2009年01月20日

Keziah Jones『Blufunk Is A Fact』

Blufunkって何?衝撃のファンキー・ミュージック☆Keziah Jones『Blufunk Is A Fact』
Blufunk Is a Fact!
発表年:1992年
ez的ジャンル:ブルーファンク
気分は... :スティーラーズ対カーディナルス!

NFLもいよいよ大詰め!
昨日カンファレンスチャンピオンシップ2試合が行われ、AFCはスティーラーズ、NFCはカーディナルスが勝ち上がり、スーパーボウル進出を決めました。

AFCチャンピオンシップ「スティーラーズ対レイブンズ」は戦前の予想通りの守備合戦は見応えがありましたね。勝負を決定付けたのがSポラマルのインターセプトTDというのが象徴的でした。レイブンズはQBフラッコの力量不足を露呈してしまったのでは?

NFCチャンピオンシップ「カーディナルス対イーグルス」は前半終了時点でカーディナルス楽勝だと思ったのですが、後半イーグルスが巻き返し、最後はドキドキしながら観ていました。それにしてもカーディナルスのWRフィッツジェラルドのポストシーズンにおける活躍ぶりは凄いですね。

注目のスーパーボウルは、守備のスティーラーズと攻撃のカーディナルスというわかりやすい構図になりました。個人的にはカーディナルスを応援したいのですが、客観的に考えると総合力でスティーラーズが一枚上でしょうね。

今年は試合時間帯に仕事の予定が入っており、生放送で観戦できないのが残念なのですが....

さて、今日はKeziah Jonesのデビュー・アルバム『Blufunk Is A Fact』(1992年)の紹介です。

Keziah Jones(本名Olufemi Sanyaolu )は、1968年ナイジェリアのラゴス生まれのシンガー/ギタリスト。父親はヨルバ族の酋長であり、ナイジェリアでも有数の資産家なのだとか。

8歳の時にイギリスへ留学。10代半ばでギターを独学でマスターし、18歳の頃にはロンドンでバスキング(路上・地下鉄構内などで演奏すること)するようになりました。1991年にはレコーディング契約に成功し、さらにはLenny Kravitzのヨーロッパ・ツアーをサポートします。

そして、1992年に衝撃のデビュー・アルバム『Blufunk Is A Fact』をリリース。その後、『African Space Craft』(1995年)、『Liquid Sunshine』(1999年)、『Black Orpheus』(2003年)、『Nigerian Wood 』(2008年)といったスタジオ作をリリースしています。

ギターを打楽器のように弾く独特のスタイルは大変ユニークでインパクト十分でした。また、自らの音楽を"Blufunk"(BluesとFunkの合成語)と呼んだように、シンプルながらもブルース、ロック、ソウル、ファンクの要素が入り混じり、さらにはアフリカ人のDNAが組み合わさったサウンドは、Keziahにしか出せないファンキーさがありましたね。

ただし、あまりにもユニークな存在ゆえに、当時はリスナー側が戸惑っていたのかもしれません。ソウル/ファンク・ファンが聴く音楽ではないし、ワールド・ミュージック・ファン向けでもないし...結局聴いていたのはロック・ファンだったのでは?

我が家のCD棚でもどのコーナーに収納するか迷った記憶がありますね。結局、90年代ロックのコーナーにLenny KravitzFishbone、Living Colour、Bad Brains、Eye & Iといった黒人ロック・アーティストらと一緒に収納されています。サウンド的には全然まとまりのないエリアなのですが(笑)

さて、『Blufunk Is A Fact』ですが、やはりインパクトという点ではこの作品が一番だと思います。音楽的な幅が広がったその後の作品も悪くはないと思いますが、Keziah Jonesというアーティストの本質が一番反映されているのが、デビュー作『Blufunk Is A Fact』だと思います。

Keziah本人(vo、g)、Soul(b)、Richie Stevens(ds)というシンプルな編成での演奏が中心ですが、変に流行のサウンドを取り入れていない分、今聴いても全然古さを感じないのがいいですね。

必ずしも時代とリンクしたサウンドではありませんでしたが、この個性は再評価されてもいいのではと思います。

全曲紹介しときやす。

「Wisdom Behind the Smile (Cash) 」
小難しいことを考えず、素直にカッチョ良いファンキー・ロックとしてグッとくるオープニング。野暮ったさの無くなったLenny Kravitzってイメージでしょうか?

「Walkin' Naked Thru' a Bluebell Field」
僕の一番のお気に入り。Blufunkとは何ぞや?といった疑問に明確な回答を示してくれる曲。今聴いても鮮度抜群のタイトなファンキー・ミュージックです。この曲を聴くと、CD棚のロック・コーナーからR&Bコーナーへ移動させたくなります。

「Rhythm Is Love」
シングルにもなった人気曲。このコクがあるグルーヴ感はR&B/ソウル・ファンの方も気に入るのではないかと思います。
http://jp.youtube.com/watch?v=-xkmBfYCmMk

「Runaway」
Keziahならではの躍動感で突っ走ってくれます。聴いていてアドレナリンが出まくりのテンションの高さです!

「Where's Life」
この曲もシングルになりました。キャッチーな分、インパクトは少ないですが程よくブルージーな味わいがいい感じです。
http://jp.youtube.com/watch?v=DIkyJdcC1-w

「The Funderlying Undermentals」
リラックスしつつもタイトな感じがカッチョ良い仕上がりです。

「Frinigro Interstellar」
スリリングなブラック・・ロックに仕上がっています。バタバタ感が少し気になりますが...

「Free Your Soul」
バスキング時代を想像させてくる感じがいいですね。ラップ風のヴォーカルも聴かせてくれます。
http://jp.youtube.com/watch?v=nLG48aIvge4

「Curious Kinda Subconscious」
「Waxing and the Waning」
アフリカ人のDNAを感じさせる仕上がりの2曲です。Keziah自身が当時ワールド・ミュージックをどの程度意識していたのかは知りませんが...

「The Invisible Ladder」
シンプルな弾き語り。全然分野が違うのかもしれませんが、Jack Johnsonあたりに通じるフォーキー感がグッド!

「Pleasure Is Kisses Within」
ギターとピアノのシンプルなバックによる素朴な演奏が味わい深くていいですね。

ナイジェリアのミュージシャンと言えば、ワールド・ミュージックの先駆け的アーティストKing Sunny Ade『Synchro System』(1983年)を最近聴き直しています。
posted by ez at 02:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする