2009年01月24日

Meta Roos & Nippe Sylwens Band『Meta Roos & Nippe Sylwens Band('80)』

一生聴けるエヴァー・グリーンなヴォーカル・アルバム☆Meta Roos & Nippe Sylwens Band『Meta Roos & Nippe Sylwens Band('80)』
メタ・ルース・アンド・ニッピ・シルヴェンス・バンド(1980)
発表年:1980年
ez的ジャンル:北欧系女性ジャズ/ポップス・シンガー
気分は... :一生聴けるエヴァー・グリーンな1枚!

スウェーデン生まれの女性シンガーMeta Roosの2回目の登場です。

今日紹介するのは3rdアルバムMeta Roos & Nippe Sylwens Band『Meta Roos & Nippe Sylwens Band('80)』です。前回紹介した2ndアルバム『Meta Roos & Nippe Sylwens Band('78)』同様クラブ・ジャズ系リスナーから人気の高い作品ですね。

2枚とも同じタイトルなので、ファンの間では2ndは"茶盤"、3rdは"白盤"と呼ばれています。

前回紹介した2nd『Meta Roos & Nippe Sylwens Band('78)』(茶盤)は、"これを聴かなきゃ一生後悔する1枚"として紹介したほどお気に入りの作品でした。今日紹介するMeta Roos & Nippe Sylwens Band『Meta Roos & Nippe Sylwens Band('80)』(白盤)も茶盤同様Nippe Sylwens Bandとの共演です。

ただし、茶盤の方がBilly Joel、Jorge Ben、Roberta FlackMarlena ShawAlessiDinah Washington、Neil Sedaka、Fairport Convention、Carole Kingの楽曲をセレクトした全曲カヴァー作品であったのに対して、本作はStevie Wonder作品「The Real Thing」以外はオリジナル中心の構成です。

その結果、前作ほどボッサ/ブラジリアン・テイストは強くなく、ジャズ/ポップ・ヴォーカル作品らしい仕上がりになっています。基本はジャズ・ヴォーカルの人ですからね。

白盤については、以前に出たオリジナル全曲+追加トラック5曲(白盤から4曲+1曲)の"お得用"茶盤で済ませている方もいるかもしれませんが、白盤を全曲通しで聴いてみると"北欧ボッサ・ジャズ"だけでは括れない、本来のMeta Roosに出会えると思います。

10曲というボリュームも最適だし、曲順の妙も楽しめる作品です。

全曲紹介しときやす。

「Oh, Mr Music」
北欧というよりアメリカ西海岸という雰囲気の開放的なポップ・チューン。洒落たハーモニーとファンキーなベースラインもグッド!

「25 Words Or Less」
スウィンギーな4ビートに乗って、ジャズ・ヴォーカリストらしい歌を披露してくれます。この小粋な雰囲気こそが本来の姿なのでは?

「There's A Reason」
しっかり聴かせる正統派ポップ・バラード。奇をてらわないオーソドックスな作りが逆にホッとします。いかにもなギターソロにグッときます。

「The Real Thing」
オリジナル曲で勝負の作品ですが、アルバムのハイライトということになれば、やはりStevie Wonder作品の本曲になってしまいます。茶盤の流れを引き継いだこのブラジリアン・フレイヴァーのカヴァーはファンの間でも特に人気の高い1曲ですよね。
https://www.youtube.com/watch?v=djMEG88VpXw

以前に紹介したSergio Mendesのカヴァー(アルバム『Sergio Mendes & The New Brasil '77』収録)とセットで聴くとサイコー!です。
http://jp.youtube.com/watch?v=LHasd7tVNB8&feature=related

「A World For You And Me」
じんわり胸に染み渡るバラード。70年代王道ポップス・ファンの方はグッとくると思います。この甘酸っぱさがたまりませ〜ん!

「Give A Little Love」
フリーソウル・ファンの方が喜ぶであろう黄昏メロウ・チューン。思わず胸キュン・モードになってしまいますね。茶盤がお好きな方は絶対に気に入る1曲。

「Unspoken Words」
ソフト&メロウな王道ポップスという点ではこの曲が一番なのでは?メロディ、ヴォーカル&ハーモニー、アレンジ三拍子揃っています。前曲でグングン急上昇した胸キュン・メーターがさらに上昇し続けます(笑)。

「Comza」
茶盤のブラジリアン・フレイヴァーを期待している人にとっては歓喜の1曲。正統派ジャズからこういったブラジリアン・フュージョンまでこなすバック陣はなかなかのものです。

「Don't Try」
ブラジリアン・フュージョンから一転してスウィンギーな4ビート・ジャズです。このギャップに相当ヤラれます。曲順の妙ですな。この技は僕も今度使ってみます(笑)。ジャズとポップスが見事なバランスで共存しているところが素晴らしいですね。

「Summersong」
ラストは感動的なバラード。バックはシンプルにして、ヴォーカル&ハーモニーをしっかり聴かせてくれるところにグッときます。

茶盤について"これを聴かなきゃ一生後悔する1枚"と書きましたが、この白盤は"一度聴いたら一生聴けるエヴァーグリーンな1枚"ではないかと思います。
posted by ez at 05:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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