土台づくりが完成した重要作品だと思います。
僕のように演奏テクや楽器云々に興味がないリスナーでも十分に楽しめる作品ですよ!

全曲紹介しときやす。

「Barcarole」
心臓の鼓動ようなドラム、幻想を呼び起こすパーカッション、心の叫びのようなギターシンセ&シンセが生み出す神秘的な世界が展開されます。

邦題は「舟歌」ですが、曲のイメージと合っていないですよね。確かに直訳すればこのタイトルなのでしょうが、「舟歌」と言えば♪お酒はぬるめの燗がいい〜♪肴はあぶった〜♪という八代亜紀の歌ですよねぇ(笑)

「Are You Going with Me?」
邦題「ついておいで」。ライブの定番曲としてお馴染みの人気曲です。僕もこの曲が一番好きですね。ギターシンセを弾きまくるMethenyを堪能できます。

僕の場合、落ち着いたリズムと幻想的なシンセ・サウンドのコンビネーションにグッときます。シンセの音色が音楽と実にマッチしている感じがたまりません。まさにMethenyならではの音空間だと思います。

「Au Lait」
美しさと危うさが同居する雰囲気が印象的です。ハッピーエンドで終わらない美しさって感じですかね。淡々とした中で美しいMethenyのギターやLyle Maysのピアノがリリカルに語ってれます。Nana Vasconcelosの語りも不気味?

「Eighteen」
Steve Rodby(b)、Dan Gottlieb(ds)、Nana Vasconcelos(per)というリズム隊が生む出す疾走感のあるグルーヴがいいですね。突き抜けていく感じがとても痛快です。

「Offramp」
フリー・ジャズしています。なのでかなりアヴァンギャルドな演奏ですね。Methenyのギターシンセによるインプロを堪能しましょう。それ以外のメンバーのソロもなかなか楽しめます。

「James」
タイトルのJamesとはお馴染みのシンガーソングライターJames Taylorのことらしいです(間違っていたらゴメンナサイ)。親しみやすいメロディと洗練されたサウンドで一番聴きやすい演奏なのでは?

「The Bat, Part II」
音の表情の変化を楽しむ曲ですね。静けさの中に物凄いオーラを感じます。世界遺産の映像あたりを観ながら聴くとピッタリなサウンドなのでは?

次にPat Methenyを紹介する時には、『Secret Story』(1992年)をセレクトしたいと思います。

あとは本作に貢献したブラジル人パーカッション奏者Nana Vasconcelosの作品もそのうち紹介したいですね。昨年CD化された『Africadeus』と『Nana Vasconcelos, Nelson Angelo, Novelli』の2in1CDがお買得だと思います。

ナナ=ネルソン・アンジェロ=ノヴェリ アフリカデウス
ナナ=ネルソン・アンジェロ=ノヴェリ アフリカデウス
posted by ez at 00:53| Comment(2) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする