
発表年:1989年
ez的ジャンル:王道ポップ/ダンス
気分は... :今週から頑張ろうっと!
先週は気合いが入らないまま、ダラダラと1週間を過ごしてしまったので、今週から頑張ろうっと!
さて、スーパースターMadonnaの3回目の登場です。
『Erotica』(1992年)、
『Confessions On A Dance Floor』(2005年)に続き紹介するのは、1989年リリースの大ヒット4thアルバム『Like a Prayer』です。
皆さんご存知のとおり、2nd『Like a Virgin』(1984年)でスーパースターの座を手に入れ、3rd『True Blue』(1986年)でその地位を不動のものしたMadonnaが、自信に満ちた80年代の集大成として制作したアルバムが本作『Like a Prayer』です。
昨年、映画監督Guy Ritchieと離婚したMadonnaでしたが、本作『Like a Prayer』がリリースされた当時は前夫Sean Pennとの離婚が決まり新たな人生を歩み出していた時期でした。そんな人生の岐路に立ったMadonnaの人生経験が色濃く反映されているのも本作の特徴かもしれませんね。離婚、自立、父、母、兄弟などのテーマがシリアスに歌われています。
本作も『True Blue』に続き、Madonna本人とPatrick Leonard、Stephen Brayがプロデュースを担当しています。それ以外にMadonnaとPrince殿下との共同プロデュース曲もあります。サウンド面ではダンス・サウンドを中心にしつつも、前作以上に完成度が高い王道ポップを聴かせてくれます。
久々に聴いてみて、もしかしたらサウンドがかなり陳腐に聴こえるかなぁ?なんて思ったりもしたのですが、その部分はあまり気になりませんでしたね。その意味でPatrick Leonard、Stephen Brayの手腕を再認識しました。
アルバムからは「Like a Prayer」、「Express Yourself」、「Cherish」、「Keep It Together」という4曲の全米Top10ヒットが生まれました。
アーティストとしての自信を深めたMadonnaと、自分の人生を振り返るMadonnaが交錯する面白さがあるアルバムだと思います。
全曲紹介しときやす。
「Like a Prayer」
タイトル曲はアルバムからの1stシングルとして全米チャート第1位になった代表曲。軽快なダンス・ミュージックでは終わらないパワーを持った曲ですよね。この曲の持つメッセージ性は、十字架を燃やるシーンなどが宗教面から大きな物議を醸したPVを観ると、より伝わってきますよね。
http://jp.youtube.com/watch?v=ac0ir65RfOQ&feature=related
Rufio、Marc Almond、Loleatta Hollowayなど様々なアーティストがカヴァーしています。個人的にはLoleatta Hollowayのカヴァーが好きですね。
Loleatta Holloway「Like a Prayer」
http://jp.youtube.com/watch?v=GHCk9x8kKgQ
「Express Yourself」
アルバムからの2ndシングルとして全米チャート第2位のヒットとなりました。アーティストとしての自信に満ちたMadonnaがよく表現されている曲ですね。曲自体もノリの良いポップなダンス・チューンとしてテンション上がりますよね。
http://jp.youtube.com/watch?v=7t_jWErh6Jg&feature=related
「Love Song」
Prince殿下との共作&共同プロデュース曲。当時を代表する男女スーパースター同士の共演はそれだけで興味が尽きませんでしたよね。曲は殿下よりの仕上がりにMadonnaが合わせた感じですかね。
http://jp.youtube.com/watch?v=KiCivBRKYis&feature=related
「Till Death Do Us Part」
Sean Pennとの結婚生活の終焉をイメージさせるタイトルですね。クールな疾走感が印象的です。
http://jp.youtube.com/watch?v=acUvp0OBdhI&feature=related
「Promise to Try」
幼くして亡くした母親について歌ったものです。ここまでの強い女性のイメージから一転して、素顔のMadonnaの心の叫びが聴こえてくるような歌ですね。美しいストリングスのアレンジも含めてグッときます。
http://jp.youtube.com/watch?v=zeD-Ko6MAFY&feature=related
「Cherish」
アルバムからの3rdシングルとして全米チャート第2位のヒットとなりました。Madonna自身がかなりお気に入りだった曲ですね。僕も本作の中で一番好きです。まさに元気がわいてくるモータウン風ポップ・チューンですね。歌詞の内容まで踏み込んで聴きたくなるシリアスな曲が続く本作ですが、この曲は純粋に曲の良さを楽しめるのがいいですな。
http://jp.youtube.com/watch?v=NvsLh7oowsU&feature=related
「Dear Jessie」
ストリングスを中心にアレンジの妙が目立つ曲ですね。スーパースターの余裕を感じる1曲。
http://jp.youtube.com/watch?v=-r0M0uMxHlY&feature=related
「Oh Father」
暴力的であった父親との複雑な関係を歌ったバラード。母について歌った「Promise to Try」とセットで聴くと、余計にグッときますね。この曲を敢えてシングルにしたあたりからMadonnaの想いが伝わってきますね。
http://jp.youtube.com/watch?v=5W-JZFlisn4&feature=related
「Keep It Together」
全米チャート第8位となったヒット・シングル。「Cherish」と並ぶ僕のお気に入り。当時のR&Bが好きな人は一番フィットする曲なのでは?母、父に続きこの曲では兄弟、姉妹が登場します。
http://jp.youtube.com/watch?v=F7lUScNzzdk&feature=related
「Spanish Eyes」
「La Isla Bonita」のようなスパニッシュ調の曲を連想させるタイトルですが、そんなにスパニッシュしていませんね。哀愁モードの壮大なバラードに仕上がっています。
http://jp.youtube.com/watch?v=CtkajassRIU&feature=related
「Act of Contrition」
この曲もPrince殿下との共同プロデュース曲。アルバムのエンディングというよりも、「Spanish Eyes」がラスト曲で、この曲はボーナス・トラックといった感じですね。
http://jp.youtube.com/watch?v=qL9Bpo_n6_k&feature=related
たまには王道ポップを聴き直すのも楽しいのでは?