2009年07月11日

Pleasure P『The Introduction Of Marcus Cooper』

元Pretty Rickyのリード・ヴォーカル、華麗なるソロ・デビュー!☆Pleasure P『The Introduction Of Marcus Cooper』
The Introduction of Marcus Cooper
発表年:2009年
ez的ジャンル:期待の若手男性R&Bシンガー
気分は... :胸に刺さる充実作!

今回は久々に若手男性R&Bシンガーの新作を紹介します。
Pretty Rickyのリード・ヴォーカルPleasure Pの1stソロ・アルバム『The Introduction Of Marcus Cooper』(邦題:マーカス・クーパーの告白)です。

Pleasure P(本名:Marcus Ramone Cooper)は1984年フロリダ生まれのR&Bシンガー。2005-2007年はマイアミ出身のR&B/Hip-HopグループPretty Rickyのメンバーとして、1stアルバム『Bluestars』(2005年)、2ndアルバム『Late Night Special』(2007年)に参加していました。

Pretty Rickyは当ブログでも以前から大人気のアーティストであり、特にデビュー作『Bluestars』の圧倒的な人気ぶりに当時驚いた記憶があります。

僕自身もメロウ・トラック&ヴォーカルとサウスなラップの組み合わせに、相当グッときていたお気に入りグループでした。

昨年秋に発売される予定であったPretty Rickyの3rd『Eighties Babies』が結局リリースされないまま年が明けてしまい、どうなったんだろう?なんて思っていたら、Pleasure Pのソロ・アルバムのニュースを知りました。

僕は全然知りませんでしたが、Pleasure P自身は『Late Night Special』がリリースされた2007年には脱退していたんですね。僕は幻の3rd『Eighties Babies』も、てっきり同じメンバー構成だと思い込んでいました。

今年に入り、自身の作品以外にTeairra Mari、Flo Ridaの作品にフィーチャーされています。正直、Pleasure Pの持ち味が生きたフィーチャリングだとは思いませんが...

Teairra Mari Feat. Pleasure P「Hunt 4 U」
http://www.youtube.com/watch?v=B21YT5L7O7Y

Flo Rida Feat. Pleasure P「Shone」
http://www.youtube.com/watch?v=nZmNBsREpHI

さて、肝心の1stソロ『The Introduction Of Marcus Cooper』ですが、相当イケています。今年聴いた男性R&B新作の中ではCharlie Wilson『Uncle Charlie』と並ぶ充実作だと思います。

変に流行のサウンドに乗るのではなく、ヴォーカリストとしての魅力をしっかり伝える落ち着いた内容になっているのがいいですね。美しいメロディとヴォーカル・プロダクションを重視したミディアム〜スロウ中心の構成は、今時のダンサブルなサウンドに首を傾げたくなるR&Bファンにはかなりグッとくると思います。

僕自身も今年に入って男性R&Bの新作にイマイチな印象を受けるものが多かったのですが、ようやく胸に刺さるiPodヘビロテ級の新作に出会えて、歓喜の雄叫びを上げたくなります(笑)

プロデューサーには、Adonis ShropshireRico LoveDon VitoTankStatic MajorThe Co-Stars等が起用されています。特にRico Loveはソングライティング、バック・ヴォーカルも含めて大活躍です。また、Tankプロデュースの2曲も相当イケてます。さらに、昨年惜しくも亡くなった故Static Majorによるプロデュースは感慨深いものがありますね。

今後の更なる飛躍を予感させる若手男性R&Bシンガーの華麗なるソロ・デビュー!
ぜひご賞味あれ!

全曲紹介しときやす。

「I'm A Beast」
オープニングはAdonis Shropshireプロデュース。サウス・ラッパーYung JocをフィーチャーしたPretty Ricky時代を彷彿させる1曲。意外にグッときます!
http://www.youtube.com/watch?v=GOjJkWYKYDg

「Boyfriend #2」
アルバムからの先行シングルとして全米R&Bチャート第2位となったヒット曲。Rico Loveプロデュースによる哀愁のミディアム・スロウです。美しいメロディと切ない鍵盤の響きと畳み掛けるヴォーカル・プロダクションに相当グッときます。名曲の雰囲気が漂いますな。
http://www.youtube.com/watch?v=jW4D0T5mhCw

「Tender Roni(Handcuffin)」
Don Vitoプロデュース。切々と歌い上げるスロウ。このあたりは今時の若手R&Bシンガーという感じですね。
http://www.youtube.com/watch?v=KT0jWqjK314

「Under」
最新シングル。間もなく自身も新作『All Night』をリリース予定のTankがプロデュースしています。セクシーな美メロ・スロウに仕上がっています。Tankもバック・コーラスで加わるパートはかなり盛り上がります。
http://www.youtube.com/watch?v=gAeHoMny28c

「Let Me」
Rico Loveプロデュースによるスロウ。切ないヴォーカル&サウンドがいいですな。サウンドとファルセット・ヴォイスが同化している感じが好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=yj3Dmu_Lvqw

「Gotta Have You」
一番のお気に入り曲。Tankプロデュースの必殺ミッド・チューン。前曲「Let Me」からの流れで聴くと、イントロを聴いた瞬間に相当グッときます。サウンド、ヴォーカル・プロダクション共に完璧!Tankがいい仕事をしてくれました。
http://www.youtube.com/watch?v=vWfkp-D9a0s

「Did You Wrong」
アルバムの先行シングルにもなった感動バラード(1852 Productionsプロデュース)。オールドファンには懐かしい、MFSB等でお馴染みのチェロ奏者Larry Goldがストリングスを手掛けています。その感動的なストリングスをバックに、Pleasure Pが堂々と歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=J4U9HpNz__s

「Your Love」
Jack Rabbit Slim/Rico Loveプロデュース。かなりのお気に入り曲。キュートな女性コーラスとの絡みに相当グッとくるミディアム・スロウ。
http://www.youtube.com/watch?v=YzVQ0E7EBmo

「Fire Lovin」
故Static Majorプロデュース。Pretty Rickyも手掛けていただけあって、この曲もどこかPretty Rickyっぽい?あとはバックのサウンドが80年代っぽいですね。ソングライティングにはSean Garrettの名もクレジットされています。
http://www.youtube.com/watch?v=vSyTapyE7Kc

「Birthday Suit」
The Movementプロデュースによるキャッチーなミディアム・スロウ。バックのピコピコ・サウンドが実に心地好く、聴いていると心が温かくなる感じがグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=uOGLuxwvO6o

「Illusion」
この曲も故Static Majorプロデュース(こちらもソングライティングにSean Garrett参加)。さり気なく格好良いミッド・チューン。クールに盛り上がっていくのがたまりません!
http://www.youtube.com/watch?v=rJNc08AkSyg

「Dream In The Air」
エンディングはThe Co-Starsプロデュースによる壮大なバラード。個人的にはこういった王道バラードはあまり好みではないのですが...
http://www.youtube.com/watch?v=lFMGH6HEVLg

Pleasure Pが抜けたPretty Rickyも『Eighties Babies』に代わる新作を今年リリースするみたいですね。

YouTubeに『Eighties Babies』収録予定だったシングル「Cuddle Up」と新作に収録予定の「Tipsy」があったので紹介しておきます。

Pretty Ricky feat Butta Creame「Cuddle Up」
 http://www.youtube.com/watch?v=Q935uRwu6qk

Pretty Ricky「Tipsy」
 http://www.youtube.com/watch?v=cGcHIonsAAE
posted by ez at 01:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする