発表年:1984年
ez的ジャンル:80年代エレクトリック・ファンク
気分は... :ようやく脳ミソが復活してきた!
昨日は勝手にオフにしてしまい、1日中寝ていました。
この1週間はハードワークであまり睡眠時間がとれなかったもので...
僕の場合、肉体以上に脳ミソに疲れがたまることが多く、そんな時には飯も食わずに、「寝ること&(音楽を)聴くこと」が一番の疲労回復になるみたいです。ちなみに昨日は起きている間は穏やかなブラジル音楽を聴きまくっていました。
その反動で今はファンクが聴きたい気分!
しかもエレクトリック・ファンクが聴きたい!
と言うことで、Larry Blackmon率いるファンク・グループCameoの3回目の登場です。
『Word Up!』(1986年)、『Cameosis』(1980年)に続いて紹介するのは、1984年リリースの10thアルバム『She's Strange』です。
『Alligator Woman』(1982年)を前に、リーダーLarry Blackmonはリストラを断行し、大所帯ファンク・グループから少数体制となったCameoですが、本作『She's Strange』は『Alligator Woman』(1982年)、『Style』(1983年)に続く少数体制第3弾アルバムとなります。
本作におけるメンバーは、Larry Blackmon、Tomi Jenkins、Nathan Leftenant、Charlie Singletonの4名。このうちCharlie Singletonは本作を最後にグループの正式メンバーから外れます(その後もレコーディングには参加しています)。
エレクトリック・ファンク、メロウ・グルーヴ、レゲエ、ファンク・ロック、美メロ・スロウなど様々なタイプの曲が収録されており、そのバラエティ感を堪能するのが本作の楽しみ方だと思います。
その後、ソリッドなエレクトリック・ファンクを前面に打ち出した『Word Up!』(1986年)で大ブレイクする彼らですが、本作あたりはそこに向かう過程として聴くのも面白いかもしれませんね。
本作はリストラ後初の全米R&BアルバムチャートNo.1となり、タイトル曲もシングルとして全米R&BチャートNo.1に輝きました。その意味でLarry Blackmonが進むべき方向に自信を深めた作品になったのではと推察します。
本作で文句をつけるとすれば、何処から見てもB級なジャケですね。
『Alligator Woman』、本作『She's strange』、『Single Life』と女性ジャケ・シリーズが続きますが(『Style』はさらに論外なジャケですが)、正直どれもダサダサですな(笑)。
まぁ、ジャケで内容を判断せずに聴いてみてください!
いい曲揃ってまっせ!
全曲紹介しときやす。
「She's Strange」
タイトル曲は全米R&Bチャート第1位となった大ヒット曲です。クール&スタイリッシュな格好良いエレクロック・ファンクに仕上がっています。下手くそなラップはご愛嬌ということで(笑)。前述のように、この曲の大ヒットはLarry Blackmonに自信を与えたように思います。
http://www.youtube.com/watch?v=phRORYSze3Q
本曲はサンプリング・ネタとしても定番ですね。2pac「Young Niggaz」、Jermaine Dupri feat. Da Brat & Usher「The Party Continues」、Rampage「We Getz Down」、Nate Dogg「She's Strange」、Boogiemonsters「Strange」等でネタ使いされています。
2pac「Young Niggaz」
http://www.youtube.com/watch?v=2pJlEMq5rxA
Jermaine Dupri feat. Da Brat & Usher「The Party Continues」
http://www.youtube.com/watch?v=GBkGBuSFmH8
「Love You Anyway」
前の曲とはうって変わって、ハッピー&ラブリーなメロウ・グルーヴです。本作を最後に正式メンバーから外れるCharlie Singletonのジャズ・テイストのギター&スキャットも聴きどころです。
http://www.youtube.com/watch?v=ty7BTMHsARw
「Talkin' Out the Side of Your Neck」
ギターとシンセが派手に鳴りまくるファンク・ロック。昔からのファンの方にとってはビミョーな感じかもしれませんが、僕はいかにも80年代半ばらしい派手なサウンドが結構好きだったりします。
「Tribute to Bob Marley」
タイトルからお察しの通り、Bob Marley調のレゲエ・チューン。他のレビューを拝見すると、正直ボロクソ言われている曲ですが、僕はアルバムの中のアクセントとして面白く聴けました。
「Groove With You」
アーバン&スタイリッシュなミッド・ファンク。グルーヴ感良し!コーラス良し!アレンジ良し!個人的には一番のお気に入り曲です。思わず夜遊びに行きたくなる曲ですな。
http://www.youtube.com/watch?v=GLdcbwC0AI4&feature=related
「Hangin' Downtown」
この曲を本作をハイライトに挙げる方も多いかもしれませんね。思わず胸キュン・モードになる美しすぎるスロウ。込み上げ感がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=kvEAVGyZgwQ
この曲もGroup Home「Supa Star」、Shareefa「Fevah (He Don't Know)」等のサンプリング・ネタになっていますね。Hip-Hopファンは何と言ってもDJ Premierベストワークとの呼び声も高いGroup Home「Supa Star」ですよね。
Group Home「Supa Star」
http://www.youtube.com/watch?v=OC_aFkfFpSY
「Le Ve Toi!」
最後は80年代ならではのレトロ感全開のファンク・チューン。最初は聴いていて、ダサダサで痛すぎる感じがしたのですが、何度も聴くうちこのチープさに愛着が湧いてきてしまいました。でもダサい曲には変わりありませんが(笑)
リストラ後の作品で言えば、『Machismo』(1988年)も大好きなアルバムです。
殆ど語られることのない地味な作品ですが...