発表年:2008年
ez的ジャンル:R&B/クロスオーヴァー系生音ハウス
気分は... :ライブパフォーマンスが観てみたい!
昨日はサッカーW杯最終予選大一番、対オーストラリア戦がありましたが、盛り上がらない内容でしたね。アウェーでの引き分けOKだったオーストラリアの術中に見事にはまった気がします。
観ていて全く点が取れる気がしませんでしたよね。相手が守備重視の布陣だったので救われましたが、もっと攻撃重視の布陣で積極的に攻められたら、引き分けさえ危うかった気がします。やはり地力ではオーストラリアが一枚上だと思い知らされた気がします。
ホームでこのような戦いしかできない今の日本代表が"本大会ベスト4"という目標を掲げるのは、今の日本政府の景気対策と同じくらい信用できませんよね。本大会の出場切符を手にするまでは茨の道が待っているのでは?
さて、今日はそんなモヤモヤ気分を晴らすために、ハウスでも聴いてスカッとしましょうか!そこでソウルフルなハウスサウンドで人々を魅了する"ハウス・バンド"Tortured Soulをセレクト!
Tortured Soulは、John-Christian Urich(ds、vo)、Ethan White(key)、JKriv(b)から成るN.Y.のトリオバンド 。各メンバーが多様なキャリアを持つ実力派3人組です。元々はChristianのスタジオ・プロジェクトとしてスタートしましたが、2001年に現在のトリオ編成になっています。
Christianは女性R&BシンガーAngela Johnson等とのR&BユニットCooly's Hot Boxも有名ですね。特に「Make Me Happy」はDJ Spinnaのリミックスも含めて人気があるのでは?Angela Johnsonはソロ作品もリリースしていますね。僕も愛聴しています。
Cooly's Hot Box「Make Me Happy」
http://www.youtube.com/watch?v=E4P-OsPdRDU
Cooly's Hot Box「Make Me Happy (DJ Spinna Remix)」
http://www.youtube.com/watch?v=Irba2bMnJ8s
話をTortured Soulに戻すと、"No DJ's"、"No Loops"、"No Sequence"というコンセプトの通り、ハウス・サウンドを生音でクリエイトするのが最大の特徴です。また、基本はハウス・ミュージックですが、その生音サウンドはオーガニック・ソウル、ジャズファンク/クロスオーヴァーなどの要素も含まれ、懐の深いクラブ・ミュージックを聴かせてくれます。
これまで当ブログで紹介してきたハウス作品で言えば、Joe Claussell『Language』あたりも生音重視のハウスですが、Tortured Soulのように"バンドサウンド"を感じさせるハウス作品は実にユニークだと思います。
彼らのユニークさを実感するにはライブ映像を観ていただくのが一番だと思います。
Tortured Soul「Fall In Love」(Live @ Southpaw, Brooklyn NY)
http://www.youtube.com/watch?v=ba3TXx82ViE
スキンヘッドのChristianがドラムを叩きながら歌う姿は、音を聴かなければロックサウンドを想像しますが、実際に奏でているサウンドはハウスというのが意外です(笑)。まさに"人力ハウス"という感じがしますよね!
今日紹介する『Did You Miss Me』は、1stアルバム『Introducing Tortured Soul』(2004年)に続く2ndアルバムであり、昨年末にリリースされました。
前作『Introducing Tortured Soul』がそれまでリリースしたシングル・コレクション的なアルバムだったのに対して、本作はよりトータルな仕上がりを意識したアルバムになっています。
トータルという観点で言えば、ハウス・ファンのみならず、R&Bファン、ジャズ/クロスオーヴァー・ファンも楽しめる内容になっていますよ。
かのGilles Petersonが彼らを称して"The Future of House Music"と絶賛したらしいですが、それが頷ける充実のアルバムとなっています。
全曲紹介しときやす。
「Home To You」
オススメその1。歌ものガラージが好きな人であればど真ん中な1曲だと思います。メロディ&ヴォーカルがしっかりしているキャッチーな仕上がりなのでハウスを聴かない人でも惹きつけられると思います。聴いていると自然と幸せモードになりますよー!
Live Performance「Home To You」
http://www.youtube.com/watch?v=JE_bn7ItZN4
「In My Fantasy」
オススメその2。ディスコ・モードのドリーミー&スペイシーな仕上がりです。レトロ&フューチャーな感じがたまらなく好きですね!風貌と全く似つかわしくないChristianの中性的なヴォーカルもサウンドにマッチしています。
「Did You Miss Me (intro) 」
「Did You Miss Me」
オススメその3。イントロに続きタイトル曲です。この曲はフューチャー・ノーザン・ソウルといった趣ですね。Christianのドラム&ヴォーカルは完璧ノーザン・ソウルしてます。"オーガニック・ソウル・バンド"としてのTortured Soulを堪能できます。
「Your Dream is My Dream」
オススメその4。歌ものガラージが好きな人であれば間違いなく気に入る1曲だと思います。よくわかりませんが、打ち込みではない人力ドラムの心地好さが伝わってきます。
Live Performance「Your Dream Is My Dream」
http://www.youtube.com/watch?v=g8cjUY5VRY4
「Time To Make Up Your Mind」
オススメその5。軽くブラジリアン・フレイヴァーの効いた哀愁メロウ・グルーヴ。この曲はハウスというよりもジャスファンク/クロスーヴァーですね。Nu Jazz好きの人も気に入るのでは?
「Another Lover」
オススメその6。アゲアゲのハウス・チューン!ミステリアスな雰囲気がいいですね。
「Unsteady」
オススメその7。ロッキン・テイストのダンス・チューン。キャッチーでポップな仕上がりはTortured Soulの懐の深さを感じます。
「We Like Tequila」
オススメその7。女性ヴォーカルとのデュエット、というよりも殆ど会話って感じですね。ラテン・フレイヴァーのテキーラ賛歌です(笑)。思わずテキーラを飲みながら聴きたくなる1曲?
「Special Lady」
オススメその8。UKジャズファンクとの共通性を感じる仕上がりです。初期Jamiroquaiが好きな方は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=vPZwDJ1Gs4g
「In Motion」
休憩モードのインストです。少しチルアウトしましょう。
「See You More」
オススメその9。ラストスパートに向けて一気に加速といった感じのハウス・チューン。この曲も人力ドラムならでは心地好さが伝わってきます。同じ腹に響き渡るビートでも"優しいけど奥まで浸透する"って感じですかね。
「At The Bottom」
ラストはベースラインがカッチョ良いダンス・チューン。フレンチの語りも入る哀愁感がグッド!
ということで、結局殆どの曲がオススメになってしまいました(笑)
僕の場合、オススメ基準が緩いのは事実ですが...
ええ加減な奴め!なんて怒らず、それだけいいアルバムということでご勘弁を!
昨年末にAngela Johnsonと共に来日し、充実のライブを披露してくれた模様です。観たかったですね!