2009年04月17日

D*Note『Coming Up』

ミニマル的アプローチが特徴的な3rd☆D*Note『Coming Up』
Coming Up
発表年:1996年
ez的ジャンル:ミニマル系フューチャー・ジャズ
気分は... :.知的サウンドを聴きたい気分......

先日TVでファッションモデルの杏さん(俳優、渡辺謙の娘)を取材する番組を観て、エラく感動してしまいました。

彼女は多分23歳になったばかりだと思うのですが、人間としての品性の高さに感心すると同時にとても刺激を受けました。最近、僕の中のテーマに「知的行動力」というのがあるのですが、彼女の言動はまさに「知的行動力」という言葉がピッタリな気がしましたね。

そんな流れで今日は知的なサウンドを聴きたい気分....
そこでセレクトしたのがD*Note
D*Noteの紹介は2回目になります。

D*Noteは、UKのインディ・レーベルDoradoの設立者Matt Winn (Matt Wienevski)が率いるユニット。

デビュー・アルバム『Babel』に続いて紹介するのは、3rdアルバムD*Note『Coming Up』(1996年)です。

D*Noteと言えば、クラブ・ジャズをベースにしつつも、Hip-Hop、ハウス、レゲエ、トリップ・ホップ、ファンク、現代音楽などUKクラブ・ミュージックを独自の視点で消化してしまうのが魅力だと思います。

前作『Criminal Justice』(1995年)ではジャングル/ドラムンベースへの急接近が目立ちましたが、本作『Coming Up』ではミニマム・ミュージック的アプローチが目立ちます。ミニマム・ミュージック的フューチャー・ジャズって感じでしょうか。

このミニマル感が久々に聴いたら、とても新鮮でした。
とても落ち着くし、心が浄化される気分になります。

Matt Winnの音楽的素養の高さとセンスの良さを実感できる1枚だと思います。

話が逸れますが、本作でヴォーカルを務めるPamela Andersonは、有名なセクシー女優Pamela Andersonとは別人です。このPamelaは女性シンガーJhelisa(Anderson)の姉妹であり、元Young DisciplesCarleen Andersonの従姉妹になります。

そりゃそうですよね。
セクシー女優Pamela Andersonがヴォーカルだったら、全てが台無しになってしまう(笑)

全曲紹介しときやす。

「Waiting Hopefully」
ドラマティックなオープニング。ジャズとハウスと現代音楽が融合したようなサウンドはD*Noteにしか創れないアーティスティックなものなのでは?クールなサウンドと対照的なPamela Andersonのエモーショナルなヴォーカルもグッド!

「Coming Up」
オススメその1。タイトル曲はピアノを中心にした現代音楽風のミニマル・チューン。聴いているだけで心が浄化されます。こうしたインストの素晴らしさが本作の魅力だと思います。

「Say What You Mean」
UKクラブ・ミュージックらしいキャッチーなミッド・グルーヴ。Pamela Andersonのヴォーカルがキュートでいいですな。

「The Long Goodbye」
オススメその2。ひたすら美しいピアノにうっとりのフューチャー・ジャズ。スピリチュアル・ジャズがお好きな方ならば気に入ると思います。徐々にサウンドが膨らんでいき、気づくとクラブ・テイストな展開に!

「Life's Too Short」
オススメその3。クラブ・ミュージック好きの人であれば気に入るジャジー・グルーヴ。Pamela Andersonのヴォーカルも含めて本作の中では一番売れ線な作りだと思います。

「Tri-Cyclic」
大自然を題材にしたドキュメンタリー・フィルムのBGMにピッタリなクラシカルなインスト。

「Black Dog」
下げモードの曲なのだとか(笑)メランコリックなサウンドをバックにPamela Andersonが哀愁ヴォーカルを聴かせてくれます。

「Minimal」
タイトルの通り、ミニマルな展開の1曲。アルバム全体を通じてフルートの音色が印象的ですが、本曲でもいいアクセントになっています。

国内盤CDにはボーナス・トラックとして「The Short Goodbye」が収録されています。

本作の翌年に今度は『Coming Down』というフィルムのサウンドトラック作品(EP)をリリースしています。
posted by ez at 02:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする