2009年05月26日

Was (Not Was)『What Up, Dog?』

架空白人兄弟のセンスの良さが光る☆Was (Not Was)『What Up, Dog?』
What Up, Dog?
発表年:1988年
ez的ジャンル:架空白人兄弟ファンク・ユニット
気分は... :午前様...

昨日は三軒茶屋〜池尻大橋でハシゴ酒。
集まったメンツで最初に終電までには帰ろうと誓っていたのに...結局は午前様に(泣)
楽しいお酒だったので、まぁいいか!

今日はWas (Not Was)『What Up, Dog?』(1988年)です。

Was (Not Was)は、Don WasDavid Wasという二人の架空白人兄弟を中心にしたユニット。Sir Harry BowensSweet Pea Atkinsという二人の黒人ヴォーカリストを擁したファンク・サウンドで80年代に人気を博しました。

アルバムとしては、『Was (Not Was)』(1981年)、『Born to Laugh at Tornadoes』(1983年)、『What Up, Dog?』(1988年)、『Are You Okay?』(1990年)という4枚を残しています。

Don Wasは、その後Bob DylanThe Rolling Stonesをはじめとするトップ・アーティストの作品を続々と手掛け、グラミーも受賞するなどトップ・プロデューサーの仲間入りをしています。

2008年には突如Was (Not Was)としての新作『Boo!』をリリースしています。

僕の中ではYelloと並んで今野雄二氏のお気に入りグループという印象が強いですね(笑)

『What Up, Dog?』は、かなり過小評価されている80年代作品の1つだと思います。ジャンル分けが難しいグループなので、必ずしも内容と聴き手が合致していない気もするのですが。

一風変わった印象で捉えられがちなグループですが、音だけ聴けば真っ当なファンク・サウンドなのでは?ただし、単にファンク・グループと括れないのがWas (Not Was)だと思いますが。
Amp Fiddler(key)、Al Kooper(key)、Marcus Miller(b)、Stevie Salas(g)、Jerry Hey(horn)、Ruby Turner(vo)、Yogi Horton(ds)をはじめ、多数のミュージシャンがレコーディングに参加しています。

驚いたのは殆どの曲がPVまたは演奏映像というかたちで残っている点です。そのあたりにも本作に対する意欲を感じることができるのでは?

Was (Not Was)を聴くのであれば、最初の1枚はぜひ本作を聴いて欲しいですね。

全曲紹介しときやす。

「Somewhere in America There's a Street Named After My Dad」
オープニングは大真面目?感動的な哀愁バラードに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=h7EORZsPtFo

「Spy in the House of Love」
シングル・ヒットした人気曲。80年代後半らしいブラコンのりのダンサブルな仕上がり。ホーン隊も盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=mclaQq73-H0

「Out Come the Freaks」
PVを観ると奇抜な印象を受けますが、曲だけ聴いているとカッコ良いファンク・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Tpv4GILnzKw

「Earth to Doris」
アヴァンギャルドな仕上がりが魅力です。WikiなどでTom Waitsっぽいと説明されていますが、そういった印象はないですね。
http://www.youtube.com/watch?v=U3tDw6Q0UL8

「Love Can Be Bad Luck」
かなりグッとくるバラード。ポップ・チャートでヒットしそうなキャッチーさがいいですね。曲作りにMarshall Crenshaw(「Someday Someway」大好きだったなぁ)が参加しています。

「Boy's Gone Crazy」
彼ららしいヒネリの効いたファンク・チューン。かなり好きです!アフリカン・テイストのスパイスがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=XuqIh6oc9DA

「11 MPH(Abe Zapp Ruder Version)」
P-Funkテイストのファンク・チューン。腰にグイグイくる感じがグッド!

「What Up, Dog?」
タイトル曲は1分半強の小品ですが、アヴァンギャルドな仕上がりです。ジャケのイメージを映像化したPVも印象的ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=4QF-TK3W4lI

「Anything Can Happen」
ポップなテイストのミッド・チューン。当時のTop40的な音が好きな人は気に入るのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=FouEAzKCKyI

「Robot Girl」
個人的にはアルバムでも一、二を争うお気に入りのエレクトリック・ファンク。タイトルに反して肉感的なリズムにグッときます。PVもなかなか面白いっす!
http://www.youtube.com/watch?v=6LuobFjvsOY

「Wedding Vows in Vegas」
Frank Sinatra Jr.(勿論Frank Sinatraの息子)をフィーチャー。このあたりのセンスが彼ららしいですね。アルバムの中でもいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=AzVRn823Ttw

「Anytime Lisa」
正統派のソウル・バラード。ひたすらスウィートに迫ります。

「Walk the Dinosaur」
「Spy in the House of Love」と並ぶヒット曲。P-Funkノリのご機嫌なファンク・チューンです。彼らの魅力全開の1曲ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=jr2BoflKAhk

「I Can't Turn You Loose」
Blues Brothersでもお馴染み、Otis Reddingの名曲カヴァー。この曲に関してはヒネリ無しの直球勝負という感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=LqnBHp_5jn8

「Shadow & Jimmy」
オールディーズ風のバラード。ノスタルジック気分に浸ることができます。

「Dad I'm in Jail」
ラストは訳わかりません(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=nwX-aZixthM

次作『Are You Okay?』(1990年)では、Doug Fieger(元The Knack)、Iggy Pop、Leonard Cohen、G.Love等がゲスト参加しています。
posted by ez at 09:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする