2009年03月23日

The Rolling Stones『Aftermath』

全曲Jagger/Richards作品で占められた初期Stonesの名作☆The Rolling Stones『Aftermath』
アフターマス(UKヴァージョン)(紙ジャケット仕様)
発表年:1966年
ez的ジャンル:全曲オリジナルStones
気分は... :WBC観ないとね!

もうすぐWBC「日本対米国」戦です。
今日の午前中は皆さん仕事にならないのでは?
僕もゆっくり観戦したいのですが、10時から客先でヒアリング....タイミング悪すぎ!早めに終わらせてワンセグ観戦するつもりです(泣)

さて、久々のThe Rolling Stonesです。

これまで本ブログで紹介してきたStones作品は以下の7枚(発売年順)。

 『December's Children (And Everybody's)』(1965年)
 『Between the Buttons』(1967年)
 『Beggars Banquet』(1968年)
 『Let It Bleed』(1969年)
 『Sticky Fingers』(1971年)
 『Black And Blue』(1976年)
 『Emotional Rescue』(1980年)

8枚目の紹介となる作品は『Aftermath(UK盤)』(1966年)です。

ご存知の通り、初期Stones作品はUKとUSとでアルバムが異なるため、非常にコレクションしづらいですね。アルバム・タイトルが異なる作品ならばまだいいのですが、本作『Aftermath』のように、同タイトルで収録曲が異なるパターンのもは特にややこしいですな。

僕の場合、基本的に初期作品はUSリリース作品でコレクションしていますが、本作『Aftermath』のみはUK盤で持っています。

『Aftermath』は初の全曲オリジナル(Jagger/Richards作品)で占められた作品であり、Beatlesで言えば、『Rubber Soul』(1965年)のような位置づけの作品です。その意味でアルバム全体の統一感を意識したアルバムであり、メンバーの意向をより反映しているUK盤を聴くべし!というのが僕の嗜好です。

ちなみにUS盤の『Aftermath』のジャケはこんな感じです。
Aftermath

収録曲としてはオープニングの「Mother's Little Helper」が大ヒット・シングル「Paint It, Black」へと差し替えられ、「Out of Time」「Take It or Leave It」「What to Do」の3曲がカットされています。

この内容ならばUK盤が欲しくなりませんか?
僕の場合、「Paint It, Black」『Through The Past, Darkly(Big Hits Vol. 2)(US盤)』で聴いています。

全曲Jagger/Richards作品ということで、Mick JaggerKeith Richardsの二人に注目が集まってしまうかもしれませんが、本作の主役はBrian Jonesだ!と主張するファンの方は多いはず、僕もそんな一人です。

マリンバ、アパラチアン・ダルシマー、ハープシコード、スライド・ギター等Brian Jonesの奏でる楽器の音色が各曲を魅力的なものしている気がします。

さらにR&BなStones、サイケなStones、アーシーなStonesがミックスされ、Stonesとしてのオリジナリティを強烈に主張している作品だと思います。

数あるStones作品の中でも早めに聴くべき1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「Mother's Little Helper」
USでは「Lady Jane」とのカップリングでシングルにもなりました(最高8位)。何と言ってもBrianの12弦ギターのリフが印象的ですね。この曲をオープニングに持ってくるあたりに、オリジナリティを強く打ち出したいメンバーの思いが反映されているのでは?Tesla、Arno等のカヴァーがあります。
http://www.youtube.com/watch?v=EL_ygXeLbdU

「Stupid Girl」
大ヒット・シングル「Paint It, Black」のB面曲(US盤)。モータウン風のリズムが印象的です。同じくモータウン風の「Under My Thumb」と並ぶ僕のお気に入りの1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=6pn5amiMcM8

Ellen Foleyがカヴァーしています。
Ellen Foley「Stupid Girl」
 http://www.youtube.com/watch?v=m9MOy1Wzvcg

「Lady Jane」
美しく物悲しいメロディがサイコーの名バラード。Jagger/Richardsコンビのソングライティングの充実ぶりを窺える1曲ですね。クラシカルな雰囲気のアレンジもいいですね。Brianがアパラチアン・ダルシマー(打弦楽器のダルシマーとは別物)を演奏してアクセントを加えています。前述のようにUSでは「Mother's Little Helper」とのカップリングでチャートインしています。
http://www.youtube.com/watch?v=GlPC2bR6YAY

「Under My Thumb」
ライブレパートリーとしてお馴染みの名曲ですね。ライブ・アルバム『Still Life』(1982年)のヴァージョンを良く聴いたという方も多いのでは?オリジナルはBrianのマリンバをフィーチャーしたモータウン風の仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=XW2F8ZPOqVw

この曲と言えば、数あるStonesナンバーの中でもカヴァー数が多い楽曲の1つですね。Del Shannon、Wayne Gibson、The Who、Blind Faith、Tina Turner、Social Distortion、Terence Trent D'Arby等数多くのアーティストがカヴァーしています。個人的には歯切れの良いWayne Gibsonのヴァージョンが好きですね。

Del Shannon「Under My Thumb」
http://www.youtube.com/watch?v=4jO3AJDL1bE

Wayne Gibson「Under My Thumb」
http://www.youtube.com/watch?v=DXYZWNguDD0

The Who「Under My Thumb」
http://www.youtube.com/watch?v=EeMC9VjtVag

Blind Faith「Under My Thumb」
http://www.youtube.com/watch?v=g_vQ-64MagM

「Doncha Bother Me」
邦題「邪魔をするなよ」。オリジナル曲でスライド・ギターとハープをフィーチャーしたブルージーな演奏を聴かせるあたりが、その後のStonesの方向を示唆しています。その意味で実に興味深いですな。

「Going Home」
11分を超えるルーズなブルース・チューン。この手の曲を11分の尺で入れるあたりにもStonesの自己主張が窺えますね。

「Flight 505」
「High And Dry」
60年代後半のStonesを示唆している2曲。「Flight 505」はホンキー・トンクなピアノが印象的です。「High And Dry」はカントリー・ブルース。僕の苦手なイモ臭いカントリーの一歩手前で踏みとどまっている感じかな?ビミョー(笑)

「Out Of Time」
本曲の中でも人気の高い1曲なのでは?イントロだけ聴くと、続けてRonettes 「Be My Baby」を歌いたくなりますよね(笑)。 Brianのマリンバがポップな味わいを醸し出しており印象的です。

この曲と言えば、UKシングル・チャートNo.1に輝いたChris Farloweのカヴァーも忘れられませんね。Chris FarloweはMickやKeithの友人であり、Mickがバック・ヴォーカルで参加している点でオリジナルとセットで聴くと楽しいと思います。特にChris Farloweヴァージョンを聴くと、この曲の持つPhil Spector的な雰囲気をより実感できるのでは?

Chris Farlowe「Out of Time」
 http://www.youtube.com/watch?v=GNyAzuB1-rE

Chris Farlowe以外にもRamones、Manic Street Preachers等がカヴァーしています。

「It's Not Easy」
Chuck Berryテイストのロックン・ロール。「It's Only Rock 'n' Roll」あたりのプロトタイプといった雰囲気ですね。

「I Am Waiting」
美しいアコースティックな響きの中に不思議なムードが漂うフォーキー・チューン。Larry Norman等がカヴァーしています。

「Take It Or Leave It」
The Searchersのカヴァーでもお馴染みの1曲。メロディアスながらもどこか物悲しいのがStonesらしいのでは?Brianがハープシコードを聴かせてくれます。

The Searchers「Take It Or Leave It」
 http://www.youtube.com/watch?v=bKm0F5p_zNI

「Think」
R&Bからの影響をStones流にいまく調理している1曲なのでは?この曲もChris Farloweがカヴァーしています。

「What To Do」
このコーラスはBeach Boys風?(笑)というよりはドゥーワップ風なのでしょうね。僕的にはパンチに欠ける印象ですが...

WBC準決勝のもう一試合「韓国対ベネズエラ」は韓国の圧勝でした。
アブレイユのお粗末なプレーで一気に流れが韓国へ行ってしまいましたね。先発シルバがベンチでブチ切れたのもわかります。あんなプレーをしているからアブレイユはヤンキースから放出されたのでしょう。

そんな状況でも韓国打線の破壊力は素晴らしかったですね。
素直に韓国野球の実力を認めないといけませんね。

その意味でも日韓のプライドを賭けた決勝戦を観たいですね。

なんて書きながら、サッカーのリーガエスパニョーラを観ていたら、メッシのスーパーゴール!メッシ凄すぎ!
posted by ez at 03:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする