発表年:2009年
ez的ジャンル:シカゴ系女性R&Bシンガー
気分は... :待ってました!
今日は僕が長い間待ちわびていた女性R&BシンガーSyleena Johnsonの新作アルバム『Chapter 4: Labor Pains』の紹介です。
シカゴ・ソウルの重鎮Syl Johnsonを父に持つ本格派R&BシンガーSyleena Johnsonの紹介は『Chapter 3: The Flesh』(2005年)に続き2回目となります。
R Kelly、Kanye West、Common、Twista、Jermaine Duupri、Anthony Hamilton、Fabolous等の豪華メンバーが集結した前作『Chapter 3: The Flesh』は、『ezが選ぶ2005年の10枚』に選んだほどのお気に入りでした。
その華やかなChapter 3と比較すると、今日紹介する4th『Chapter 4: Labor Pains』はかなり地味な作品かもしれません。
この背景には、ベスト盤『I Am Your Woman: The Best Of Syleena Johnson』(2008年)を置き土産に、それまで在籍していたJiveを離れ自身のレーベルAneelys Entertainmentを立ち上げたことがあります。
メジャーからの離脱のせいで、前作のような豪華ゲストの参加はありませんが、その分本格派R&Bシンガーとして評価の高いSyleenaの歌をじっくり堪能できるアルバムになっています。
私生活でも2006年に子供を出産し、母親となっています。『Labor Pains』というタイトルにも反映されているように、出産はSyleenaの人生の大きなターニング・ポイントになったのだと思います。詳しい事情は知りませんが、自身のレーベル立ち上げにも大きな影響を及ぼしているのでは?
派手さはありませんが、本格派女性ソウル・シンガーを聴きたい方はぜひ!
オススメ曲を紹介しときやす。
「Labor Pains」
タイトル曲は力強いSyleenaのヴォーカルが印象的なミッド・グルーヴ。母は強し!といったところでしょうか。メジャーを離れても、有名ゲスト&プロデューサーの名が無くともSyleenaは健在であると印象付けてくれます。
「Where Is The Love」
Teefaをフィーチャーしたミッド・グルーヴ。オートチューンを使っていますが、Syleenaのヴォーカルにオートチューンは不要という気もします。
「Freedom」
父親Syl Johnsonの「Talkin Bout Freedom」をサンプリングした間接的な父娘共演曲です。父親譲りのSyleenaのソウル魂が炸裂したパワフルな1曲です。オバマ大統領誕生の年に、地元であるシカゴの歌姫Syleenaが自由を叫ぶなんて聴き方をすると、さらに感動が増してきます。
「Is It Because I'm Black」
前曲の流れで、父親Syl Johnsonが1969年にリリースした「Is It Because I'm Black」シングルをカヴァー。父親のオリジナルと聴き比べてみるのも楽しいのでは?父に負けないSyleenaのディープなヴォーカルは聴きものです。
Syl Johnson「Is it because i'm black?」
http://jp.youtube.com/watch?v=zKfZYgHm8So
「Be Me」
楽曲の良さが光るミディアム。素敵なメロディを上手い歌手が歌えば、それだけで胸一杯の感動が込み上げてきます。美メロ好きにはたまらない1曲。
「You Let Me Down」
哀愁モードのミディアム・スロウ。ディープに迫ってきます。
「Shoo Fly」
R&Bではなくソウルな歌を聴かせてくれる激シブのソウル・バラッド!Anthony Hamiltonがお好きな人ならば、気に入るであろう本格派ソウル・チューン。
「Maury Povich」
アメリカの有名なTV番組パーソナリティの名をタイトルにした曲です。少しダークな雰囲気のミッド・グルーヴに仕上がっています。Cold Hardのラップをフィーチャー。
「It Is True」
アルバムからのリード・シングル。Syleenaのソウルフルな魅力が十二分に伝わってくる名曲。この曲を聴けば、彼女が"シカゴの歌姫"と呼ばれる理由が一発でわかると思います。美しく響くハープの音色も素敵ですね!Aretha Franklin「Sparkle」ネタ。
http://jp.youtube.com/watch?v=DJ3m6QIz-Sw
「Your Love」
しっかり聴かせるラブ・バラッド。少々大袈裟な作りですが、感動が一気に押し寄せてきます。
「My First」
ギターとパーカッションのシンプルなバックがいい感じのミッド・チューン。
「Personal Trainer」
やや抑え気味のヴォーカルが印象的です。
「Go Home」
セクシー&パーカッシヴな雰囲気が僕好みのミディアム。
「Go」
ラストはダンサブルなアップ・チューンで締め括ってくれます。
今日で1月も終わりですね。
年明け本格稼動するのが遅かったので、あっという間に1ヶ月が過ぎてしまいました。