発表年:1970年
ez的ジャンル:エネルギッシュ&キュートMPB
気分は... :♪クァクァラクァクァ〜♪
今日から映画『おっぱいバレー』が公開ですね。
不思議チャン大好きな僕としては、主演の綾瀬はるかチャンにグッとくるのは勿論ですが(笑)、こういう明るい映画が日本を元気にするのでは?
そんな流れで、今日は元気になる音楽が聴きたい気分...
セレクトしたのはMPBの女王Elis Regina!
『Elis Regina in London』(1969年)に続いて紹介するのは、1970年リリースの『Em Pleno Verao』です。
1969年のElis Reginaは、ロンドン録音の『Elis Regina in London』、Toots Thielemans との共演作『Aquarela Do Brasil』、麦わらElis"の愛称でお馴染みの『Elis, Como e Porque』といった作品を発表し、まさに乗りにノッていた時期でした。そんな勢いは1970年4月にリリースされた本作『Em Pleno Verao』にも感じられます。
なんて書いていますが、本作を購入したのは正直ジャケ買いでした(笑)
キュートな笑顔のElisの豊かな表情に、相当グッときましたね。
内容的には、クラブ系リスナーに人気の高い作品であり、パーカッシヴでノリの良い楽曲が揃っているのがいいですね。ロック、ソウルの影響を感じる楽曲が収録されているのも興味深いです。
本作も含めて、Elisのアルバムは聴いているだけで元気になるのがいいですね。本当は夏に紹介するのが相応しい作品だと思っていたのですが、待ちきれず紹介してしまいました。夏には別のElis作品を紹介しますので....
音楽で元気になりたい人は、太陽のような明るさと輝きを放つElisの歌声を聴くことをオススメします。
Nelson Mottaがプロデュースを担当し、Erlon Chavesがオーケストラを率います。
全曲紹介しときやす。
「Vou Deitar e Rolar(Quaquaraquaqua)」
Baden Powell/ Paulo Cesar Pinheiro作品。ベスト盤に収録されることも多い代表曲の1つ。このオープニングを聴いた瞬間に、本作を購入して大正解であったと確信しました。まさにジャケのキュートの笑顔のように、楽しげに歌い、眩しく輝くElisを堪能できる1曲。聴いているだけで生きる喜びが湧いてきそうです。さぁ、みんなで歌いましょう!♪クァクァラクァクァ〜♪クァクァラクァクァ〜♪
YouTube映像を紹介しておきますが、オリジナルはこの映像以上に突き抜けた明るさに満ちていますよ!
http://www.youtube.com/watch?v=bKMSCyyOya4
「Bicho do Mato」
多くのアーティストによってカヴァーされているJorge Ben作品。表情豊かなElisの歌も躍動感溢れる演奏もサイコーです。Jorge Ben自身のヴァージョンは『10 Anos Depois』で聴くことができます。
「Verao Vermelho」
Nonato Buzar作品。1分40秒にも満たない曲ですが、何処かミステリアスな演奏をバックにElisのスキャットを聴くことができます。
http://www.youtube.com/watch?v=geGEBvRl6yI
「Ate Ai Morreu Neves」
この曲もJorge Ben作品。サンバ&ソウルなJorge Benらしい楽曲ですね。Elisのパンチの効いたヴォーカルも曲の雰囲気にピッタリですね。
「Frevo」
映画『Orfeu Negro(黒いオルフェ)』の挿入歌(Antonio Carlos Jobim作品)。Frevoとはカーニヴァル用の音楽スタイルの1つなのだとか。そんなカーニヴァル・ムードが伝わってくるノリノリの1曲です。ホーン隊も大いに盛り上げてくれます。
「As Curvas da Estrada de Santos」
Roberto Carlos/Erasmo Carlos作品。ライナーノーツによると、ブラジル人ならば知らない人がいないスタンダードなのだとか。ここでElisは、ロック・テイストのリズム・セクションをバックに、スケール感の大きな歌を聴かせてくれます。
「Fechado Pra Balanco」
「Nao Tenha Medo」
Gilberto Gil、Caetano Velosoというトロピカリズモの主要アーティスト2人の作品を取り上げています。Gilberto Gil作品「Fechado Pra Balanco」は小粋な仕上がりがグッド!Caetano Veloso作品「Nao Tenha Medo」はアレンジがいいですね。
「These Are the Songs」
本作のハイライトの1つであるTim Maiaとのデュエット(Tim Maia作品)。ブラジリアン・ソウルの牽引するTim Maiaですが、このデュエットでデビューのチャンスをつかみ、デビュー作『Tim Maia』(1970年)をリリースすることになります。英語で歌われていることもあり、かなりソウル色の強い仕上がりです。アルバムの中では少し異質ですが、その後のブラジル音楽史を考えるうえでも重要な共演を堪能しましょう。
「Comunicacao」
Helio Matheus作品。スウィンギーな仕上がりが印象的です。
画質、音質は相当悪いですが、PVが存在するという意味で貴重かもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=B1peRjNLYmc
「Copacabana Velha de Guerra」
ラストはJoyce作品。軽快なアップテンポが実に心地好いですね。
この曲も画質、音質は相当劣悪ですがPVが存在します。
http://www.youtube.com/watch?v=g16UnDIxb34
1979年のアルバム『Essa Mulher』のタイトル曲がJoyce作品であったことで、Joyceの名が広く知られるようになるなど、JoyceにとってElisは現在の地位を築くことができた恩人と言えるかもしれませんね。1998年にはElisに捧げたアルバム『Songs of Elis』をリリースしています。