2009年07月03日

Ocean Colour Scene『Marchin' Already』

更に進化したモッズ・サウンドに歓喜!☆Ocean Colour Scene『Marchin' Already』
マーチング・オールレディ
発表年:1997年
ez的ジャンル:90年代モッズ系骨太UKロック
気分は... :骨太かつ実直に行こう!

今日はカッチョ良くてスカッとするUKロックが聴きたい気分!

と言うことでOcean Colour Sceneの3回目の登場です。

『Mechanical Wonder』(2001年)、『Moseley Shoals』(1996年)に続いて紹介するのは、3rdアルバム『Marchin' Already』(1997年)です。

Paul Weller好きの人にとって、メンバーがPaul兄貴のバックバンドを務めていたOcean Colour Scene(OCS)は外せない存在ですね。

当時、多くのPaul Wellerファンが、前回紹介した2nd『Moseley Shoals』(1996年)で聴かれたソリッドで無骨なモッズ・サウンドに歓喜したことと思います。ある意味、ファンがPaul兄貴に求めていたサウンドを本人以上に具現化してしまった作品でしたからね。

それだけに『Moseley Shoals』に続く、3rdアルバム『Marchin' Already』(1997年)に対するファンの期待は相当大きいものがあったと思います。そして、届けられた作品はその期待を裏切らない充実作でした。商業的にもグループ初のUKアルバム・チャートNo.1に輝きました。

同年にPaul兄貴もアルバム『Heavy Soul』をリリースしています。『Heavy Soul』も充実作であることに間違いありませんが、個人的には『Heavy Soul』以上に『Marchin' Already』に魅了されていましたね。

『Moseley Shoals』で聴かれたソリッドな骨太サウンドを継承しつつ、さらに音楽的な幅と深みが増した印象を受けます。個人的にはアップ・チューンがもう少し多めだと更に嬉しかったのですが(笑)

メンバーはSteve Cradock(g)、Simon Fowler(vo、g、p)、Damon Minchella(b)、Oscar Harrison(ds) という不動の4人。さらに本作ではモッズ・ファンおよびUKロック・ファンには嬉しい女性ソウル・シンガーP.P. Arnoldが2曲でゲスト参加しています。

プロデュースは『Moseley Shoals』と同じくBrendan Lynchを起用しています。

剛柔織り交ぜたOCSの絶頂期を示すアルバムだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Hundred Mile High City」
オープニングはアルバムからの先行シングルとしてUKシングル・チャート第4位となったヒット曲。ハード・ドライビングなノリでグイグイ押しまくるパーフェクトな仕上がり。僕がOCSに期待している格好良さがこの1曲に凝縮されています。『Moseley Shoals』収録の「The Riverboat Song」とセットで聴くのが僕のお気に入りです。
http://www.youtube.com/watch?v=1yxp3D7NJ04

「Better Day」
アルバムからの3rdシングルとしてUKシングル・チャート第9位となったバラード。美しく切ないメロディ&青春を回想する歌詞に名曲の風格が漂います。よく言われるように、イントロのピアノはBeatles「Let It Be」を連想させますね。
http://www.youtube.com/watch?v=zSeTB-c2jPY

「Travellers Tune」
アルバムからの2ndシングルとしてUKシングル・チャート第5位となりました。モッズ・ファン歓喜の1曲ですね!ノーザンソウルなリズムだけでもたまりませんが、さらにモッズ・ファンが愛して止まないソウルシンガーP.P. Arnoldのバックコーラスが加わると昇天してしまいます!
http://www.youtube.com/watch?v=IlcugwmjrNI

「Big Star」
哀愁メロディ&ヴォーカルにグッときます。適度にパーカッシヴな仕上がりもグッド!

「Debris Road」
OSCらしい実直さが伝わってくる1曲。この曲も名曲の雰囲気がありますね。切ないメロディがじわじわ胸に染み渡ります。
http://www.youtube.com/watch?v=aZqtzb6ZmVU

「Besides Yourself」
柔らかさと美しさに魅了されるアコースティック・バラード。メロディの良さにうっとりですな!

「Get Blown Away」
哀愁メロディと共にOCSらしい演奏にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=CXK1vgAE-_Y

「Tele He's Not Talking」
「Foxy's Folk Faced」
アルバムの中では最も地味な2曲かもしれませんね。アルバム構成的にもアップ・チューンが欲しい流れなので、余計にそんな印象を持つのかもしれませんが...

「All Up」
密かなお気に入り曲。モッド・ジャズのカッチョ良さを堪能できるインスト。スウィンギング・ロンドン好きの人はグッとくるはず!

「Spark and Cindy」
彼らの成熟ぶりを感じる1曲。何気なさの中にも味わい深さを感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=WHPq8UYYOds

「Half a Dream Away」
まさに夢うつつといった感じのサウンド。ノスタルジックな雰囲気もグッド!

「It's a Beautiful Thing」
エンディングは4thシングルにもなりました。P.P. Arnoldのヴォーカルをフィーチャした感動的なバラードに仕上がっています。曲が進むに従い、どんどん盛り上がっていく感じがいいですね。知らぬ間にサイケ・ワールドになっている後半も好きです!
http://www.youtube.com/watch?v=bV4_AbEwKY8

国内盤にはボーナス・トラックが4曲追加されています。
個人的には「Falling To The Floor」(Hundred Mile High Cityのリミックス)、「Day Tripper」Beatlesの名曲のライヴ・カヴァー)に魅了されます。特に、「Day Tripper」のライヴ・カヴァーは絶品だと思います。僕が苦手なLiam & Noel Gallagherも共演していますが...

「Falling To The Floor」
http://www.youtube.com/watch?v=h8Md6tlbsgg

「Day Tripper」
http://www.youtube.com/watch?v=fhtRwEbN1ok

欧州サッカー・ファンには大物の移籍情報が気になる日々です。

レアル・マドリーはC.ロナウド、カカに続き、リヨンのベンゼマを獲得しましたね。
ベンゼマはフランス代表のエースとなるであろう才能あるFWだと思いますが、このタイミングでのレアル・マドリー加入は本人にプラスになるのかなぁ???

一方、バレンシアのビジャはバルサ入りに傾いているようですね。
一時はマドリー入りも噂されたビジャですが、バルサでプレーした方が本人のスタイルに合っているのでは?バルサ・ファンの僕としては、ビジャが加入し、エトーも残留してくれることを願っています。あとは左SBをしっかり強化して欲しいですね。
posted by ez at 04:48| Comment(0) | TrackBack(1) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月02日

Dexter Gordon『One Flight Up』

パリ録音第2弾!Dexの隠れ名盤☆Dexter Gordon『One Flight Up』
One Flight Up
録音年:1964年
ez的ジャンル:ハードボイルド系男気ジャズ
気分は... :存在感ありますな!

久々に男気溢れるテナー・サックス奏者Dexter Gordonです。

これまで当ブログで紹介したDexter Gordon(Dex)作品は以下の4枚。

 『Dexter Calling...』(1961年)
 『Go』(1962年)
 『Our Man In Paris』(1963年)
 『Gettin' Around』(1965年)

5枚目に紹介するのは『One Flight Up』(1964年)です。
『Our Man In Paris』(1963年)に続く、パリ録音第2弾アルバムです。

メンバーは、Dexter Gordon(ts)、Donald Byrd(tp)、Kenny Drew(p)、Niels-Henning Orsted Pedersen(b)、Art Taylor(ds)というクインテット編成です。名立たるメンバーに混じって、当時18歳だったデンマークの神童Pedersenの参加が目立ちますね。

前作『Our Man In Paris』が人気作であることと比較すると、本作『One Flight Up』は地味なアルバムかもしれません。でも、好きな人は"かなり好き!"という作品かもしれませんね。

豪快なワンホーンというイメージが強いDexter Gordonですが、本作ではDonald Byrdを従えて、モーダル&スマートな演奏を聴かせてくれます。特に「Tanya」「Coppin' the Haven」のハードボイルドな仕上がりには相当グッときます。

ジャケは古めかしく野暮ったい感じですが、中身はかなり粋ですよ!

全曲紹介しときやす。

「Tanya」
本作のハイライトとなるモーダル&ブルージーな18分超の大作(Donald Byrd作)。男臭いハードボイルド的な格好良さに相当グッときます。Dexのモーダルな演奏が印象的ですし、作者であるByrdのプレイもDex同様にキマっています。この二人のカッチョ良さを引き出しているのが、Drew、Pedersen、Taylorのバッキング!ブルージーな雰囲気を醸し出すDrewのピアノ、一音一音がビンビン伝わってくるPedersenのベース、メリハリの利いたTaylorのドラム、全てが噛み合っている気がします。

「Coppin' the Haven」
Kenny Drew作のブルース。「Tanya」同様、ハードボイルド的な格好良さを堪能できます。ここでもDexらしからぬ(?)スマートな演奏かもしれませんが、これだけキマってくれれば大満足です。続くByrdのクールな演奏にもグッときます。Drewの小粋なピアノ・ソロもいいですね!

「Darn That Dream」
ミュージカル『Swing That Music』の挿入歌だったスタンダード(Eddie DeLange作詞、Jimmy Van Heusen作曲)。当ブログでは以前にBill Evans & Jim Hallの演奏を紹介しています。ここではByrd抜きのワンホーン編成で演奏されています。ムーディーなDexのプレイにただただウットリするバラードに仕上がっています。

「Kong Neptune」
CDに収録されているボーナス・トラック(Dexter Gordon作)。アップテンポの小気味良い演奏が印象的です。演奏そのものは悪くはないと思いますが、他の3曲とのバランスを考えるとビミョーですね(笑)

ジャケのDexはなぜこんなに大股開きなんでしょ!
よく見ると不自然ですよね(笑)
それにしても195cmの巨漢は小さく写っていてもデカさを感じます。
posted by ez at 00:05| Comment(4) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月01日

『音楽の園』2009年4月-6月アクセス数Top10

7月初日ということで、恒例の四半期アクセス数Top10っす。今回は2009年4月1日から6月30日までのアクセス数が多かったエントリー10本をご紹介します。

第1位:Clara Moreno『Miss Balanco』(2009年)
ミス・バランソ

第2位:The Quiet Nights Orchestra『Chapter One』(2009年)
チャプター・ワン

第3位:DeBarge『Ultimate Collection』(1997年)
Ultimate Collection

第4位:Diane Birch『Bible Belt』(2009年)
Bible Belt

第5位:Chrisette Michele『Epiphany』(2009年)
Epiphany

第6位:The Baker Brothers『Avid Sounds』(2009年)
アヴィッド・サウンズ

第7位:Annett Louisan『Teilzeithippie』(2008年)
Teilzeithippie

第8位:Ingela『All These Choices』(2009年)
オール・ディーズ・チョイシズ

第9位:The Roots『Things Fall Apart』(1999年)
シングズ・フォール・アパート

第10位:Wanda De Sah『Softly!』(1965年)
ソフトリー!

今回は殆どが新作という結果になりました。

毎回強いR&B/ソウル系作品が少なく、女性アーティストや英語圏以外のアーティストの作品が多いのも特徴的ですね。
最近の僕自身のセレクト傾向がそのまま反映された結果かもしれません。

当ブログのコンセプトからすると、もう少し年代、ジャンルのバラツキ感があった方が面白いのですが...

Top10入り一歩手前だったのが、Michel Fugain Et Le Big Bazar『Fais Comme L'Oiseau』Nas『Illmatic』Kula Shaker『K』Soul II Soul『Club Classics Vol.1』Beck『Midnite Vultures』Tenorio Jr.『Embalo』Wes Montgomery『A Day In The Life』といったところでした。

7月、8月は夏らしい作品を多めにセレクトしたいと思っています。
posted by ez at 01:54| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする