2009年05月27日

Celso Fonseca & Ronaldo Bastos『Paradiso』

梅雨の時期に聴きたくなる内省的ボッサ☆Celso Fonseca & Ronaldo Bastos『Paradiso』
Paradiso
発表年:1997年
ez的ジャンル:内省的ボッサ
気分は... :蒼い風が...

今日はブラジルものが聴きたい気分!
そこで選んだのがCelso Fonseca & Ronaldo Bastos『Paradiso』(1997年)です。

しばらく聴いていなかったのですが、先日CD棚を整理していたら久々に発見し、聴いてみて素晴らしさを再認識しています。

Celso Fonsecaは1956年生まれのギタリスト/シンガー/コンポーザー/プロデューサー。Gilberto Gil をはじめ、多くの大物ブラジル人ミュージシャンとの共演、レコーディング参加の経験を持つ実力派ミュージシャン。

当ブログで紹介したアーティストで言えば、先日最新作『Miss Balanco』を取り上げたばかりのClara Morenoの前作『Meu Samba Torto』(2007年)はCelso Fonsecaのプロデュースです。

Ronaldo Bastosは1948年生まれのベテラン作詞家。Milton Nascimento等の作品で彼の詞に出会うことができます。プロデューサーとしても活躍し、Toninho Horta等の作品を手掛けています。1994年には自身のレーベルDubas Musicaを設立しています。本作『Paradiso』もDubas Musicaからのリリースです。

Celso Fonseca & Ronaldo Bastosのコンビは、二人の名義で『Sorte』(1994年)、『Paradiso』(1997年)、『Juventude/Slow Motion Bossa Nova』(2001年)という3枚のアルバムをリリースしています。

また、Celso Fonsecaの単独アルバムとして、『O Som do Sim』(1993年)『Natural』(2003年)、『Rive Gauche Rio』(2005年)、『Feriado』(2007年)があります。

Celso Fonseca & Ronaldo Bastos名義の3枚の中では、『Juventude/Slow Motion Bossa Nova』の人気が一番高いと思いますが、本作『Paradiso』もブラジル音楽ファンの間では評価の高い1枚ですね。

前作『Sorte』のナチュラルな味わいを継承しつつ、サウンドの幅が拡がっています。
優しく繊細なFonsecaのヴォーカル&ギターに相当グッときますし、シンプルながらもエレガントなアレンジも秀逸だと思います。

Jaques Morelenbaum(cello)、Marcio Montarroyos(tp)、Nivaldo Ornelas(s)、Arthur Maia(b)、Luis Alves(b)、Marcos Suzano(per)、Ramiro Musotto(per)、Robertinho Silva(per)、Eduardo Souto Neto(strings arr)等のメンバーがレコーディング参加しています。さらにMilton Nascimentoも特別ゲストとして参加しています。

勿論、全曲Celso Fonseca & Ronaldo Bastos作です。

梅雨の時期に聴くのにピッタリな内省的アルバムです。

全曲紹介しときやす。

「Voce Nao Sacou」
優雅なチェロの調べでスタートするメランコリック・チューン。男の哀愁が漂います。「わかんないのかよ」という邦題がよくわかんない(笑)

「Candeeiro」
オススメその1。Fonsecaのマイルドなヴォーカルとアコースティックな響きが優しく包み込んでくれます。。

「Alma de Pierro」
オススメその2。ボサノヴァ好きの人であればど真ん中な仕上がりの1曲なのでは?僕が今回本作を取り上げたのも本曲を聴きたかったからです。聴いているだけで何か特別な感情が胸に込みあげてきます。

「Denise Bandeira」
オススメその3。カフェで聴きたくなるお洒落な仕上がりがたまりません。Nivaldo Ornelasのサックスが雰囲気を盛り上げてくれます。

「Paradiso」
オススメその4。タイトル曲はサウダージ気分を満喫できます。ストリングスとMarcio Montarroyosのミュート・トランペットが哀愁ムードを高めてくれます。

「Ela Vai Pro Mar」
オススメその5。邦題「彼女は海へ」。海辺で聴きたくなるロマンチックな1曲。シンプルさが実にいいですね。

「Polaroides」
ジワジワ染み渡ってくる1曲。聴けば聴くほど味わい深くなるのでは?

「Flor Da Noite」
邦題「夜の華」。 Fonsecaの線の細いヴォーカルには哀愁のメロディがよく似合います。

「Vento Azul」
オススメその6。邦題「蒼い風」。微風のようなさりげない感じがいいですね。

「Out of the Blues」
ジャジー&ブルージーな仕上がりです。Fonsecaのギターを堪能できる1曲なのでは?

「Quanto Tempo」
邦題「長い時」。Milton Nascimentoがゲスト参加。シンプルながらも感動的なエンディングです。

Celso Fonseca関連作品については歯抜け状態のコレクションなので、ちゃんと揃えたいですね。他の作品も充実しています。

Celso Fonseca & Ronaldo Bastos「Slow Motion Bossa Nova」
http://www.youtube.com/watch?v=WjqJnzkeGZU

スローモーション・ボサノヴァ
スローモーション・ボサノヴァ
posted by ez at 04:13| Comment(2) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする