2009年06月30日

Michael Franks『Burchfield Nines』

N.Y.らしいジャジー&メロウ・サウンドにグッとくる!☆Michael Franks『Burchfield Nines』
Burchfield Nines
発表年:1978年
ez的ジャンル:ジャジー&メロウ系AOR
気分は... :何気なさがいいねぇ!

AORファンに人気の男性シンガーMichael Franksの2回目の登場です。

前回の『Sleeping Gypsy』(1977年)に続いて紹介するのは、3『Burchfield Nines』(1978年)です。邦題『シティ・エレガンス』(笑)

AORの人気作である『Art of Tea』(1976年)、『Sleeping Gypsy』(1977年)と比較すると、取り上げられる機会の少ない作品ですが僕は結構好きです。

『Sleeping Gypsy』の記事でも書いたとおり、僕自身はMichael Franks本人に対して特に思い入れがあるわけではなく、プロダクションやバック・ミュージシャンの好サポートによる彼の作品の完成度の高さに関心があるという感じです。

その意味で本作『Burchfield Nines』は初のN.Y.録音であり、N.Y.らしい洗練された落ち着きのあるジャジー&メロウ・サウンドが僕の嗜好とフィットするのかもしれません。派手さはなく地味と評される作品ですが、Michael Franksのように雰囲気で聴かせるシンガーの場合、この位の落ち着きがあった方がグッドなのでは?

プロデュースは前2作同様Tommy LiPuma。Al Schmittもミックス担当としてクレジットされています。『Art of Tea』ではNick DeCaro、『Sleeping Gypsy』ではClaus Ogermanが起用されたアレンジですが、本作ではEumir Deodatoが起用されています。Deodatoの存在も僕が本作を気に入っている大きな要因かもしれません。

気になるバック陣ですが、基本メンバーはSteve Gadd(ds)、Will Lee(b)、Ralph MacDonald(per)、Leon Pendarvis(key)、John Tropea(g)といった布陣です。それ以外にErnie Watts(s)、Bud Shank(f) 、Oscar Brashear(tp)といったホーン陣もフィーチャーされています。

全曲Michael Franksのオリジナルです。

落ち着きのある何気ないAORサウンドでホッと一息つきたい方はぜひ!

全曲紹介しときやす。

「When the Cookie Jar Is Empty」
N.Y.らしいアーバン・メロウ・チューン。Michael自身のヴォーカルが出過ぎず、バック陣の素晴らしいバッキングを堪能できるのがグッド(笑)。

「A Robinsong」
一番のお気に入り曲。落ち着きの中の軽快なジャジー感がグッときます。Ernie Wattsがサックス・ソロで盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=qJ6_h1UoqZ0

「Wrestle a Live Nude Girl」
タイトルのドキッとくる1曲(笑)。サウンド的には少しブルージーな雰囲気がグッド!

「Burchfield Nines」
タイトル曲。ちなみにタイトルにあるBurchfieldとは、米国の水彩風景画家Charles Burchfield(1893-1967年)のことです。落ち着いたバラードですが、この曲あたりが地味な印象を与えてしまうのかもしれませんね。

「Meet Me in the Deerpark」
「A Robinsong」と並ぶお気に入り曲。ライトなメロウ・グルーヴ感は僕のど真ん中です。ブラジル/ラテンなテイストを期待している人にはオススメ!

「Dear Little Nightingale」
優しく包み込むような雰囲気がグッドのバラード。Michaelの線の細いヴォーカルと曲がマッチしていると思います。

「In Search of the Perfect Shampoo」
面白いタイトルですね。男の哀愁感が漂うヴォーカルがさらに笑えます(笑)

「Vivaldi's Song」
シリアスな哀愁ムードのこのエンディング曲のみ、他の収録曲と少し雰囲気が異なります。大物ジャズ・ミュージシャンBud Shankもフルートで参加しています。この曲はJon Mark & Johnny AlmondによるデュオMark-Almondがカヴァーしています。

Mark-Almond「Vivaldi's Song」
 http://www.youtube.com/watch?v=_0cAjNI8Crk

今日で6月も終わりですね。
あっという間に今年も折り返し地点!後半はもっとスパートせねば!
本作のように、ゆったり、落ち着いていたいのですが...
posted by ez at 01:43| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする