2009年06月04日

Luiz Bonfa & Maria Toledo『Braziliana』

ボサノヴァを代表するギタリスト/作曲家による夫婦アルバム☆Luiz Bonfa & Maria Toledo『Braziliana』
ブラジリアーナ
発表年:1965年
ez的ジャンル:イージー・リスニング系夫婦ボサノヴァ
気分は... :ボサノヴァで一息...

かなりバタバタ状態です。明日は更新サボるかも?

こんな時にはイージー・リスニングなボサノヴァが聴きたい気分!
ということで今日はボサノヴァ・ファン必聴の名作Luiz Bonfa & Maria Toledo『Braziliana』(1965年)です。

Luiz Bonfa(1922-2001年)はリオデジャネイロ出身のギタリスト/作曲家。1940年代半ばより活躍し、ボサノヴァ世代のギタリスト/ミュージシャン達からもリスペクトされた偉大なギターの魔術師でした。何より映画『Orfeu Negro(黒いオルフェ)』(1959年)の挿入歌「Manha de Carnaval(カーニヴァルの朝)」「Samba de Orfeu(オルフェのサンバ)」の作曲者として有名ですね。

本作Luiz Bonfa & Maria Toledo『Braziliana』は、Bonfaが当時の奥方Maria Toledoとレコーディングした作品です。BonfaのギターとMaria Toledoのスキャットが絡むブラジリアン・スキャットの傑作として若い世代からの支持も高い作品です。

全曲Luiz Bonfaのオリジナルです。また、「A Taste of Honey」の作者として知られているBobby Scottがストリングス・アレンジを担当しています。ドラマーとしてTamba TrioのHelico Militoや後にSergio Mendes & Brasil '66でも活動したDom Um Romaoの二人が参加しています。

全体としては、Maria Toledo参加のヴォーカル曲とBonfaのギターを中心としたインスト曲がバランス良く配置されています。1枚で2度美味しい!お得感があります。捨て曲が全くなく、スキャットあり、口笛あり、夫婦デュエットあり、魔法のギターあり、エレガントなストリングスあり、とあの手この手でロマンティックなボッサ・ワールドへ誘ってくれます。

今聴いても鮮度抜群のエヴァー・グリーンなアルバムです。
世代に関わらず、多くの人に聴いて欲しい作品ですね。

全曲紹介しときやす。

「Whistle Samba」
いきなりハイライト曲!サバービア好きの人には外せない1曲ですね。軽やかなボッサ・ギターをバックにスキャットと口笛が心地よく響き渡る究極のイージー・リスニングです。

「Tanto Amor」
エレガントなストリングスとMaria Toledoが憂いのあるヴォーカルの相性が抜群。

「Samba de Orfeu」
前述の通り、映画『Orfeu Negro(黒いオルフェ)』収録の名曲。当ブログではこれまでDaniela Und AnnWanda Sa(Wanda De Sah)によるカヴァーを紹介してきました(個人的にはキュートなDaniela Und Annヴァージョンがたまらなく好きです)。(再演ですが)本家Bonfaのヴァージョンということでグッときますね。曲の良さは勿論のことですが、Bonfaのギターも存分に堪能できるのがいいですね。

「Pierrot」
ノスタルジック・ムード漂うMaria Toledoのヴォーカルが印象的です。

「Boticario」
ロマンティックなBonfaのギターにうっとりしてしまうインスト。彼が"ギターの魔術師"と呼ばれるのがよくわかる1曲ですね。

「Cavaquinho」
個人的にはかなりグッとくる小粋なボッサ・チューン。Maria Toledoのヴォーカル&スキャットとBonfaのギターが相俟って至極のボッサ・ワールドへ誘ってくれます。

「Improviso」
ただただ美しいBonfaのギターに酔いしれるインスト。

「Promessa」
イントロとエンディングの口笛が何とも素敵!ここではMaria Toledoのロマンティックな英語ヴォーカルを聴くことができます。

「Sugar Loaf」
Bonfaのギター、ピアノ、パーカッションがシンプルながらも味わい深い演奏を聴かせてくれます。

「Saudade」
Maria Toledoのヴォーカル、Bonfaのギター、ストリングス、全てがひたすらロマンティックな仕上がり。メロメロになりそうです(笑)

「Guanabara」
息の合った夫婦デュエットは「Whistle Samba」と並ぶ人気曲なのでは?パーカッシヴな展開も僕好み!

「Pequeno Olhar」
Maria Toledoのリード・ヴォーカルに絡むBonfaのコーラスにグッときます。

「Baroco」
さり気なさがサイコーですね。ギターの魔術に魅了されてしまいます。

「Sambura」
ラストは小粋な夫婦デュエット。ラブリーな仕上がりに聴いているだけでハッピー・モードになります。

正直、 Luiz Bonfa作品の全体像をきちんと把握できていません。とりあえず、Stan Getzとの共演盤『Jazz Samba Encore!』(1963年)(The Pharcyde「Runnin'」の元ネタ「Saudade Vem Correndo」収録)や"歌う通訳"Caterina Valenteとの共演盤『Caterina Valente e Luiz Bonfa』(1963年)あたりが有名なのでは?

『Jazz Samba Encore!』(1963年)
Jazz Samba Encore!
Jazz Samba Encore!

『Caterina Valente e Luiz Bonfa』(1963年)
Caterina Valente E Luiz B
Caterina Valente E Luiz B
posted by ez at 00:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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